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1997(平成9)年12月11日、国立京都国際会館で開催されていた国連気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において、歴史上はじめて、温室効果ガス削減の国際的数値目標を定めた京都議定書が採択されて20年が経ちました。
議定書誕生の地となった京都では、府民や事業者等の地球温暖化問題への意識の高まりに支えられ、地球温暖化対策条例や京都版CO2排出量取引制度、電気自動車等の税制優遇、さらには、再生可能エネルギー導入促進条例の制定等、全国初の制度を創設し先駆的な取組を進めてきました。
また、京都地球温暖化防止府民会議や地球温暖化防止活動推進員、京都モデルフォレスト運動等、多様な主体が連携・協働しながら、地球温暖化対策に取り組むという力強いパートナーシップで全国をリードしています。
このような中、2015(平成27)年11月に、京都議定書から続く国際社会の努力が結実し、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において2020(平成32)年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組、パリ協定が採択され、2016(平成28)年11月に発効しました。パリ協定では、今世紀後半には温室効果ガス排出量実質ゼロの「脱炭素社会」の実現を目指すこととされました。
パリ協定が目指す温室効果ガス排出実質ゼロの脱炭素社会を実現するためには、革新的な技術の導入だけなく、私たちの社会や暮らしのあり方を大きく変革することが必要です。これは決して容易なことではなく、京都議定書誕生を契機に生まれ、この20年の間により強固なものとなってきた、多種多様な主体とのパートナーシップ(連携・協働)をさらに発展させ、オール京都で一致団結して取り組んでいくことが不可欠となります。
京都議定書の誕生をきっかけに生まれた合言葉「DO YOU KYOTO?(環境にいいことしていますか?)」により、環境先進地・京都の名は世界に知れわたりました。これからは、「WE DO KYOTO!(環境にいいことしています!)」を合言葉に、京都議定書の精神を未来へと引き継いでいきます。
①京都議定書誕生に至る経緯
②京都議定書の意義
①京都府の先駆的取組
(1) 事業者排出量削減計画書等の報告・公表制度
(2) 特定建築物排出量削減計画書等の報告・公表制度
(3) 再生可能エネルギーの普及促進
(4) 次世代自動車(EV・PHV・FCV)の普及促進
(5) 太鼓山風力発電事業
(6) 京都府産業廃棄物3R支援センターによる資源循環の取組
(7) 下水汚泥固形燃料化施設の運用開始
②パートナーシップによる取組
(1) 地球温暖化防止活動推進センター・地球温暖化防止活動推進員
(2) 京都環境フェスティバル
(3) 京都モデルフォレスト運動
(4) 京都版CO2排出量取引制度
(5) KES・環境マネジメントシステム・スタンダード
(6) 京都産食材によるフード・マイレージ削減
(7) 京都府産木材利用によるウッドマイレージ
(8) KYOTO地球環境の殿堂の開催
(9) 京都議定書誕生20周年「WE DO KYOTO!」府民運動
①気候変動の状況と今後の見通し
②SDGsやパリ協定をはじめとする京都府を取り巻く環境の変化
③脱炭素社会の実現を目指して
郡嶌 孝京都府環境審議会会長(同志社大学名誉教授)
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