丹後広域振興局
ここから本文です。
9月下旬より大手橋から京口橋において左岸側の矢板打設が始まりました。
左岸側の護岸が既設護岸の前に出るため、川の断面が小さくなった様に見えるかもしれません。
実際は右岸側の新しく河川になる部分の一部を先行して掘削することにより、洪水時には水の流れる範囲を今まで以上に広くとっております。更に水位が上がれば矢板背面に流れ込み、宅地への溢水は軽減されます。
これらの取組みをもって安全に施工しておりますのでご安心ください!
9月24日(月曜日)に上宮津公民館で第2回を開催しました。
今回は「大手川計画づくり」と題して検討箇所をどのような形状にして利用していくか話し合ってもらい、実際に図面に計画案を描いてもらいました。
最終回である次回は12月2日(日曜日)に第3回を予定しております。
(写真左:ワークショップの様子)(写真右:第1班)
(写真左:第2班)(写真右:第3班)
盛林寺橋架け替え工事で河川を切り回したところ、アユが10匹ほど旧河川に取り残されているのを施工業者が発見しました。
そこでタモ網でアユを捕獲し、安全に産卵ができる新中橋付近で再び川へ戻したところ、元気に泳いでいったようです。
大手川改修工事では環境への配慮をしながら工事を行っておりますが河川環境への影響は少なからず出ます。アユをはじめ生態系への影響が懸念されていますが、今回の出来事ではアユが大手川に戻ってきていることと自然のたくましさを学びました。
保護された大手川産天然アユ
大手川改修では川幅を広げることに伴って、いくつもの橋の架け替えを計画しています。
今回は、橋(※行政や土木工学の世界では、少々かしこまって「橋梁」と呼んでいます。)についてお話します。
橋の構造を単純化すると、川を渡るために設置する部材の「桁(けた)」と、これを川の両岸から支える基礎となる「橋台(きょうだい)」とで構成されています。
橋台と橋台の間が広い場合は、川の中に「橋脚(きょうきゃく)」を設置して、桁と桁をつなげる支えとします。
桁の材料が、コンクリート製であったり鋼製であったりするものの、基本的に一般の橋はこの「桁橋」と呼ばれる形式です。
橋を渡す川幅が広くなればなるほど、橋を架ける技術は難しくなります。
「桁を長くすればいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、長くするにも限界があります。
長い桁は、より強い構造にする必要があり、そのため幅を厚くする分の費用が余計にかかってしまいます。また、厚くすると桁自体が重くなって、車や人を支える分の働きが少なくなり、何のための橋かわからなくなってしまうからです。
大手川の中橋や京口橋では、川の中央に橋脚を設置することとしています。
洪水を安全に流すという河川改修の目的からすると、橋は余計なじゃま者です。橋脚は、流れの障害になります。橋脚は、この障害分を計算に入れて設計しています。
また、桁も障害にならないよう洪水時の水面より高く架ける必要があります。このため、橋の高さは堤防より、その分高くなってしまいます。
橋を渡る時、手前から坂道になっているのはこのためです。
(京口橋の桁写真) 洪水の後の京口橋の様子です。上流からの流木やゴミが橋桁に引っかかると、流れの障害になってしまいます。 |
(中橋の写真) これは今の中橋です。橋の手前で、取付道路が急勾配になっています。新しい橋では、この半分程度の勾配になります。 |
ウナギに関する出版物に丹後土木事務所で施工した宇川の階段式魚道の写真を提供したことから、その出版物を読んでみました。
その中ではウナギは地球環境を物語るバロメーターのような魚であることが、いろいろな分析から書かれており、今まで知らなかったこと、気づかなかったことが多くあることを再認識したところです。
ただ単に階段式の魚道を造ればよいということではなく、遡上した魚が寝床として生息できる環境の重要性など、河川を整備する上で配慮すべきことが沢山あります。
大手川改修に当たっては、中流部・上流部では生態系にも配慮した多自然川づくりを進めていくわけですが、その検討の際に魚だけでなく、昆虫やハ虫類など、ウナギを含めた生物の食物連鎖ができるような環境づくりができればと思います。
(読んだ本は「ウナギ(地球環境を語る魚)」(岩波新書)です。)
「大手川だより」や丹後土木事務所ホームページについて、見たいただく方に見やすく分かりやすいよう改善に努めています。ご意見・ご感想などお待ちしております。お気軽にお寄せ下さい。
丹後土木事務所 災害対策室 ダイヤルイン電話 0772-22-3243
お問い合わせ
丹後広域振興局建設部 丹後土木事務所
宮津市字吉原2586-2
電話番号:0772-22-3244
ファックス:0772-22-3250