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更新日:2013年1月31日

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海藻乾燥品の紹介(イワノリ)

丹後の沿岸域では、11月下旬から12月始めにかけてイワノリ摘みが解禁されます。板状に漉いたイワノリが干される風景は、丹後の冬の風物詩となっています。ここでは、イワノリ摘みから板ノリに加工されるまでの過程を紹介します。

イワノリ摘み

イワノリはアマノリという海藻の仲間で見た目で正確な種類を見分けることは困難です。丹後半島や大浦半島等の波当たりが強い場所に多く分布しています。シーズンが来ると、多くの地域ではセリ等によって岩場が仕切られてイワノリ摘みが行われますが、中には、昔ながらの方法で、解禁日(山の口開け)に一斉に村人がイワノリ摘みにでる習慣が残っている地域もあります。

岩にびっしりと生えるイワノリ

イワノリは、波打ち際から波しぶきがかかる範囲にある岩場に繁茂します。そのため、波が穏やかな日にしかイワノリ積みはできません。冬に海が荒れやすい丹後で、波が穏やかな限られた日にイワノリ摘みは行われています。

波の穏やかな日にイワノリ摘みを行う様子イワノリ摘みの道具

イワノリが生える岩場には、時期によってイワノリ以外の海藻も繁茂し、利用されています。1月ごろからはハバ(ハバノリ)やナガラモ(カヤモノリ)が、2月ごろからはアオサ(アオサ、アオノリ)がみられます。いずれも香りの強い、大変美味な海藻です。

ハバノリアオサ

イワノリの掃除

摘み取ったイワノリには砂や石の欠片が含まれており、このまま製品にすると商品価値が低くなるため、砂や小石を取り除く作業が必要になります。砂や小石を含んだイワノリは、含んでいないイワノリより重いため、海水中で上部に浮かんだものを回収することで、きれいに分離することができます。地域によっては、トヨと呼ばれる器具を使って砂や小石を沈降させることもあります。掃除はイワノリがきれいになるまで何度も行われます。

イワノリの掃除

イワノリ漉き

掃除が終了したイワノリは、和紙のように漉いて板ノリに加工されます。人によっては一度包丁で細かく叩いてから漉く人や、叩かずにそのまま漉く人など様々です。いずれの場合も塩分が多く含まれていますので、まず、真水で塩抜きを行います。塩抜きの際には、取り切れなかった細かい砂や石の掃除も行います。

塩抜きと掃除の様子

十分に塩抜きされたイワノリは、いよいよ板ノリに加工されます。数枚重ねた簾(す)の上に木枠を載せ、真水の中で木枠の中にイワノリを入れ、きれいに広げ、均等にイワノリが広がったら、ゆっくりと水から上げて木枠を外します。イワノリが乗った簾ごと水切り棚へ移動させ、再び木枠を載せてこの作業を繰り返します。

イワノリ漉きの様子水切りする様子

十分に水が切れたら、専用の干し棚に並べて乾燥させます。乾燥した板ノリは丁寧に簾から剥がし、包装して出荷されます。

板ノリを干す様子

丁寧に手をかけて製造された板ノリは風味が強く、大変美味です。しかし、製品ができるまで2、3日かかることや、製造期間が限られることから大変貴重なものとなっています。一般的に、10枚で2500円程度で販売されているようですが、上記のような手間を考えると決して高いとは言えないでしょう。僅かながら、丹後の魚屋やスーパーマーケットに出回っていることがありますので、見つけた際は是非ご賞味ください。

丹後で製造される板ノリ(間人海苔)丹後で製造される板ノリ(経ヶ岬海苔)

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