河川用語集
大手川だよりに掲載した『河川用語』を集約したページです。
ここでは用語説明文の一部を掲載しています。
詳しくは、用語の右側に掲載した大手川だよりの号数が表示されていますので「大手川だより」の各号でご覧ください。
あ行
- 「石積」は大きく「練(ねり)石積」と「空(から)石積」に分けられます。石を積み上げる時に、石と石の間をコンクリートで固めたものを「練石積」と呼びます。
- 一方「空石積」は石と石を上手に組み合わせ、コンクリートなどで固めずに積み上げます。お城の石垣なども空石積です。
- 石を利用した工法のうち、勾配が1割未満のものを石積みと呼び、勾配が1割以上の緩いものを石張りと呼びます。
か行
- 河川整備計画とは、河川整備基本方針に基づき、今後20年から30年間の具体的な河川整備の目標及びその内容を定めるものです。
- 一級水系では河川や地域特性から7つの圏域に分け、圏域ごとに策定することとしています。二級水系は、河川整備を実施する水系ごとに策定することとしています。
- 目盛り板を取り付けた「水位標(量水標)」はひと目で水位を確認出来ますが、それだけでは24時間リアルタイムで監視できません。現地に行かなくとも、遠く離れた観測地点の最新の計測データを把握するための自動観測設備・システムが「水位計」 「河川テレメータ設備」です。
河道・・・13号
- 読んで字の如く「川の道」、つまり流水の流れる一連の長い帯状の連続した土地です。
- コラム欄で紹介した裁判所や京口橋のサクラ、また河口付近のヨシの群生などに代表されるように大手川の周辺では様々な樹木や草花の姿を見ることが出来ます。これらは、周辺で生活されている方々の身近な自然とふれあえる場として、また安らぎの場となっています。
- この河川周辺の植生の中で、特に川に沿うようにして茂る林の事を一般的に「河畔林」と呼んでいます。
- 大手川の両岸に管理用通路というものができます。これは日常の河川巡視、河川工事又は水防活動、地震発生後の河川工作物点検などのために必要な場で、一般的には堤防天端に設けられます。
- 淡水と海水が混じるところを汽水域と言います。大手川の場合、松原橋の下流付近までの河口から約1.4キロメートル付近までを言います。
- 河口付近では河川の上流から流れ込んだ淡水が上層にあり、海水がその下にあるという二層構造になっており、7月10日の宮津小学校の総合学習の中でも実験により証明されています。
- 構造、桁の高さなどについて、詳しくは大手川だよりでご覧下さい。
- 「魚道」とは、その名のとおり「魚の通り道」のことです。川に住む魚のほとんどは、川をのぼったり下ったりして生活をしています。なかにはサケやアユのように海と川とを往復する魚もいます。
- 魚道の事例(宇川 山根堰)
- 工事の進捗状況の中でもお知らせしていますように、河口部で施工するパラペット(16号参照)には化粧型枠を使用します。
- コンクリートの構造物を製作する場合、コンクリートを流し込むための鋳型のようなものが必要ですが、それを通常「型枠」と呼んでいます。通常は木材で作り、コンクリートが固まったら取り外します。
降雨強度とは、瞬間的な降雨の強さのことで、現在降っている雨がこのままの強度で1時間降り続いた場合に相当する雨量であらわします。車で例えると速度(時速)になります。
降雨量とは、雪などは含めない降った雨の量をいい、雪などを含めた場合は降水量といいます。降雨量を車で例えると走行距離になります。
- 「護岸」とは、堤防や河岸を流水による侵食から保護するものです。土の堤防だけの川の場合、水の勢いが強いと堤防がどんどん削られてしまいやがて決壊することになります。そこで、侵食の恐れのある区間に護岸を設けることになります。
さ行
- 大手川では毎年のように浚渫(しゅんせつ)を実施しています。「浚渫」とは河川だけでなく、湖沼や港湾などの水底に堆積した土砂やヘドロなどをさらい、もともとの深さを回復しようとする工事のことをいいます。
- 大手川の場合、山地の森林の荒廃などから、近年河川への土砂流入が増加傾向にあります。その結果川底が上昇し洪水被害の一因にもなることから、河川の維持管理のため浚渫を行っています。
- 昔から河川の機能としては、洪水を安全に流下させる「治水(ちすい)」機能、上水道、農業用水道などの水源としての「利水(りすい)」機能や動植物の生息地としての「環境」機能がよく知られていますが、昭和40年代後半から、川は「人が水に親しむ」という役割を持っていることが重視されはじめ、その役割のことを親水性(親水機能)と呼び様々な研究や取り組みが行われてきました。
水系・・・14号
- 大地に降り注ぐ雨や雪は、高いところから低いところに集まり、小さな流れをつくります。
- その流れは、さらに何度も合流を繰り返して最終的には一本の川となり、最後には海に注ぎます。
- この最後の一本の川に水が流れ集まる範囲を「流域」と呼びます。そして、その流域内にある、源流から河口に至るすべての河川、渓流、水路を総称して「水系」と呼びます。
「堰」とは、川の水を堰き止めたりするために、河川を横断して設けられる構造物です。農業用水・工業用水・水道用水などを川から取水するためのものが一般的で、「頭首工」や「取水堰」とも呼ばれます。有名なところでは吉野川第十堰があります。
た行
- 「多自然川づくり」とは、「河川全体の自然の営みを視野に入れ、地域の暮らしや歴史・文化との調和にも配慮し、河川が本来有している生物の生息・生育・繁殖環境及び多様な河川景観を保全・創出するために、河川管理を行うこと」と位置付けられています。
- どんな工事でも作業を始めるに当たり丁張りというものを現地に設置します。これは構造物がどの位置にどのような形状でできるかを示す仮設の立体的な目印のことです。
- 河川内で護岸工事をする時には、土や土のう、鋼矢板などで工事場所を囲って水が入ってこないような対策を行いますが、それでも完全に水を止める事はできません。通常は、河川からの浸透水や湧水がこの中に溜まります。これをポンプで河川に排水するのですが、工事で掘った土砂が水と混じることで濁った水が河川に流れ込んでしまいます。
堤防・・・13号
- 誰もが、この言葉を知っていると思いますが、具体的に言葉で表すなら、「河川に沿って人工的に築造された盛土」とでも言えばよいでしょうか。「土手どて」などと呼ばれることも多いと思います。
つまり「築堤ちくてい」とはその字のとおり、堤防を築くということです。
- 川の中には、治水や利水を目的として、川の流れを遮断する工作物が多く造られています。ダムや堰などのこういった構造物は、一般的に「河川横断工作物」と呼ばれています。今回はこの中から「床止め」について説明します。
- 「床止め」とは、流水による河床の洗掘を防止し、河床勾配(上流から下流に向かっての川底の勾配)を安定させるために、河川を横断して設けられる構造物です。一般的には、コンクリートで造られていますが、石造りのものもあります。「床固め」という場合もありますが、基本的に機能は同じです。落差のあるものを「落差工」といい、落差のないものを「帯工」といいます。
な行
- 二級水系に属する河川のうち、都道府県が指定、管理する区間。
は行
- 土木用語の中でパラペットというと主に次の三つのものがあります。
一つめは海岸における波返しといわれるもの、二つめは橋の橋台における胸壁といわれるもの、三つめは今回大手川で設置する特殊堤に用いる「パラペット(胸壁)」です。
- 大手川には、今福川、滝馬川や柿ヶ成川などの大きな支川の他に小さな水路が流れ込んできています。この水路の流れ込む部分に作ってある堤防の中のコンクリートの水路を樋門と言います。
- 実際に地面に孔を掘って、地面の内部がどのような岩石や地層でできていて、それがどれくらいの深さで重なっているかを調べるものです。
ま行
- 国土交通省及び自治体では、「河川水辺の国勢調査」と呼ばれる調査を5年毎に行っています。将来の河川改修や河川管理に役立てるために、「環境」という観点から、全国の一級河川及び主要な二級水系の河川、ダムなどを調査しています。
や行
- 大手川の河口部の工事においては、浚渫により大量の良質な砂が発生することから、由良海岸への養浜を計画しています。そこで今回は「養浜」について説明します。
- 「養浜」とは、侵食された海岸に人工的に土砂を供給し、海浜の安定を図るものです。供給する材料は大きく分けると、「砂」と「レキ」に分けられます。丹後でもいくつかの海岸で養浜を行っていますが、その大部分は「砂養浜」です。天橋立で行っている「サンドバイパス」も養浜の一部と言えます。
堤防の高さというのは、計画高水位(計画する流量が流れた場合の洪水の水位)と同じ高さではありません。河川改修で整備している堤防は計画高水位より高くなっています。この、高くなっている分を「余裕高」といいます。
ら行
わ行
- 「わんど」とは、川の本流とつながっているものの、本流から離れて河川敷内にある止水域(池のように水の流れがほとんどない水域)のことです。
- 「たまり」とは、本流から離れて河川敷内にある止水域ということでは「わんど」と同じですが、四方を陸地や砂州で遮断され、本流とつながっていないもののことをいいます。
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