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御所南小学校では、毎年4年生の児童が総合的な学習の時間に「私たちの鴨川」と題して鴨川をより良くするための提案を考えておられます。
平成27年度もその学習のお手伝いで出前講座に出かけました。その後、公益財団法人日本鳥類保護連盟京都事務局長中村桂子氏の呼びかけで、「鴨川子ども会議」が開催されました。
<鴨川子ども会議 平成27年12月16日開催 於:御所南小学校>
初の試みとなった「鴨川子ども会議」の様子は鴨川真発見記第229号で詳しくご紹介しています。
会議では、児童が鴨川をよくするためにどうしたら良いかを提案してくれました。過去5年連続して出前講座でたくさんの児童の提案を拝見してきましたが、中でも関心の高かったのがゴミの問題です。
「鴨川子ども会議」でもゴミ拾いをするという提案がありましたが、実際に鴨川でゴミ拾いを経験した事のある児童は少数でした。
そこで、再び中村氏の発案で、「一緒にゴミ拾いをする“ゆるキャラ”を作る」という提案を実現しようという事になりました。
<提案 一緒にゴミ拾いをする“ゆるキャラ”を作る>
そしてゴールデンウイーク初日4月29日(金)昭和の日ゴミ拾い当日となりました。私もその様子を取材に集合場所へと高野川沿いを歩いていると、三羽のカモのオスの頭並んで緑色に光っていました。
<緑の頭が光るカモオス三羽>
<高野橋の下までご一緒>
カモが泳ぐ方向と私の進む方向が同じだったので、並んで進んでいくと高野橋の下まできました。その場所の川の中に細長い白いものが沈んでいます。それはうどんのようです。
三羽のカモは、食べるものと判断したようですが、ツルツルとすする事は出来ません。くちばしで細かくちぎって飲み込んでいました。その光景を見て「ある意味これもゴミ掃除なのかな」と思いながらその場を後にして会場へ向かいました。
<うどん発見>
<ちぎって水と一緒に飲み込む>
カラスとトビの“ねぐら”のある糺ノ森近く“出町”で空を仰ぐと、今日もカラスがトビにちょっかいを出しています。トビは軽くいなしていますが、カラスはしつこく付きまといます。
<ぴーひょろろろ>
<かーかー>
4月の終わりにもサクラは咲いていますし、ハリエンジュの白い花も垂れ下がっています。自然観察をしながらの道行きは楽しいものです。
<4月29日 まだサクラ咲く>
<ハリエンジュ>
そうこうするうちに集合場所の丸太町橋西詰め下流到着です。参加呼びかけに応えてくれた児童の保護者や兄弟姉妹が総勢36名が集合しました。「子ども会議」開催当時4年生だった児童はもう5年生です。
<丸太町橋>
<西詰め下流>
<参加者が集まってきました>
<私もカエルになってみた>
オリジナルの“ゆるキャラ”を作ることまでは実現しませんでしたが、「カエル」の着ぐるみが登場して「ゆるキャラ」のかわりにゴミを拾う事になりました。
「ゴミは持ちカエル」とでもしておきましょう。
<カエルくん登場>
提案のイラストには、空き缶の形をした「ゆるキャラ」が描かれていて、「頭に空いた穴に拾ったゴミを入れる事が出来ると“いいね”」の中村氏のコメントもありましたが、背中にゴミ入れのかごを背負っての参加となりました。
<かご装着>
<はい 手を上げていて>
<集合時間となりました>
<それでは始めましょう>
保護者の皆さんが見守る中、児童達は寄り州へ降りて草をかき分けてゴミを拾っていきます。中には、長靴に水が入るのも気にせずに、ザブザブ川の中を進む児童の姿も見られました。
<寄り州に降りましょう>
<急勾配を慎重に>
<護岸の階段から安全に>
<川の中をザブザブと>
参加してくれた御所南小学校の児童は、おそろいの御所南デザインの帽子をかぶり、さっそうと拾い上げていきます。仲良く兄弟で参加の児童も、お友達同士も助け合ってのゴミ拾いです。
<青い帽子はおそろいの>
<御所南デザイン>
<お父さんが袋を持って>
<お母さんも袋を持って>
<私が袋を持って 僕は二刀流>
<ゴミは私が受け取るわ>
<弟はどこ? あそこ>
<仲良し兄弟 ゴミ拾いも一緒>
カエルくんの背中のかごに拾ったゴミを入れてくれる参加者もあり、楽しくゴミ拾い出来ました。カエルくんもしゃがんでゴミを受け入れていました。
<ゴミ拾ったよ>
<ゴミ入れるよ>
<カエルくんも無事飛び石渡れた>
<いよいよクライマックス>
<そろそろ集積場所へ>
<こんなにゴミを拾いました>
鴨川では、若者からご高齢の方まで多くの方がボランティアとしてゴミを拾って頂いています。彼らの今回の経験は、今後の河川美化活動につながる事と思います。美しい鴨川を未来へ。
平成28年5月11日 (京都土木事務所Y)
5月5日(木)こどもの日は、鴨川源流雲ヶ畑足谷の自然観察会に参加しました。主催の「雲ヶ畑足谷人と自然の会」のメンバーさんのガイドで自然観察をしようと集まった参加者は約50名、4班に分かれて順次出発です。
<岩屋橋をあとに出発>
春の陽気の中をゆっくりとした足取りで足谷「癒やしの森」を目指します。春花開く植物を眺めながら心地よい風を感じます。
<シャガ>
<ラショウモンカズラ>
今回も沢山の種類の植物の花を解説して頂きましたが、右から左へ抜けて行きましたので、印象に残った「アケビ」の花をご紹介したいと思います。
アケビの花は雌花と雄花が連なって咲きます。普通のアケビは葉が5枚で花の色は白、葉が三枚の“ミツバアケビ”の花の色は濃い紫色です。
田舎育ちの私ですが、アケビに種類があることなど知る由も無く、ただただ甘い果実をすすっていた事を思い出します。また一つ勉強になりました。
<アケビの花>
<ミツバアケビの花>
足谷自然と人の会の皆さんが、保全活動に取り組んでおられる「ヤマシャクヤク」の説明を受けましたが、残念ながら花は散ってしまっていました。今年は相対的に花の開花が早かったようです。
せっかくですので、手元にある「ヤマシャクヤク」の写真を皆さんにご紹介したいと思います。解説文章は京都府レッドデータブック2015から引用させて頂きます。
山の木陰にはえる多年草。ベニバナヤマシャクヤクとくらべて、茎はやや低く高さ40~70cm、花期は5月。花柱は2~4本で、柱頭の先端はうず状に巻かない。また、地上茎はベニバナヤマシャクヤクが一つの株から複数出ることがあるのに対し本種はふつう1本しか出ない。
(京都府レッドデータブック2015より)
<京都府絶滅危惧種 ヤマシャクヤク>
癒やしの森に到着すると、山主の島岡氏から林業の盛衰と現状のお話を伺ってお昼休みとなりました。
<山主の島岡氏のお話>
<お話に聞き入る参加者>
その後、癒やしの森の奥にある自然の舞台で演奏会が開催されました。ギター、ケーナ(手作り)の優しい音色が森の中に響きます。中盤では、懐かしの曲を歌声喫茶の様に参加者と一緒に歌いました。そろそろ予定の時間が近づいてラスト曲が奏でられました。
<森の演奏会へ>
<小川を挟んだ自然の会場>
<ケーナ コンドルは飛んでいく>
<皆さんご一緒に>
その2日後、5月7日(土)は再び雲ヶ畑へと向かいました。鴨川真発見記第217号では「鷹の水羽着」を探し求めて桟敷が岳をさまよった様子をご紹介しました。
その際には「ここが桟敷の源流」と山主さんの間で引き継がれてきた場所には時間切れで辿り着く事が出来ませんでした。今回はそのリベンジです。
地元山主の久保さんから次の世代に引き継がれます。その引き継ぎに同行する事が許されましたので、またまた雲ヶ畑に行ってまいりました。
出迎えて頂いた地元の方には、「雲ヶ畑に住んだ方がいいくらいやね」と言われてしまいました。
2日前に登った足谷を横目に車が入れる限界の場所まで移動していよいよ、「ここが桟敷の源流」を目指します。
<「ここが源流」を目指して>
薪炭を運んだ「牛馬道」跡の石積みを確認しながら上流へ向かいます。このまま真っ直ぐ流れを辿ると、前回「ここが桟敷の源流」と間違えた場所に行き着いてしまいますので、途中の合流部で左の沢へと足を進めました。
<石積みで築かれた道>
<ここを牛馬が往来していました>
杉の切り株に目をやると、切り口のみに絨毯の様にびっしりと苔が生え、細い触手の様なものが伸びていました。
<人が細工したかのよう>
<触手の様に>
先に進むと、水たまりの中に一行のお一人が何かを見つけました。ぶよぶよとした袋状のものです。「カエルのタマゴではないようだし。何だろう?」ということでカメラに収めておきました。
後日、知り合いの方を通じて京都水族館の方に“同定”して頂くと、「ヒダサンショウウオ」のタマゴと判明しました。一般的には、下に水がある岩の下側に貼り付ける様に産み付けるそうですが、沢の流れに流されたのではないかとの事でした。
手元に親の「ヒダサンショウウオ」の写真はありませんが、大きくならない可愛い両生類ですのでネット検索でご確認ください。
<沢の途中>
<水たまりの中に>
<何でしょう?>
<ヒダサンショウウオのタマゴでした>
前日は雨が降っていましたので、水の湧き出方が普段と違うのかもしれません。ここより上には水は確認出来ないだろう、「ここが源流」と写真を撮っていると、先に進んだ方から「おーいもっと上にも水が流れているぞ!」と声が掛かります。
<ここが源流か>
<いやいや まだまだ>
<ここかも>
<いやいや ここでした>
そんな事を幾度か繰り返し、すこし上流を確認して「もう空が見えてきたので今日の源流はここで決まり」となりました。
というわけで「ここが源流」はその日の状況によって変わるようです。点で源流の位置を示すのは難しい事と知りました。
<写真中央あたりにしみ出る水が今日の「ここが源流」>
引き返す途中で振り返り、小さく流れ落ちる水を見て「”ここが源流”のイメージはこっちの方が絵になるね」と勝手な事を言いながら「桟敷が岳の源流」を後にしました。“もののけ”の世界観を感じながら。
<思い描いていた源流のイメージ>
ゴールデンウイーク最終日となった5月8日は、街中の鴨川をのんびり散策で締めくくりです。
親ガモの後ろから少し大きくなったヒナガモが、翼も育ってバシャバシャと水浴びが出来るようになっています。
<まだまだ親ガモと一緒>
<でも水浴びが出来るように>
木陰に腰をおろして“ほっこり”していると、スズメが数羽近寄ってきました。その中の一羽は動き回らず何かを待っています。すると別の一羽が近寄ってきて、口を開けてまっているその口に餌を口移ししました。
<木陰でひと休み>
<座って待っていると>
<餌が届けられます>
よく見ると、開いたくちばしの回りが黄色です。まだ親離れ前の子どもが親から餌をもらっていました。「くちばしが黄色いなんとかが」なんて言葉がありますね。
この言葉を広辞苑で調べると、「(鳥類の雛のくちばしが黄色いことから)年が若くて未熟な事をあざけっていう語」とあります。
目の前にその「黄色いくちばし」がありました。
<くちばしの黄色い>
<半人前>
「そろそろゴールデンウイークの鴨川もクライマックス」と、鴨川沿い北上していくと、中州を見つめて大きなカメラのシャッターを切る方の姿が目に入りました。
「なにかいますか?」とお声を掛けると、鴨川真発見記第194号と198号でイカルチドリ・コチドリのレポート及び写真をご提供頂いた三宅氏でした。
今まさにコチドリが子育てをしている最中でした。目を凝らしても見つけにくいコチドリですが、しばらく見つめていると親鳥とヒナが動きました。
<どこにいるのかわかりますか 親鳥>
<ヒナもどこにいるでしょう>
カラスが少し離れた所に降り立つと、親鳥がカラスの目を引きつけに急行しました。鴨川真発見記194号・198号でご紹介しました「あなたの知らない、私も知らないコチドリの子育ての世界」が目の前で繰り広げられていました。
ゴールデンウイークの締めくくりは、野鳥たちのそれぞれの子育ての世界を堪能して幕を閉じました。まだまだ奥の深い鴨川を感じながら今回の記事を終えたいと思います。
平成28年5月16日 (京都土木事務所Y)
日本放送協会(以下NHK)から鴨川・高野川合流点での撮影許可申請がありました。今回制作される番組は「ドキュメント72時間」総合テレビでお馴染みの方も多い番組のようです。私は知りませんでしたが・・・。
番組企画書には、「毎回、ひとつの現場にカメラをすえて、そこで起きる様々な人たちの人生を72時間(3日間)にわたって定点観測するドキュメンタリー番組です。都会や地方の様々な現場から“今”をみつめます。」とありました。
<鴨川・高野川の合流点>
鴨川真発見記でもこれまで鴨川で過ごす様々な方にお話を伺ってご紹介してきましたが、お話がその人の人生に深く及ぶ事はありませんでした。
そこで、鴨川で過ごす方の口からどの様な人生が語られるのか、非常に興味が沸きましたので、72時間深夜までご一緒出来ませんが、そのうち昼間の2時間程度密着させて頂きましたので、ご紹介したいと思います。
取材させて頂いた前日の夕刻、出町を通りかかるとカメラさんと音声さんの姿が見えました。3人一組(カメラさん・音声さん・ディレクターさん)2班体制で24時間、いや72時間の取材です。
<飛び石を渡るスタッフさん>
<こちらも取材されたのかな>
<カメラの先には>
<一人座る女性の姿>
翌日の昼間にお邪魔する事にして、ひとまず帰路につきました。高野川沿いを遡っていくと、コチドリが姿を見せてくれました。前号でご紹介しました中州の上ではなく、川の水の中にいましたので、すぐにその存在に気がつきました。
足を水に浸けて、時折くちばしも水の中に入れています。「餌を食べているのか水を飲んでいるのか」あまり見たことのない行動でした。
<コチドリ発見>
<水に足を浸けて>
<水飲み?>
<餌取り?>
<砂地へ>
そのまま上流へ向かうと、今度は人が水に足をつけて遊んでいます。水に入るつもりで来たわけでは無いのに、衣服が濡れてでも入りたくなる衝動が走ったのでしょうか。やはり水は人を誘うようです。
<水遊びする人発見>
<気持ちよさそうに寝る人も>
<短パンの裾をまくり上げて>
一夜明けて翌日再び合流点へ向かいました。到着すると前日に見かけた辺りで取材されていました。夜の班と交代したばかりで“これから”というタイミングでした。
<晴天の出町>
<取材クルーの方発見>
撮影クルーの皆さんにご挨拶して、同行させて頂きました。最初に取材された方は、その日芝居のオーディションを受けるという男性です。前日も同じ場所で台詞の練習をされていて、その様子も取材されていたようです。
いよいよ本番当日、広々とした鴨川を眺めながら最後の仕上げに励んでおられました。その結果が気になるところですが、鴨川からパワーを吸収して緊張もほぐれた事と思います。
<芝居のオーディション当日の男性>
<前日も同じ所で練習されたそうです>
<お隣の2人は他人です>
<健闘を祈ります 果たして結果は>
次の取材相手は、木陰ではなく日当たり良好なベンチで日傘を差して読書をする女性です。大阪から京都の大学に進学して現在は京都に下宿して3年目の女子大生です。
<日傘を差して読書中 お邪魔します>
高校時代は植物を育てる部活動をされていたそうです。読書をされている隣には偶然にも苗を売る店がありました。
<大阪から京都の大学へ>
<京都市内で下宿中>
京都は大阪よりも落ち着いた感じで暮らしやすいとの事です。白いフリルのついた日傘を差して読書する姿は「優雅」なものです。日常でも友人から「優雅だね」と言われるそうで、ご自身も「優雅ぶっています」と楽しんでおられました。
<どうぞ読書を続けてください>
<優雅に読書>
同行取材の最後にご紹介するのは、大阪の写真専門学校でアルバイトをしながら学ぶ女性です。東北の地元でお仕事をされていましたが、人に感動を残す写真の魅力に目覚め、仕事を辞めて大阪へ。同じタイミングで妹も大阪へ姉妹で移り住んでおられます。
<今日は何をされているのですか?>
この日は、京都の鴨川で写真の練習をするため、お友達にモデルになってもらって起こしになりました。取材クルーのカメラマンさんも彼女が使用しているカメラやレンズに興味津々のようでした。
<私は写真家のタマゴ こちらはミュージシャン>
<写真撮影風景を収録中を撮影>
<ミュージシャン今日はモデル役>
<ポーズを決めて>
<飛び石は絶好のロケーション>
<ミュージシャンのお話も>
<人生いろいろです>
NHKさんの取材の後で皆さんに名刺を手渡し、「鴨川真発見記」での紹介を承諾して頂きました。
72時間で多くの方を取材されていますので、オンエアにこの方々の人生が流れるかは不明ですが、鴨川で憩う方の人生の一端を垣間見る事ができました。
NHKの取材クルーの皆さんお邪魔いたしました。
それから数日後、鴨川沿いにある府立施設の建物の高い所から鴨川を撮影する機会を得ました。72時間定点観測された「鴨川デルタ」と呼ばれる鴨川・高野川の合流点も一望できます。
<鴨川・高野川合流点方面>
<合流点 バックに五山「妙」の山>
なんといっても凄いのは、北山から東山三十六峰が鴨川と共に綺麗に見渡せる眺望です。川の中ではフライフィッシングの練習でしょうか? 何度も竿を振り出しては、ラインの操作を繰り返しておられます。
<絶景かな!絶景かな!>
<川の中に人影が>
<竿を振り出して>
<ラインを引き戻す>
数日前の取材同行を思い出して、お話を聞いてみたいと思いましたが、それは叶いません。
※この建物からの眺望につきましては、昭和47年の航空写真を使った「タイムスリップストリートビュー」シリーズで後日詳しくご紹介したいと思います。
私が、鴨川で初対面の方にいきなり人生を聞く事はできませんが、今回の同行取材を経験して、「鴨川真発見記」を通じて親しくなった方の人生のお話に一歩踏み込んで触れてみたいと感じました。
平成28年5月20日 (京都土木事務所Y)
「五月晴」を広辞苑で調べると、「①さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。②五月の空の晴れわたること。またその晴れわたった空。」とあります。
2016年の5月は、17日から一週間②の五月晴が続きました。鴨川の大きな魅力の一つ空の広さが一段と際立つ一週間でした。今回はそんな五月晴れの鴨川で過ごすひとときをご紹介したいと思います。
5月21日(土)鴨川では、「トベラ」の花が順次満開を迎えています。傍に近づくとなんともいえない「芳香」が香り立ちます。花の時期は短いですが、是非一度トベラを見つけて香りをお楽しみください。
<芳香を放つ“トベラ”>
<葵橋から出雲路橋間 満開>
<出雲路橋上流>
<こちらは三部咲き>
鴨川の中流部でも特に広く空を見渡せるのが、高野川との合流部出町です。飛び石では、足をその流れに浸す人の姿があります。
<出町の飛び石>
<五月晴>
しばらくベンチに腰をおろしていると、賀茂大橋の上を屋根がオープンとなった観光バスが通り過ぎました。観光客の皆さんも京都の五月晴れを楽しんでおられるようです。
<開放的な観光バス>
以前にもご紹介しましたが、鴨川のゴミ箱はふた付きのものが増えてきました。これで、カラスやトビがゴミを散らかす事を防ぐ事ができます。座るところが木製のベンチもリニューアルされて気持ちよく利用できます。
<専用のふた付きゴミ箱>
<蓋は清掃委託業者クリエイティブの清掃員さんの手作り。※企業努力です。>
川の中の中州では、お父さんと息子さんでしょうか、石を並べて遊んでおられます。夢中になっているのはお父さんの方のようですね。
<父子で川遊び?>
<夢中なのはお父さん?>
荒神橋の飛び石でも涼しげに流れる水際で記念撮影する女子の姿も見られます。対岸からは、トロンボーンのパート練習の音色が聞こえてきます。少し離れたところから、ハーモニーをチェックするのは先輩でしょうか。
<五月晴の空の下>
<記念撮影>
<トロンボーン パート練習>
<音のチェックは先輩?>
翌5月22日(日)も見事な五月晴れです。姪とその娘(3歳)と鴨川で遊ぶ約束をしていましたが、娘の発熱でキャンセルとなりましたが、足は鴨川へと向かいます。
いつものように高野川の松ヶ崎橋から川沿いに出町へ向いました。足元には“ニワゼキショウ”が群生しています。紫色の花びらの中心部は鮮やかな黄色で目を楽しませてくれます。
<ニワゼキショウ>
<花の中心は黄色>
馬橋のたもとでは、桑の木がその実を順次濃い紫色に熟していきます。そこへスズメがやってきて、よく熟した実を選んで収穫していました。
<桑の木にスズメ>
<よく熟した実を選んで>
またまた足元に目を戻すと、ナワシロイチゴが小さな花を咲かせています。もうしばらくすると赤い実が実ります。
<ナワシロイチゴの花>
<実をつける準備も進んでいます>
川の中に水際に降り立ったのはキジバトです。水際で涼んでいるようにも見えます。少年2人組も川に溜まった砂で遊んでいます。水遊びの後は綺麗に手を洗ってから食事をしてくださいね。
<水際に降り立ったキジバト>
<涼んでいるのでしょうか?>
<落差工の下に溜まった砂で>
<楽しそうに遊ぶ少年2人>
チョウチョもレッドクローバーの花にとまってお食事中です。
<チョウチョもお食事中>
植物の若葉が赤く出る種類のものも多いようです。こちらの蔓草も小さなピンクの葉が印象的です。
<蔓草の若葉は>
<ピンク色>
川の中の丸々と太った鯉に見とれていると、その横を上流に向かって泳ぐニョロニョロの姿が通り過ぎました。ぺろぺろと舌を出し入れしながらヘビが器用に泳いでいきました。
<丸々と太った鯉>
<ニョロニョロと泳ぐヘビ>
<舌をぺろり>
出町に到着すると、五月晴れの空の下スケッチする方の姿もあります。鉛筆で描かれたスケッチに、どんな色彩が乗せられるのでしょうか。
<スケッチを楽しむ人々>
姪とその娘との鴨川遊びは延期となりましたが、五月晴れの下で憩う母子の姿を拝見する事ができました。
<出町で憩う親子>
また今度、姪の娘ちゃんと遊ぶ日を楽しみにしながら鴨川を後にしました。
鴨川真発見記第238号では、「御所南小学校の児童が“ゆるキャラ”とゴミ拾い」と題しまして、鴨川子ども会議での提案を実現した鴨川でのゴミ拾いの様子をご紹介しました。
実際にゴミ拾いを体験した児童から感想が寄せられましたので、ここでご紹介したいと思います。五月晴の鴨川もゴミがあっては台無しです。ボランティアとしてゴミを拾ってくれた児童の率直な感想は大人にも通じるものがあります。
かも川のゴミ拾いに行って、思っていた以上にゴミが落ちていたのでびっくりしました。とくにたばこのかすがとても多くてびっくりしました。くつやマスコットも落ちていたので、もったいなかったです。ゴミ拾いをしているうちにとても楽しくなりました。またゴミ拾いを出来るときがあればゴミ拾いをしたいです。
はじめてかも川のそうじをしてたのしかったです。またらい年もかも川のそうじをしたいです。かも川にごみをおとしたくないです。らい年もゴミ拾いをするときは、金よう日よりもたくさんひろいたいです。
僕は、鴨川をそうじして川ぞいなどが少しずつきれいになっていくのがいいなあと思いました。ゴミ拾いだと楽しくなさそうだけれども、やってみるとどれだけ拾えるか競争的にできたのがよかったです。このような活動をすることで、ゴミを捨てにくくなるし、ゴミを拾おうと多くの人が思えると思います。
かも川にいろんなゴミがおちていてびっくりしました。たとえば「スリッパ」「さかな、トンビのしたい」がおちていました。ゴミブクロがいっぱいになってあながあきました。
最初は、できるかなと少し思っていたけれど、やってみたらすごく楽しかったです。とくに川の「よりす」「なかす」に初めて行けてとても楽しかったです。そして、ごみひろいは、かも川にどんなしゅるいのごみがあるのかもよくわかりました。なので、ごみひろいをしてとても楽しかったです。本当にきかくしてもらいありがとうございました。
感想に共通するのは、ゴミ拾いをして楽しかったというものです。これは大人にも共通するもので、川をきれいにして心が晴れるのでしょう。大人のあなたも一度鴨川でゴミ拾いのボランティアに参加してみませんか。
平成28年5月23日 (京都土木事務所Y)
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