丹後広域振興局
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(1) 第1工区・湊橋から下流の工事について(施工業者:宋徳・和田JV)
左岸側の工事は、完了しました。右岸側のパラペットについては、別途工事発注予定です。
(大手橋から下流の施工状況)
(2) 第1工区・湊橋から大手橋の工事について(施工業者:金下・井長・たかおかJV)
左岸側の石積工事は、3月23日をもって完了します。
右岸側の新大手橋から大手橋の石積護岸及び裁判所前以外のパラペットについては、別途工事発注予定です。
(3) 第2工区内の水路設置及び沈砂池設置工事について(施工業者:山城建設)
本格的な河川改修工事に先立ち、鮎川から新松原橋までの右岸側に水路を設置しています。4月中旬までに完了する予定です。沈砂池工事は、それ以降に着手します。
(4) 第2工区内の水路設置工事について(施工業者:たかおか造園)
水路は、ほぼ設置できました。沈砂池設置に向けて先行掘削を
行っており、出てきた土砂を大江山スキー場に運んでいます。
(第2工区の工事)
(5) 第3工区・盛林寺橋の架替工事について(施工業者:宋徳建設)
電柱の仮移設完了まで、工事を一時、中止しています。
(6) 第3工区・新中橋の架替工事及び農道・水路の付替工事について(施工業者:河嶋建設)
左岸側を掘削したところ、橋台設置に適した地盤が出てこなかったため、再度、地盤等の調査を行っています。これにより、工事が予定より遅れる見込みとなりました。今後の工事予定がわかり次第、お知らせいたします。大変御迷惑をお掛けいたしますが、御理解、御協力をよろしくお願いいたします。
第2工区内の福田橋より下流域に「沈砂池(ちんさち)」を設置します。
この場所は、先頃終わりました「大手川に『自然と親しむ空間』をつくろう!」ワークショップの検討区間で、親水空間の工事着手をするまでの間、沈砂池を設置します。
“沈砂池(ちんさち)”の機能は、第2工区上流部(大橋下流)に設置したものと同様に上流から流れてくる濁水の泥を沈殿させるものです。今後、工事で発生する濁水による環境への影響を少しでも低減できるよう取り組んでいきます。
(大橋下流の沈砂池)
去る2月1日の工事説明会の後、工事箇所に近接する電線について、関西電力と協議を行ったところ、電線が支障となり、電柱の仮移設をしなければ施工が困難と判断されました。
今後、関西電力により、電柱の仮移設を進めていただきますが、配線等が複雑であり、時間を要することから、工事を一時中止させていただきます。これにより、工事が再開されるまでの間、盛林寺橋を通行することができます。
なお、工事を再開する際は、別途お知らせいたします。
(盛林寺橋上空の電線)
イサザの話
かつての大手川は、この地方の特産である「いさざ採り」の名所であり、春先になると人々がこぞって河口部で漁をする姿が見られたそうです。現在では、夕飯のおかずとして個人的に採られているくらいでしょうか。私たちにはわかりませんが、かつての状況をご存じの方にとっては寂しい限りではないでしょうか。
イサザの正式名称はシロウオというハゼ科の魚です。一見よく似ていますがシラウオとは全く違う種類(シラウオはシラウオ科)です。琵琶湖にもイサザという魚がいるようですが、これもちょっと違います。普段のイサザは波のおだやかな沿岸で生活していますが、春になると川の下流域へ産卵のために上ってきます。ちょうどこの号が発行される頃には上ってきているのではないでしょうか。酢醤油につけて食べる踊り食いや卵とじ、天ぷらなどで食べるのがよく知られているところです。
イサザが産卵のために上る川は、河口と下流の川底がきれいな清流です。今回の大手川改修では、川底を掘り下げるため、イサザはこれまでよりずっと上流に上ってくることが予想されます。下水道の整備で、以前より水もきれいになっており、改修後は以前のように、たくさんのイサザが上ってくることを期待したいと思います。
(イサザ)
【沈砂池(ちんさち)】
河川内で護岸工事をする時には、土や土のう、鋼矢板などで工事場所を囲って水が入ってこないような対策を行いますが、それでも完全に水を止める事はできません。通常は、河川からの浸透水や湧水がこの中に溜まります。これをポンプで河川に排水するのですが、工事で掘った土砂が水と混じることで濁った水が河川に流れ込んでしまいます。
小規模な工事の場合は、河川全体に対する影響が少ないためそのまま流すこともありますが、今回の大手川改修工事は非常に規模の大きな工事のため、濁水によって川の水が真っ茶色になることも想像できます。
では、川の水が濁るとどんな問題があるのでしょうか?
詳細についてはまたの機会にしたいと思いますが、一つには川の生物に対する影響です。そしてもう一つは上水道の取水への影響です。
このため、大手川の改修工事においては、何箇所かの沈砂池と呼ばれる濁水対策の施設を作ります。
どんなものかと言いますと、改修工事で川が広がる部分を利用して池のようなものを作り、その池の中に、他の現場で伐採した枝や葉(フィルター材と呼びます)などを木杭で固定し池に沈めます。上流から流れてくる濁水を池に引き込み、このフィルター材を通すことで水の流れが遅くなり、濁水中の泥などの濁り分を沈め、キレイになった水だけが下流へ流れるという仕組みです。
いわば、自然の力を使った汚濁防止工法といえます。
京都府の河川改修工事においての沈砂池設置例はこれまでほとんど無かったため、今回も試行錯誤の連続です。先に完成している1号沈砂池を含め、出来上がった後も様子を見ながら改良を重ねていきますので、効果のほどについては今しばらく御辛抱ください。
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