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更新日:2025年1月23日

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「ASOBI農園」と漫才コンビ「農魚男子」で、生産者の魅力発信(泉宏樹/舞鶴市)

1989年生まれ、舞鶴市出身。地元の高校を卒業後、京都市内の大学へ進学。大学4回生の時に吉本総合芸能学院(通称NSC)に入学し、大学に通いながら大阪校36期生として活動する。大学卒業後は京都市内の建築資材関連企業に就職。2017年に舞鶴市にUターンし、同級生3人で舞鶴市の遊休農地を活用し農業を行う「ASOBI農園」を立ち上げました。2021年には第一次産業のこだわりや大切さを伝える漫才コンビ「農魚男子」を結成する。

舞鶴のためにできることは何か

大阪にある建築資材関連企業に勤務していた時、「地元舞鶴のために何かおもしろいことをしたい」と考えていた泉さん。そんな時、同じ想いを持つ同級生2人と意気投合。今すぐはじめられることは何かを話し合った際、実家に帰省した時に見かけるたくさんの荒れ果てた田畑を思い出しました。「3人ともに実家で祖父母が農業を営んでいたのですが、高齢化で体力的に農業を続けるのは厳しいという現状がありました。舞鶴にはたくさんの遊休農地があり、これらを活用して地域を活性化できないかと考えたのがASOBI農園のスタートです。」

本気で農業やろう!

ASOBI農園立ち上げメンバーである3人は、建築、不動産、自動車業界で営業マンとして働いていたため、農業は手伝いをしたことがある程度。それぞれ京都市や大阪、東京から地元に戻り、農業をほぼゼロから学ぶことになります。
 ASOBI農園で最初に栽培をはじめたのが、舞鶴市の特産品である万願寺とうがらし。地元農家さんからノウハウを学び、徐々に栽培する作物の種類を増やしていきました。と同時に「同世代にも農業の楽しさや抱えている問題を知ってほしい」と、活動の様子をSNSで発信。注目の若手農家としてメディアにも多数取り上げられました。

看板商品ともいえる自慢の万願寺とうがらし。シンプルに素焼きして、醤油とかつおぶしで食べるのがおすすめなのだとか。

最強の兼業農家を目指す

立ち上げから約6年。農業だけでなく、加工品製造や地元農家さんが栽培する野菜販売、イベント参加など、精力的に活動を行ってきました。また、遊休農地の管理・活用、農家さんのノウハウや知恵を次の世代に伝えていく伝統の継承を行うとともに、3人の知識と経験をもとに、農機具買取・販売、不動産、建築(リフォーム)など、現在では幅広く事業を展開。「正直な話、野菜の販売だけで収入を確保するのは難しいのが現状。他の仕事や事業をしながらでも、農業を生活に取り込めることを示せた方が、若い方に興味を持ってもらえるんじゃないかなと思っています。農家にもいろいろな形があっていい。僕は最強の兼業農家を目指しています(笑)」

漫才コンビ「農魚男子」結成

「次から次へとやりたいことが出てくるんですよ。そして思い立ったら行動に移す。」と話すように、泉さんはASOBI農園を運営しながら2021年に漫才コンビを結成し、まわりを驚かせます。

相方は、大阪から舞鶴市にIターンし、市内で水産加工会社を経営する松田慎平さん。二人とも、どうしたら第一次産業に興味を持ってもらえるかを模索していたところでした。「一風変わったおもしろい方法で第一次産業の魅力を発信できないかと考えたとき、あ、漫才だ!って。」お笑い好き、そして学生時代NSCに通っていた経験を活かし、舞鶴発・第一次産業従事者発の漫才コンビ「農魚男子」が誕生しました。

 

漫才コンビ「農魚男子」。漫才のネタを考えるのは泉さんが多いそう。

漫才で子どもたちに楽しい食育を

農魚男子を結成後は、M-1グランプリの予選に出場。3回戦進出こそならなかったものの、少しずつ活動の幅は広がり、結婚式の余興で漫才を披露することも。ゆくゆくは子ども向けの漫才も作りたいといいます。 

「2人とも食育インストラクターの資格を持っているので、今後は幼稚園や小学校に出向き、食の大切さや魚・野菜について、そして生産者の想いについて、わかりやすく楽しく子どもたちに伝えていきたいと考えています。」

2拠点生活で感じる舞鶴の良さ

現在泉さんは、舞鶴市と京都市の2拠点を往復する生活を送っています。都会での生活を経験しているからこそわかる舞鶴の良さを教えていただきました。

「舞鶴の素晴らしさは、やっぱり海と山が身近に感じられるところ。豊かな自然がすぐそばにあるのに、都心部へのアクセスも良い。もちろん、遊休農地や人口減少など、地方ならではの問題点はたくさんあります。しかし、問題点が見えている分、改善すべき点も明確にわかっているので、その分ビジネスチャンスもあるのでは、と思います。」

今後の目標

プライベートでは2児のパパ。ASOBI農園運営に漫才コンビ農魚男子の活動と、やりたいことを実現して多忙な日々を送る泉さん。今後の目標や展望を伺いました。

「ASOBI農園としての目標は、まずは若い世代にもっと農業に興味を持ってもらうこと。そのために活動のSNS発信は続けていきます。そして今後は遊休農地だけでなく、空き家の活用も考えています。ASOBI農園っておもしろいことをしているな、舞鶴でこの人たちと一緒になにかしたいな、と思ってくれる若者が増えれば、移住者が増えて荒れている田畑も減るかもしれない。それがいずれ街の活性化にもつながると思っています。

農魚男子での目標は…M-1優勝って言うとまわりから怒られるかもしれないので(笑)、せめて準々決勝進出できるくらいにはなりたいです!」

持ち前の行動力と笑顔、そしてまわりを巻き込むパワーで夢の実現に向かって突き進む泉さんから今後も目が離せません。

【ASOBI農園】
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