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人権口コミ講座 171

情報流通プラットフォーム対処法の施行から考える
デジタル言論空間のあり方と人権

慶應義塾大学
メディア・コミュニケーション研究所 准教授

水谷 瑛嗣郎(えいじろう)

デジタル言論空間の現状と情報流通プラットフォーム対処法の概要

X(旧ツイッター)、インスタグラム、ユーチューブなどを運営しているデジタル・プラットフォーム(DPF)事業者は、デジタル言論空間を管理する力を持っています。これまでデジタル言論空間の秩序は、事業者の自主性に委ねられてきましたが、名誉毀損(きそん)やプライバシー侵害などの被害の蔓(まん)延や、コンテンツの削除措置の不透明性など、さまざまな課題を抱えていました。

そうした中で、2025年4月1日に施行された情報流通プラットフォーム対処法は、旧プロバイダ責任制限法に総務大臣が指定する「大規模特定電気通信役務(えきむ)提供者(大規模プロバイダ)」に対する二つの公法上の義務を追加する形で改正されました。

まず侵害情報を対象として、被害者が申し出を行う窓口の設定と公表や、申し出後7日以内の削除判断と申し出者への通知などを定めた「迅速化」規律があります。

もう一つ、侵害情報に限らず、事業者が行っているコンテンツの削除措置を対象として、基準の公表、発信者への通知などの義務を課す「透明化」規律があります。同法は、法人などによる総務大臣からの命令違反には、最大で1億円の罰金を課すことを可能にしました。

人権が尊重される共生社会に向けて

人権が尊重される共生社会の実現に向け、デジタル言論空間を管理する強大な力を背景にビジネスを行うDPF事業者には、その力を適切に行使して社会的責務を果たすことが求められます。同法は、より民主的な法律という手段でDPF事業者の管理体制を構築する、その重要な第一歩を踏み出したといえます。

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※令和8年1月発行の「人権口コミ講座27」の内容を加筆・修正し、再掲載しています。

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