丹後広域振興局
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大手橋から下流の工事実施に先立ち、関係者の環境意識の向上を図るため、5月17日に工事区域内のヨシ(葦)刈りとゴミの収集を行いました。
土木事務所職員と請負業者合わせて十数名が参加して実施しましたが、改めてそのゴミの多さに驚くとともに、今後の河川の維持管理について地域の皆様とともに考えていく必要を大いに感じました。
昨年度に続き大手川改修に伴う宮津城祉の発掘調査を行います。
調査箇所は大手橋から中橋の右岸側です。
今後、地元の皆様には何かと御迷惑をおかけしますが、御協力をよろしくお願いいたします。
大規模な浸水被害のあった大手川と野田川に河川監視カメラの整備を進めています。
大手川では京口橋上流左岸に河川監視カメラを設置し出水状況が確認できるようにしています。
出水期までにインターネットで見ることが出来るよう整備を進めています。
(野田川では「いななき橋」上流右岸に同様の監視カメラを設置しています。)
今回は、「ヨシ」についてです。
ヨシはイネ科の大型多年生草本で、アシ(葦)と言われることもあります。
水深1.5メートル程度から陸上の地下水位が2メートル程度までの範囲で生息し、全国の水辺に幅広く見られますが、近年は水辺を陸側と水側とにはっきりと区別するような土木工事が行われることが多いためヨシ群落が急速に減少していると言われています。(京都府レッドデータブックから)
京都府内にもヨシ群落があります。京都市伏見区向島の河川敷は府内でも最も規模の大きいヨシ群落です。
大手川でも大手橋から下流の河口域に小さな群落があります。
もとからあったものではないそうですが、ヨシ群落を中心とした生態系の保全、ヨシの持つ水質浄化機能を考慮し、ヨシ群落を残す形で河川改修を行います。
今後は、ヨシの維持管理手法やゴミのポイ捨て問題などについて、地域の皆様とともに考えていきたいと思います。
【参考資料】
京都府レッドデータブック(京都府ホームページ)
(レッドデータブックとは絶滅の危機に瀕している野生生物種の現状を取りまとめたデータで、保護対策を進めるときの重要な資料となるものです。)
今回の内容は「パラペット(胸壁)」です。
土木用語の中でパラペットというと主に次の三つのものがあります。
一つめは海岸における波返しといわれるもの、二つめは橋の橋台における胸壁といわれるもの、三つめは今回大手川で設置する特殊堤に用いる「パラペット(胸壁)」です。
大手川の堤防高は、下流部では潮位の影響を受けるため周辺の地盤高より高くなります。
特に第1工区(KTR橋梁より下流)におきましては、道路や人家が河川に近接しているため、堤防形状(下図の点線)とした場合には多くの人家移転や用地買収が必要となります。
そのため計画高水位(下図のH.W.L:概ね周辺の地盤高と同じ)より上については、パラペット(胸壁)構造の特殊堤を設置することにより必要な堤防高を確保し治水安全度の向上を図ります。
パラペット(胸壁)構造の特殊堤防のイメージ図
H.W.L:計画高水位(その河川での計画する流量が流れた場合の洪水の水位のことをいいます。)
災害対策室(現在河川砂防室統合)に ダイヤルイン電話 0772-22-7986
お問い合わせ
丹後広域振興局建設部 丹後土木事務所
宮津市字吉原2586-2
電話番号:0772-22-3244
ファックス:0772-22-3250