魚のきれいな食べ方(イサキ)
魚が苦手な人に話を聞くと、「きれいに食べられない」「骨が気になる」という意見をよく耳にします。これは、箸がうまく使えないといった理由もあるようですが、普段から魚に触れる機会が少ないため、どこに骨があり、どうすればきれいに食べられるのかわからないことも影響しているようです。
そこで、ここでは今更聞けない魚のきれいな食べ方を「イサキの塩焼き」を使って紹介します。
魚のきれいな食べ方
- 塩焼きは、冷めると堅くなって身が取り外しにくくなるため、できるだけ暖かいうちに食べるようにしましょう。
- 魚には側線(写真の赤い点線)という器官があり、よく見ると体の表面に線が入っているのがわかります。この側線の真下あたりに、背中側と腹側の身の境界があるので、頭側から尾ビレまで測線に沿って箸を入れます。
- 頭のすぐ後ろの背中側の身に箸を入れて皮を切り、背中側の身を頭側から尾ビレ側に食べ進めます。
- 腹側の身をも同様に頭側から尾ビレ側に向かって食べていきます。なお、内臓があった場所(写真の赤丸)には腹骨と胸ビレがあるので、気になる人は箸で骨を取り除いてから食べます。ポイントは、口に運ぶ前に骨をとっておくことです。取り除いた骨は皿の端にまとめておきましょう。また、口に入った骨は手で出さずに、箸で取り出しましょう。
- 表側の身を食べ終わったら中骨の下に箸を入れ、尾ビレ側にスライドさせて骨を取り外し、皿の奥側に置きます。なお、反対側の身を食べるために魚をひっくり返すのはマナー違反です。
- 背ビレの根本に箸を入れ、背ビレとその付け根の骨をまとめて取り除き、皿の奥に置いておきますます。食べ慣れてれば、背ビレの付け根についた身もきれいに箸でとって食べることもできます。
- 尻ビレの根本に箸を入れ、尻ビレとその根本の骨を取り除きます。
- 腹ビレの根本に箸を入れ、腹ビレとその根本の骨を取り除きます。
- 腹骨が気になる人は箸で骨を取り除き、奥にまとめて置いておきます。
- 骨が取れれば、表側の身と同じように背中側と腹側に分け、それぞれを食べ進めます。最後に反対側の胸ビレが残っているので一気に口に入れないようにしましょう。
- 食べ終わったら残った骨を皿の中央に集めておきます。
- 塩焼きだけでなく、煮付けも基本的に同じ手順できれいに食べることができます。また、今回は小さな魚のため割愛しましたが、大きな魚であれば頬肉や唇といった部位もおいしく食べることができます。