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更新日:2023年12月27日

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「生活を支える電気工事のプロフェッショナル」-昭電工業株式会社・電気工事士・大江克侑さん、嵯峨根航哉さん


嵯峨根さん(左)、大江さん(右)

私達の生活を支える電気。必要不可欠なものだが、欠損すれば災害の危険もあるため、工事には資格や知識を持つ人しか携わることができない。電気のプロフェッショナルとして、工場や病院、公共施設などの電気設備の設計、施工、保守点検などを行う昭電工業株式会社(舞鶴市)工事部のお二人に仕事やプライベートの過ごし方を聞いた。

 

奥深い配線の世界に魅了され30歳で進む道を決める

(プロフィール)

大江克侑さん:1983年舞鶴市生まれ。39歳(取材時)。地元の高校を卒業後いくつかの企業で働き、2014年昭電工業株式会社へ入社。工事部主任。3歳、10歳、12歳の3児の父。

 

入社9年目の大江さんは工事部の主任として、3人の部下を取りまとめる。電気設備工事で現場へ出るほかに、人員配置、工事の見積り作成、顧客への営業も行う。

 

高校卒業後、職を転々とした時期があった。サービス業などを経験し、建設業に就いたとき、電気配線の面白さに出合う。緻密な作業の末に灯る明かりを見て「奥深い世界だと思いました」と話す。

 

ついに進む道を見つけた大江さんは、昭電工業株式会社へ入社した。印象に残っている工事は、大浦半島にある「瀬崎トンネル」の補修工事。規模が大きく山積みの書類を前に、知らない、わからないことばかり。「つらかった」とこぼすが、LED照明が無事に点灯したときは、ほっとした。

 

点検をする大江さん。きれいな配線をみるとテンションがあがる。配線の仕方で、誰が作業したのかわかるくらい個性がでるという。

 

早さときれいさ、正確さを求めて勉強は永遠に続く

現場の状況は様々で、そのたびに臨機応変な対応が求められる。経験を積んだ今も「早く、きれいに、正確に作業するために、永遠に勉強しなくてはならない職種だと思います」と向上心に溢れる。会社の支援も受け、第一種電気工事士や2級電気工事施工管理技士など多くの資格を取った。

 

不注意が危険を招く仕事。管理する立場になってからは、部下の安全も考えるようになった。基本的なことを守り、自分だけで判断せず年長者などまわりに相談することを心掛ける。

 

工事がない日は見積もりなどのデスクワーク

 

育休を取得し、妻の苦労を体験

大江さんは3人目の出産で妻が入院する際、5日間の産休を取得した。掃除、洗濯、送り迎えに追われる毎日。それまでは料理などしたことがなかったが、2人の子どものためにレシピを見ながら挑戦した。「短い期間でしたけど、妻の大変さがよくわかる貴重な体験でした。ケンカはしますけど、感謝しています」。

 

休日は子どもとキャッチボールをしたり、公園に出かけたりする。

 

最近、仕事で携わった赤レンガ博物館のライトアップに家族を連れて行った。子どもたちの喜ぶ姿をみて、また頑張ろうという気持ちになれた。

 

休日、自転車が大好きというお子さんを乗せて近所まで出かける。帰りは寝てしまうことも

 

ある日のスケジュール

6時50分:起床。洗濯、お風呂洗い、子どもの用意手伝い、朝ごはん
8時10分:出勤(作業する日は、会社で乗り合わせて現場へ)、見積り、顧客と打ち合わせなどデスクワーク
12時:昼食、休憩
17時30分:退社(現場の日は21時を過ぎることもある)、帰宅後は、家族と夕食、お風呂、子どもとゲーム、テレビを見るなど団らん
24時:就寝

 

わからないことだらけの現場実践を積み一歩ずつ前進

(プロフィール)

嵯峨根航哉さん:1995年舞鶴市生まれの27歳(取材時)。高校までを地元で過ごす。鳥取大学を8年かけて卒業後、地元に戻り昭電工業株式会社へ就職。工事部所属3年目。

 

昭電工業株式会社へ就職したのは、「大学で勉強した電気電子の知識を生かせると思ったから」。しかし、実際に現場へ出るとわからないことだらけ。配線を間違えたら命に関わるという緊張感の中、正確さだけでなく、効率の良さと整然とした見た目が求められる。ベテランの指導のもと実践を重ね、少しずつ任せてもらえることが増えてきた。「とにかく勉強するしかないです。尊敬するのは大江主任。頭の中で工事の概要が考えられるところに憧れます」。

 

仕事に関連する資格は30以上ある。活躍の幅を広げるためにも多くの資格取得を目指している。「会社が応援してくれるので助かります。今年は第一種電気工事士と消防設備士。毎年2つ取ることが目標です」。ただいま結果待ちで、そわそわしている。

 

会社の車で乗り合わせて現場へ向かう

 

休日は船に乗って釣りへ

大学進学を機に一度地元を離れた嵯峨根さん。戻ってきたのは(おそらく心配した)「親の希望で」というが、家族とたわいもない会話で盛り上がったり、祖父母の手伝いをしたりと、良好な実家ライフを過ごす。

 

趣味は釣り。仕事の付き合いで始めたが、すっかりはまってしまった。近隣の海へでかけては、船に乗って沖まで出る。先日は舞鶴の無人島・冠島へ行った。「アジやタイ、サバ。メジナを釣ったこともあります」。年齢も職種も様々な釣り仲間と海の上で語り合うのも大切な時間。「釣れなくても十分楽しいです」と話す。

 

舞鶴湾でメジナを釣りあげた

 

夕ご飯は家族と食べて欲しい女性社長ならでは職場環境づくり

1964年創業の昭電工業株式会社。舞鶴市を拠点とした関西一円で、電気設備工事のほか、空調工事、消防設備の設計、施工などを請け負っている。

 


伊佐津川沿いに立つ本社。福知山にも営業所がある

創業者である父の後を継ぎ、2代目代表取締役社長を務める目見田園子さんは、社員が働きやすい環境づくりに尽力する。多忙な父の姿を見てきたこと、また自身の子育て経験から、社員には育児参加してほしいという思いがある。「夕ご飯は家族と一緒に食べて、子どもの行事にも参加してほしい」。残業を減らし、有給休暇や男性の育児休暇も推奨する。人員不足には、OBに声をかけて応援をお願いする。「若手がベテランの熟練した技能を学ぶ機会になり、ベテランは若手との交流が刺激になる。両者メリットがあります」

 


社員の相談窓口でありたいと話す目見田社長

 

女性の活躍を期待

現在、女性の電気工事士を積極的に募集する。キケン、キツイというイメージで敬遠されがちな現場の仕事だが、最近は環境が改善されてきた。「わたしも女性なので、しっかりサポートします」と話す。

 

電気工事を請け負った赤レンガ博物館のライトアップ

 

昭電工業株式会社

舞鶴市字上安久135-1
電話0773-75-1726

http://www.syouden-k.co.jp/(外部リンク)

 

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