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人権口コミ講座 159

「世界人権宣言75周年にあたって」

(公益財団法人)世界人権問題研究センター理事長

坂元 茂樹

平和の基礎としての人権

世界人権宣言は、1948年12月に国連総会で採択されました。第2次世界大戦中、ナチスドイツがユダヤ人を強制収容所に入れ、彼らをガス室で集団殺害するという人種優越的な事件が二度と繰り返されないようにという反省のもと、採択されました。宣言の第1条が、「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とにおいて平等である」と述べているのは、そのためです。世界人権宣言は、人間が人間らしく幸せに生きていくための権利である人権の国際的な基準を示した大切な文書です。同宣言はその前文で、「人類社会のすべての構成員の固有の尊厳と平等で譲ることのできない権利を認めることが、世界における自由、正義及び平和の基礎である」と述べています。ここでは、人権は平和の基礎だとの考えが示されています。

戦争は人権の重大な危機

2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。2年以上が経過しても、いまだ戦争の終結が見通せない状況です。この過程で、ウクライナ市民の生命権がロシア軍の攻撃によって奪われました。戦争で人間の生命がいとも簡単に奪われていく事態こそ、人権の重大な危機と言わなければなりません。このような時にこそ、われわれは世界人権宣言にいう「すべての人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する」(第3条)との規定を思い起こす必要があります。われわれ一人ひとりが、世界人権宣言の精神と意義を再確認し、その実現を目指す必要があります。

※令和6年1月発行の「人権口コミ講座25」の内容を加筆・修正し、再掲載しています。

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