丹後広域振興局
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宋徳・和田JV並びに金下・井長・たかおかJVが施工を行っていた工事が3月に完了しました。
残りのパラペット護岸工事は金下建設が施工を行います。
引き続き交通規制等、御迷惑をおかけしますが御理解、御協力をよろしくお願いします。
(完成した河口部の状況)
(題名:京口のサクラ)
川面に移るサクラも風情があり、良いです。残したい美しい風景のひとつです(宮津市在住 T.Sさんより)
みなさんはご存じでしたか?裁判所は隠れたサクラの名所です。玄関側にも裏の駐車場側にも大手川に面してサクラが植えてあります。毎年春を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
今回の改修工事で裁判所の玄関側の一部で用地を分けていただく必要があり、ちょうどサクラの木がかかることから、工事の期間中は邪魔にならないところに仮移植し、工事完了後に元の場所に戻すこととしました。
サクラは移植の難しい木です。移植後の活着を良くするためには枝回りを半分くらい切って対応する必要があり、移植時期も選ぶ必要があります。
ところが、実際の仮移植時期は真夏の8月でした。当初はうまくいくか不安でしたが、日々の水やりとサクラの木自体がしっかりしていたこともあり、何とか持ちこたえてくれました。
最終的には仮移植した3本のうち2本を元の場所に植え直すことに成功しました。2本のサクラとも見事に満開の花を咲かせてくれほっと一安心です。残りの1本は少し弱っていることもあり植え直しはやめましたが、来年にはたくさんの花を咲かせてくれると思います。
大手川にはサクラが良く似合います。裁判所のサクラがこれからもみなさんの目を楽しませてくれることを期待したいと思います。
(裁判所横のサクラ)
大手川の工事状況などを示しています。
上の図が見えづらい場合はPDF形式のファイルでご覧下さい。
【河畔林(かはんりん)】
コラム欄で紹介した裁判所や京口橋のサクラ、また河口付近のヨシの群生などに代表されるように大手川の周辺では様々な樹木や草花の姿を見ることが出来ます。これらは、周辺で生活されている方々の身近な自然とふれあえる場として、また安らぎの場となっています。
この河川周辺の植生の中で、特に川に沿うようにして茂る林の事を一般的に「河畔林」と呼んでいます。
河畔林の持っている役割には、人が木々の緑を見た時に精神的な安らぎを与えられる事や、日陰をつくる事で快適な活動ができる空間となる事などがあります。
治水上の視点では、洪水時の水の流れを阻害してしまうというマイナスの面もありますが、一方では増水して早く流れている水の勢いを和らげたり、張りめぐらされた根が土をしっかり掴んで、洪水による河岸の斜面の浸食を防いでくれるというプラスの面もあります。
この様な人との関わり以外にも、川で生活する生物への役割もあります。それが、生態系保全の役割です。
淵など水が滞まっている場所は、日照によって水温が上がりやすく水質や魚類の生息に影響しますが、樹木は、水面に日陰をつくりこれを緩和する事が出来ます。
また、樹木の枝葉や種子は、昆虫や鳥類のエサになりますし、昆虫は樹木から落下して魚のエサになります。
水中に落下する枝葉は、魚の生息場所をつくります。いわば、川の生き物達の生息環境になくてはならない存在なのです。
この様に、水際の樹木は河川環境にとって重要な役割を持っています。大手川工事では、今の川幅を広げたり、川底を下げるため、どうしても川沿いの樹木は伐採する事になります。しかし、出来るだけ工夫して既存の樹木を残すような計画も考えています。
例えば、この事業で行う大手川支川の今福川では、今ある樹木を避けた管理用通路を計画しました。幸い、地元の方の土地の協力も得られ残すことができそうです。
この近くには今福神社もありますので、この「鎮守の森」と河川とが一体となって、よりよい環境ができたらいいかなと考えています。
(河畔林の例)
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