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更新日:2023年5月10日

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小さな子どもがいても自分に自信を持って働ける(間口北近畿株式会社)

子どもが小さいうちは働きにくい、病気やお迎えで肩身の狭い思いをする、というのは、子育て中の女性の共通認識であり大きな悩み。京都府福知山市にある間口北近畿株式会社は、その課題に積極的に取り組み、働きやすい環境に変えた企業です。

 

間口北近畿株式会社は、カエルマークのトラックがトレードマークの総合物流業。550名の従業員のうち男女の比率は6対4で、子育て中の女性も多く活躍しています。従業員が無償で利用できる企業主導型の保育園を開設し、働きやすさを後押ししているのも特徴です。

 

企業主導型保育園や、子育て中でも働きやすい環境とは、具体的にはどのようなものでしょうか?

 

今回は、間口北近畿株式会社 塩見哲也社長と、子育て中の従業員の方からお話を伺いました。

 

子育て世代も高齢者も「みんなが安心して長く働ける環境」が強み

「間口北近畿株式会社は、グループ30社の中でも特にファミリー的な企業風土を持っている」と語る塩見社長。男女問わず幅広い年齢層の人たちに長く働いてもらえる環境にしたいという思いから、会社側が家庭や個々の環境を考慮して、仕事内容や配属先の調整を行うこともあります。

間口北近畿社長写真

「例えばドライバーの仕事をしている人でも、「ちょっと調子が悪いな」という時には構内作業に移ってもらうなど、業務の内容を調整することで末永くお付き合いができればなと思っています」

 

現在、間口北近畿株式会社では、子育て中の人や高齢者、障害者など、さまざまな立場の人が自分のスタイルで働いています。80歳近い年齢の方もたくさん活躍しており、中には自分の子どもや孫と一緒に働く従業員もいるそうです。

 

「年齢や性別の違い、子どもがいても障害があっても、みんなが同じ目線で一緒に働けるようにしたい。いろんな職種があるので、まずは現場見学をしてもらって、働けそうなら働いてもらう。そんなチャンスを作って、少しでも社会に貢献したい」

 

そのような塩見社長の思いから生まれたのが、どんな年齢・立場の人でも、今の自分に自信を持って仕事を続けられる職場です。従業員が安心して長く働ける環境は、地元の活力を高め、地域貢献にも繋がっています。

 

企業主導型保育園は無料!勤務に合わせて

女性が働きやすい環境づくりには、仕事と子育ての両立の支援が欠かせません。そのための間口北近畿株式会社の大きな取り組みのひとつが、企業主導型保育園の開設です。

間口北近畿看板

社外にあるこの保育園は、国の助成によって運営されています。間口北近畿株式会社で働く従業員は無償で利用可能。従業員のシフトに合わせて利用できるため、仕事と子育ての両立がしやすいと好評です。

 

続いて、現在2歳のお子さんを持つ女性従業員・新川知春さんのある一日の勤務例を教えていただきました。この日の新川さんは、朝8時に企業主導型保育園に子どもを預け、15時までの勤務とのこと。

 

「仕事に合わせて保育時間の設定ができるので、土日祝日関係なく自由に出勤できます。同じ職場でも利用している方がいらっしゃるので情報共有もしやすくて、安心して預けられます」

 

なお、企業主導型とはいえ、保育園を利用できるのは自社の従業員だけではなく、他の企業の従業員でも利用できるので、地域全体の子育て環境にも貢献しています。

間口北近畿託児写真

 

急な呼び出しも大丈夫。子育て中でも安心して働ける環境づくり

小さな子どもは急な病気が多いものですが、間口北近畿株式会社には子育てを経験した世代の従業員が多数在籍しているため、子育て家庭への配慮が浸透していると塩見社長は語ります。

 

「子どもの体調不良で、急に「今日は帰ります。明日も出勤できるかわかりません」」となった時も、「自分もそういうことがあった」と非常に理解してもらいやすく、「また帰りよって」「また休みよって」といった反応は一切ありません。「じゃあ、あとはやっとくね」とみなさんが対応してくれるので、すごくやりやすいですね」

 

新川さんも、周囲の理解への感謝を次のように口にしていました。

 

「上司や同僚の方も、子育てに対する理解がすごくあるのがありがたいです。実際に私が子どもの病気でしばらく出勤できなかった時も、久しぶりの出勤時にみなさんから子どもに対する心配の言葉などをかけていただいて、とても温かい職場だなと感じました」

間口北近畿新川さん写真

急な遅刻・早退に対しても、家庭最優先でOK。小さな子を持つ親が、遠慮せずに安心して働き続けられる環境は、まさに塩見社長が表現するファミリー的な会社です。

 

また、塩見社長は、職場環境に対する自らの課題について次のようにも語っていました。

 

「子どもが小さい時期に「働きにくい」と感じるところを、いかに「働きやすい」環境に変えるか。私にできることはそこしかないかなと思っています」

 

実際に、間口北近畿株式会社では、女性だけでなく男性従業員も保育園を利用可能です。男性も育児に参加しやすい環境は、従業員のワークライフバランスの向上にも繋がっています。

 

福知山は移住者を自然に受け入れる街。独特の「居心地の良さ」がある

最後に、中丹地域で働きたいと思っている方や子育て中の方へ、塩見社長からメッセージをいただきました。

 

「中丹地域は田舎っていうイメージがあるんですけど、都会的なところと田舎的なところの両方を持っています。特に、福知山市内は飲食店や商業施設も揃っていて困ることがありませんし、非常に過ごしやすいと思います」

 

さらに、福知山には、移住者を自然に受け入れる居心地の良さがあると続けます。

 

「新しく移住してきた人がいても、今までいたような雰囲気がすぐ作れるというか、周りも特別な目で見ないというか。独特の居心地の良い雰囲気がある地域なので、子どもさんもそういうところでのびのびと育ってもらえれば、大らかな気持ちを持った大人になっていただけるかなと」

 

2020年の福知山市の合計特殊出生率は2.02で、京都府内トップの数値。0~2歳の保育所利用率が高く、共働き世帯が多いのも、暮らしやすい・働きやすい・子育てしやすい街の証拠かもしれません。

 

長い人生の中での大切な子育て期間。だからこそ、家族と十分な時間を持ち、ワークライフバランスを大切にしたいものです。企業型保育園を完備した、子育て中の人が自信を持って働ける環境。間口北近畿株式会社は、そのひとつの形を実現したと言えるでしょう。
間口北近畿二人写真

 

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