丹後広域振興局

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大手川だより22号

大手川(上流・中流・下流)の整備イメージ

「大手川に『自然と親しむ空間』を作ろう!」ワークショップ第2回を開催しました。

 10月22日(日曜日)の午後1時から4時に「大手川に『自然と親しむ空間』を作ろう!」ワークショップ第2回を宮津市保健センターで開催しました。
 今回のテーマは「具体的なアイデアを出そう!」で内容は以下のとおりでした。
・第1回ワークショップの概要説明
・前回の意見に対する説明、回答(治水上「動かせること」、「動かせないこと」、アイデアを出すための視点、わんど等の事例や工法などの説明)
・具体的なアイデア(整備案)を出し合い、平面図の上で再現しました。
 次回の第3回のテーマは「模型をつくってプランを考えよう!」です。日時は12月3日(日曜日)13時より宮津市保健センターで開催します。


ワークショップでの室内作業の様子 

第3工区内の市橋の架け替え工事に着手します。

 第3工区内の市橋の橋梁工事を発注しました。本年12月頃から工事着手の予定で、工事説明会を開催する予定です。工事期間中、御迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
 なお、盛林寺橋については年内発注の予定です。

濁水対策の沈砂池が完成しました。

 第2工区内で「水路工事」と「沈砂池(ちんさち)設置工事」が完成しました。
 この“沈砂池(ちんさち)”とは上流部の工事で発生する濁水の泥を沈殿させるための池です。大手川本川より濁水を取り込み、フィルター材や他の工事で発生した木の根っこや枝葉を設置することにより、流速が遅くなり砂が沈殿、ろ過できるというものです。
 今後、上流での工事も多くなります。こういった対応で、工事で発生する濁水が及ぼす影響を少しでも低減するよう取り組んでいきます。

 
沈砂池(ちんさち)の設置状況

土質改良機デモンストレーションを開催しました。

 大手川の工事で発生する土の大部分は、大江山スキー場のゲレンデの盛土に利用することとしていますが、砂やシルト分の多い土質成分から、土質改良が必要になっており、施工ヤードの確保、傾斜地での施工、スキー場の営業開始時期の関係などから、自走式土質改良機というものを使用して施工しています。
 今回使用する機械は、北近畿では初、京都府内では2例目の使用です。
 土の運搬をはじめ、何かと御迷惑をおかけいたしますが、今後とも御理解と御協力をよろしくお願いいたします。


自走式土質改良機 

工事の進捗状況について

(1) 湊橋から下流の工事について
発生土の処分先である大江山スキー場での盛土作業が終了しました。
今後は、石積護岸及びパラペット(特殊堤)工事に着手し、流下能力の向上を図ります。

 
(2) 湊橋から大手橋の工事について
浚渫作業を進めています。発生した土砂については大江山に運搬しています。
大手橋の下流にたくさんの石材が沈んでいたため、腕の長いバックホウを使用し石材の除去を行いましたが、なかなかの難工事で、近隣の皆様には騒音・振動で大変御迷惑をおかけしました。この場をお借りしましてお詫び申し上げます。今後は、さらに環境対策に配慮していきます。
今後は、石積護岸及びパラペット(特殊堤)工事に着手する予定ですので、引き続き通行規制などに御協力をお願いいたします。


ロングアームバックホウでの作業状況

 
(3) 第2工区の堤脚水路工事について
工事は完了しました。現在、新たな工事発注に向け準備中です。

 「バードウォッチングin大手川」が開催されました。

 11月9日に、宮津美しさ探検隊が主催する「バードウォッチングin大手川」が開催され、府土木事務所から2名の職員が参加しました。大手川の河口から上流に向かって約3時間、第2工区の終点付近までを観察しました。
 好天に恵まれましたが、あいにくの強風で小さな鳥は少なかったようですが、大手川に生息する様々な鳥の観察を行い、大手川流域の自然環境が豊かであることを改めて実感しました。
 今回の調査結果を今後の大手川の川づくりに活かしていきたいと思います。


中橋の上にて 

コラム

 大手川周辺で見られる鳥たちについて

 今回実施したバードウォッチングで見られた鳥たちを紹介します。
 河口部では、セグロカモメ、ウミネコ、カワウ、アオサギなどが見られました。工事中のため見られませんでしたが、ササゴイなども見られるそうです。下流域では、セグロセキレイ、カワアイサ、アオサギ、コサギ、ゴイサギ、カワセミ、ムクドリ、ジョウビタキ、モズなどが、中流域では、イソヒヨドリ、カワラヒワ、アオサギ、コサギ、ジョウビタキ、モズ、チョウゲンボウなどが見られました。
 この中で、河川に特徴的なものとしては、サギ類、カワアイサ、セグロセキレイ、カワセミがあげられます。今回は見られませんでしたが、中上流域では、キセキレイも見られます。この鳥は、中下流域に生息するセグロセキレイと互いにすみ分けているそうです。また、背中のコバルトブルーが美しく「飛ぶ宝石」とも称されるカワセミも見られましたが、この鳥は、水辺などの土の崖に巣穴を掘り繁殖します。新しい大手川の改修においても、こうした土の崖を残す必要を強く感じました。
 チョウゲンボウが見られたこともちょっとした喜びでした。この鳥は、ハトくらいの大きさですが、一応ハヤブサなどの仲間で、つまり猛禽類です。田んぼの真ん中の電線に止まっていましたが、教えてもらってやっとわかりました。野鳥の会の人たちの目はすごいです。

河川用語集

【魚道(ぎょどう)】
 河川横断工作物シリーズの最終回の今回は、「魚道」についての説明をしたいと思います。
 「魚道」とは、その名のとおり「魚の通り道」のことです。川に住む魚のほとんどは、川をのぼったり下ったりして生活をしています。なかにはサケやアユのように海と川とを往復する魚もいます。
 こうした魚たちにとって、「落差工」(大手川だより20号)や「堰」(大手川だより21号)といった横断工作物は、移動の際のじゃまになります。このような障害物においても魚がのぼれるようにと、石やコンクリートで作られた構造物を「魚道」と呼びます。
 魚を単に水産資源として考えた場合、川を生け簀のように利用するなら、落差工と落差工の間に稚魚を放流すれば、魚道がなくてもたくさんの魚がすむ川と言えるかもしれません。しかし、それはアユなどの一部の魚に限ってのことであり、生態系全体のことを考えた時、健全な川であるとは言えません。また、それは長い目で見た場合、水産的な観点からも資源の増殖につながると言えます。
 現在の大手川にある魚道は、二級河川の最上流部に1箇所だけあります。これはプールタイプと呼ばれるものですが、もともとあった落差工の一部だけに設置しているもので、成功例とは必ずしも言えません。今回の改修では、それらの反省点も踏まえ、出来るだけすべての魚種がのぼったり下ったりできる魚道を設置していきたいと考えています。基本的には川幅全体を魚道とする計画です。形式としては、プールタイプの他にもいろいろなタイプがあり、実施にあたっては、みなさんの知恵も拝借しながら施工していきたいと思いますので、ご協力よろしくお願いします。


宇川の魚道(京丹後市丹後町) 

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