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事件 番号 |
申立年月日 |
事件の概要 |
命令の概要 |
命令書交付年月日 |
平 成 31 年 (不) 第 1 号
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平 成 31 年 3 月 4 日 |
<当事者> 申立人:労働組合 被申立人:会社 |
<命令の内容> 一部救済
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令 和 2 年 12 月 9 日 |
<申立ての概要> 被申立人が、A2組合員の未払賃金の支払等を求める団体交渉を拒否したこと並びにA2組合員及びA3実習生ないしA7実習生(以下「A3実習生ら」という。)に対して組合脱退について干渉行為を行ったことが不当労働行為に当たるとして申し立てられた事件 |
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<申立人の主張> ・被申立人に団体交渉を拒否する正当な理由はない。 ・A2組合員から脱退届を騙取し、執拗に送付用封筒に記入を求め、拒否すると残業を禁止し、求められても脱退届を返還しないという一連の行為は、支配介入に当たる。 ・A3実習生らに対して組合脱退等を条件に金銭の支払いを約束したことは、支配介入に当たる。 |
<理由の概要> ・非弁行為を行ったか否かと、団体交渉拒否に正当な理由があるかどうかは、別問題。また、申立人の行為は、組合員の労使紛争解決のためであり、非弁行為の要件である他人間の法律関係に関与するものではなく、非弁行為に当たるとはいえないので、被申立人の団交拒否に正当理由はない。 ・A2組合員の脱退届の作成に被申立人は、関与していなかったが、その後において、(1)脱退届を預かる行為、(2)執拗に宛名書き等を迫る行為、(3)脱退届の返還を拒否した行為は、いずれも組合脱退に関する明白かつ直接的な干渉行為であり、(4)脱退届を送付しないと残業させないことの示唆及び実行も支配介入であることの補強事実と評価でき、(5)A2組合員本人が宛名書き等をしなければ、被申立人が無理矢理書かせたことになるとの認識は、被申立人が脱退工作による組合弱体化の意図を有していたことを示すものであることから、上記(1)~(4)の一連の行為は、被申立人がA2組合員の申立人からの脱退に干渉し支配介入を行ったものと判断できる。 ・被申立人は、A3実習生らに賞与の給付を約束したその日に、組合脱退届が作成された事実は認められるものの、被申立人がA3実習生らに組合脱退等を条件として金銭を支払うと約束した証拠はないことから、支配介入を行ったとは認められない。
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<被申立人の主張> ・申立人が監理団体と合意書案を作成したことは、弁護士法の禁ずる「非弁行為」であり、そのような者と交渉する必要はない。 ・被申立人は、A2組合員の脱退届の作成には関与していないし、C3の依頼で、A2組合員に封筒への署名を求めたものであり、組合脱退に干渉しておらず、支配介入は行っていない。 ・被申立人がA3実習生らに金銭を支払ったのは、未払昇給分としてであり、組合脱退を条件とするものではないので、支配介入には当たらない。 |
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