丹後の海の危険な生き物
美味しい旬の魚を恵んでくれる丹後の海ですが、毒をもつ危険な生き物もたくさん生息しています。ここでは、釣りや海水浴など、海で遊ぶ際に気を付けなければいけない有毒種について、いくつか紹介します。
最低限の知識をもって、楽しく丹後の海で遊びましょう。
食べると危険な生き物
- アオブダイ(PDF:132KB)
アオブダイの内臓には、猛毒のパリトキシンが蓄積することがあります。パリトキシンは、加熱調理により無毒化されないため、アオブダイを喫食・販売しないで下さい。
肝臓を食べると急性のビタミンA過剰症により食中毒を引き起こす。イシナギの肝臓は食べないこと。
- フグ類
多くの種が内蔵や筋肉、皮膚などにフグ毒(テトロドトキシン)を含有する。釣りでよく見かける。加熱しても無毒化しないため、素人判断で調理しないこと。
- ソウシハギ
内臓にパリトキシンという猛毒を含有する。釣りで稀に見かける。加熱しても無毒化しないため、食べないこと。
- エゾボラモドキ
唾液腺にテトラミンという毒を含有する。唾液腺を取り除くか、下処理済みのものを利用する。
触ると危険な生き物
- アイゴ
背ビレ、胸ビレ、尻ビレのトゲに毒がある。また、頭側の背ビレの付け根には隠し針があるので注意。釣りでよく見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。加熱すれば無毒化するが、通常毒のあるヒレを切り取った姿で流通する。食用。
- ゴンズイ
背ビレに1本、胸びれに1対の毒針がある。釣りや磯遊びでよく見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。加熱すれば無毒化する。ほとんど流通しない。食用。
- ミノカサゴ
背ビレのトゲを中心に毒がある。ダイビング等で見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。加熱すれば無毒化する。ほとんど流通しない。食用。
- オニオコゼ
背ビレ、胸ビレ、尻ビレのトゲに猛毒がある。ダイビング等で見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。加熱すれば無毒化する。通常毒のあるヒレを切り取った姿で流通する。食用。
- ハオコゼ
背ビレのトゲに毒がある。釣りでよく見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。加熱すれば無毒化する。非食用。
- アカエイ
尾の付け根の長いトゲに毒がある。釣りやダイビングで見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。加熱すれば無毒化するが、通常尾を切り取った姿で流通する。食用。
- ヒョウモンダコ
フグ毒と同じ成分の咬毒(咬むことで注入する毒)をもつ。触らない。加熱しても無毒化しない。非食用。
- ガンガゼ
トゲの先端に毒線がある。また、トゲは折れやすく刺さると皮膚に残りやすい。触らない。他県では食用。
- ウミケムシ
体中に生えている剛毛の中に毒がある。釣りでよく見かける。取り扱う際は魚バサミなどを利用し、直接触らない。非食用。
- クラゲ類
アカクラゲ、アンドンクラゲ、オキクラゲ、カギノテクラゲなど。種によって毒の強弱はある。海水浴などでよく見かける。触らない。一部食用。
- シロガヤ
クラゲなど刺胞動物の仲間。海水浴やダイビングでよく見かける。触らない。非食用。
- スナイソギンチャク
クラゲなど刺胞動物の仲間。ダイビングでよく見かける。触らない。非食用。
無毒な生き物にも注意してください!
海の生き物に限らず、多くの生物はトゲによる防御や、かみつくなどの攻撃で自分の身を守ろうとします。また、最近では、丹後に馴染みのない魚が数多く確認されています(詳しくは京都府農林水産技術センター海洋センターのページをご覧下さい)。中には有毒なものも含まれていますので、見慣れない生き物には手を出さないよう、注意してください。