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当校の訓練目標の一つである「資格取得」は、いかに一定水準以上のスコアを取得するかが大事ですが、「就職活動」においては、いかに競合(ライバル)に勝つか?を意識することが重要です。
システム設計科の就職支援では、訓練におけるストーリーの形成が最も重要と位置づけています。ただし、新高卒の訓練生と社会人経験のある中途採用前提の訓練生では方向性が異なるので、それぞれにマッチした支援を行っています。
【昨年度修了生(令和4年4月入校)の就職事例紹介】
1.新高卒採用の就職事例 | |
新高卒の訓練生のライバルは、大学生となります。1年次の段階から実務を想定したチーム開発課題を経験できること、インターンシップを通じて実務を知ったうえで2年次のETロボコン大会に向けた実習を行うことなど、これらの訓練におけるストーリー形成をベースに就職活動を行っていくこととなります。
1年次1月からは指導員による就活面談が始まり、いかに自分自身の長所をアピールするかを洗い出していきます。
日々の実習だけでは分かり得なかった自身の強みを、インターンシップで発見することが出来た事例となります。
2.中途採用前提の就職事例 | |
中途採用前提の訓練生のライバルは、実務経験者(現職のシステムエンジニア、プログラマー)となります。訓練で形成するストーリーももちろん重要ですが、前職で得た経験、ストーリーをいかに次の仕事に活かすか自己分析、他己分析を含めて棚卸しすることが必要です。
上記の例では、前職で業界の弱点を知っているからこそ、顧客目線での提案業務が可能となります。前職の経験に訓練で得た経験を付加し、2つの経験が相乗効果になることを、次の就職先にしっかりアピールできた事例となります。
今年度、システム設計科から13名の訓練生がQC検定(3級・4級)を受検します!そのうち7名は3級を受検する予定です。
QC検定3級の合格率は、全国平均が50.19%(第37回QC検定)となっており、9月1日の検定に向け、夏季休暇期間での集中対策が重要となります。
そのため夏季休暇直前の7月31日に休暇中に効率よく学習を進め、検定合格を目指すための特別講義を行いました。
試験内容の過去問対策も大事ですが、まずは品質管理の歴史を知り、現場でどのようにQC(品質管理)の知識が生かされているかを理解することも、知識定着の上では重要です。
訓練生は、夏季休暇前にQC検定対策の知識整理に役立ったようです。
7月12日に校外訓練として、グランフロント大阪で開催されるカンファレンス、EdgeTech+West2024に参加しました。
午前中は主にAI、IoT、ワイヤレス、組み込みなど、エッジテクノロジーに関する講演の聴講と各企業展示ブースの見学を行い、訓練生たちは先端技術の発展について理解を深めることができました。
15時からは、ETロボコンのヒートアップセッションに参加し、ロボットの走行実演の観覧もしました。
今年度のロボコンは、機体が新機種となり調整期間が増えたため、今回のロボット試走には間に合いませんでしたが、実際の走行実演を確認したことによって、今後のソフトウェア設計方法、調整手法についての理解を深めることができました。
ETロボコン上位入賞を目指して、今後もロボコン活動に取り組んでいきます。
システム設計科では京都府内の企業様にお越しいただき、業界・業務のご説明をいただく「業界研究セミナー」を実施しています。
第1回業界研究セミナーを7月~8月、第2回は11月~12月に予定しており、各回5社ほど協力企業様にお越しいただいております。また、訓練生の希望があれば、その後インターンシップも実施しています。
今回は1年生を対象に、京都機械工具株式会社様にお越しいただき、昨年度のシステム設計科修了生でもある横田さんに、現在の業務などを説明していただきました。
横田さんは令和4年4月に入校し、在校中は訓練だけでなく、資格試験にも積極的に取り組み、数々の高難度資格を取得しました(応用情報技術者試験、QC検定2級、Java Programmer Goldなど)。さらにETロボコン大会ではチームリーダを務め、チームを総合成績で全国5位に導くという大きな功績を残し、京都機械工具株式会社に就職した方です。
横田さんからは、
「在校時の訓練生活について」
「製造業におけるシステム設計職の働き方について」
「現在の業務について」
などのお話の中で、当校の訓練生活が就職後においても充分に活かせることを、説明していただきました。
セミナー後のアンケートでは、
「今、学んでいる訓練がその後の仕事にどのようにつながっていくかを、長期スパン、短期スパンの両方で、より身近に感じることができました」
「修了生の生の声を聞けるという機会をいただけたので、勤めているからこそ分かる会社の空気感や、改めて何が必要だと感じるかを認識することができて、とても良かったです」
「素敵な講話をしてくださったよき先輩に続けるよう、これからも訓練に励んでいきたいと思います」など
とても学びの多い業界研究セミナーとなったようです。
システム設計科では1年次に、資格取得対策としてQC(品質管理)検定合格に向けた講義を3回実施しております。
受講する前の訓練生たちは…
「品質管理ってものづくり企業だけで求められる知識じゃないの?」
「資格取得してもIT業界では、あまり評価されないのではないか?」
と思っていたようです。
品質管理における知識は…
「システム企画、設計を行う際に大事となる小集団でのストーリ形成」
「システムテストを行う際の最終チェックとして会社の品質管理部の担当者がどのような視点で試験評価を行うのか」など
様々な場面で求められます。
またQC検定の対策をすることで、社会人として必要な素養である「報・連・相」、「挨拶のマナー」、「5S」、「問題解決の手法」などの知識を同時に習得でき、入社後すぐに活用することができます。
QC検定の講義を受講した後の訓練生たちからは…
「何故プログラム実習におけるチーム課題を小集団で行うのか理解した」
「訓練生活において挨拶、ルール遵守、相手の立場を理解する重要性を知った」
「3Sカイゼン活動において、カイゼン提案を行う上では”データで語る”ことが重要と知った」など
日々の実習の中での気づきや、多くの学びがあったと報告がありました。
6月19日にシステム設計科1年生・2年生合同訓練として京都駅近隣に所在するオムロンコミュニケーションプラザの施設見学を行いました。
株式会社オムロンはオートメーションのリーディングカンパニーとして工場自動化、電子部品、自動開発機等多岐にわたる事業を展開しており、創業から現在、未来へと続く「ソーシャルニーズの創造」の取り組みを紹介いただきました。
まず3階歴史フロアにてオムロンの理念、オムロンの歴史、オムロンの描くビジョンを過去に製造された機器の説明を受けながら学ぶことができました。
次に2階技術のフロアにおいて、オムロンの技術・サービス・事業を主として説明いただき、社会的課題解決のための先端技術について学びを深めることができました。
今回の見学を通し、社会課題を解決に導くためのソーシャルニーズの創造の視点を学ぶことができました。訓練生たちも今回の学びを訓練に生かし、様々に多様化する顧客ニーズに対応できるエンジニアとして活躍してほしいです。
6月に入ってくると、Javaプログラミング実習ではチーム開発に取り組んでいきます。
システム開発において、実際の業務ではチーム(プロジェクト)で行っていくため、進捗状況はメンバ全員が把握しておく必要があります。
開発中、顧客から進捗確認の連絡が発生することがあり、その際は直接的なシステム開発者でなくとも対応を迫られることもあります。そのため、実習ではプログラム開発の進捗管理を複数人で行っていきました。
訓練生は各個人が円滑にコミュニケーションをとるための立ち回りを学んだ部分も多いようで、和気あいあいと進めている様子でした。
第1期(4月~8月)の訓練として毎週水曜日に就職活動に向けた業界研究セミナー、3Sカイゼン活動、QC検定対策講座、コミュニケーションワークを実施しています。今回は5月に2回実施したコミュニケーションワークについて紹介します。
システム開発における業務では、顧客、プロジェクトメンバとのコミュニケーションを取ることが必須となります。チーム開発課題の訓練においても、チームメンバとのコミュニケーションを取ることから始まりますが、その前のステップとしてまずクラスメンバの人柄を知り、打ち解けることが必要となります。
そのためコミュニケーションワークでは、2つのIT業界向けカードゲーム(*)を用いて、4人1組のチームを構成し、まずはチーム内対戦、次にチーム対抗戦を行い、クラスメンバ全員がコミュニケーションを取ることを課題としました。
(*)Fat Projectゲーム/顧客が本当に必要だったものゲーム
ゲームの内容が複雑であるため、進めていくにはチームメンバ同士でルールを共有しあう必要もあり、メンバ同士で教えることの難しさ、情報共有の重要性を認識したようです。
2年次にはETロボコン大会出場に向けたチーム開発課題もありますので、少しずつコミュケーションの重要性を学んでいってもらえればと思います。
システム設計科では第1期(4月~8月)の訓練として毎週水曜日を除く午後の実習時間でJavaプログラミング実習を行っております。
プログラミング言語Javaの構文、開発環境構築、アルゴリズムの理解を目標とし、主な実習内容は以下の3点です。
1.講師による講義
2.オンライン教育ツールを用いた個人の教材動画の視聴
3.開発環境による開発実習
プログラミング言語はヒトの言葉と同じように、個人で自由に構文を組むことができることから、構文のマナーを守ることが重要となります。
また、各個人プログラムの組み方は様々であるため、他人の書いたプログラムのエラー対処にも慣れていく必要があります。
プログラム開発においては、個人のスキルよりチームコミュニケーションを密に取ることが重要視されるため、当訓練においても様々なチーム開発課題を用意しています。
システム設計科では10月までに基本情報技術者試験合格を目標に掲げており、基礎知識の習得を8月までに行うことをスケジュールとして設定しています。
5月から毎月2回、確認テストを行うため、月末になると訓練生は講義内容を過去問題にて復習し、仲間同士で分からないところを教えあったり、講師に質問したりするなど積極的に対策をしています。
また、夏季休校後となる9月上旬から10月上旬までは集中試験対策期間とし、それぞれが過去問題対策として問題集に取り組む時間として設定しています。
早期の段階で基本情報技術者試験に合格した訓練生は、更に上位となる応用情報技術者試験の対策を同時期に行います。
IT関連企業への就職において資格取得は、日々の訓練の成果を証明する強力な武器となります。各々が自身にあった勉強方法を身につけ、訓練に取り組んでおります!
今年度もシステム設計科2年生がETロボコン大会に参加し、優勝を目指します!
地区大会は9月28日開催予定となっており、4月〜5月は主に競技規約の確認、チームメンバーの役割分担決定、大会日までのスケジュール設定を行っていました。
チーム開発課題においては、チーム全体がそれぞれのスキルの把握をすること、開発中のソフトウェアの内容共有を行うことが大事です。開発において進展があった際はすぐに全員で集まり、コードレビューを行う様子が確認できました。
また、2週間に1回のペースで講師に対しての進捗報告を行っており、報告の場では講師陣から今後のスケジュール設定に対してのアドバイスが主として行われておりました。
実際の大会では、出走時のインタビュー対応などもあるため、開発内容を限られた時間で的確に説明することも必要となります。そのため進捗報告の場では厳密に説明時間を設定しています。
システム設計科では、1年生に対し4月の入校後すぐ就職に向けた導入講義を実施しております。
講義の中では、日々の訓練受講における心構えとして、科全体のルール説明と報告・連絡・相談の重要性理解のため「報連相(ほうれんそう)」のコツを講義しております。
訓練中にも訓練生間のチーム開発課題、3S(整理、整頓、清掃)カイゼン活動など、チームメンバーと意思疎通を図る機会は多々あります。
また就職活動においては、企業の人事担当者とのメール連絡などで「報・連・相」を意識するケースが非常に多いです。
そのため、日々の訓練において「報・連・相」の手法に実例を踏まえ、理解を深めていくことを実施しております。さらにQC(品質管理)検定4級試験対策、外部講師による就職対策などの社会人マナー講義を通して「報・連・相」に対する理解をさらに深めます。
令和6年度システム設計科に1年生が18名入校しました。年齢層は10代~20代が主となり、これからシステムエンジニア、プログラマーの職種への就職を目指し日々の訓練に取り組むこととなります。
システム設計科1年次においては下記のスケジュールに沿って訓練を実施しております。
特に第2期(12月)までに参考書30冊分の内容を知識として習得するため、過密なスケジュールの中、計画的に課題をこなす必要があります。
昨今様々な業界でIT人材の需要が増しており、当校にも製造業におけるシステムエンジニア職の求人が多く寄せられています。安全衛生作業法として3S(整理、整頓、清掃)カイゼン活動、QC(品質管理)検定試験対策などの訓練も実施しており、訓練生は学びの多い毎日を過ごしております。
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