特集19月は防災月間です
地震を知る 地震に備える
元日、能登半島を襲った最大震度7の地震では幾多のかけがえのない命が失われ、かの地で脈々と続いてきた人々の生活基盤に甚大な被害が生じました。
それ以降も日本各地で規模の大きな地震が頻発しており、多くの活断層が走る京都府も決して油断することはできません。今こそ一人ひとりが地震によるリスクを知り、「もしも」に備えていくことが大切です。
令和6年能登半島地震の被災地へ府・市町村などから人員を派遣しました
災害派遣医療チームなどの専門部隊をはじめ、応急対策職員派遣制度に基づく職員派遣などを行い、被災地の支援に当たりました。
- リエゾン・避難所運営支援など……………609人
- DMAT(災害派遣医療チーム)……………32チーム 165人(その他ロジスティックチーム隊員4人)
- 保健師等チーム………………………………51人
- DPAT(災害派遣精神医療チーム)………6人
- 教職員(学校再開支援など)………………15人
- 広域緊急援助隊など京都府警察……………543人
- 緊急消防援助隊………………………………487隊 1,781人
など
京都府警、能登に延べ543人を派遣(令和6年6月末現在)
避難所において被災者の健康観察をする保健師
能登半島地震で被災した石川県七尾市での避難所運営支援などに当たるため、京都府職員35人(避難所運営支援 33人、リエゾン職員 2人)が府庁を出発(令和6年1月9日)
地震を知る
府内およびその周辺には22の断層があり、府内どこにいても地震によるリスクがあります。
現在の社会情勢を踏まえ
16年ぶりに花折断層帯地震の被害想定を見直し
前回の調査から16年経過し、人口や耐震化率などの変化を踏まえ、府内最大の被害が想定される花折断層帯地震の被害想定を見直しました。耐震化率の向上により、建物の全壊数が4割以上減少し、それに伴い死者が3割以上減少するなど地震対策の効果が確認できました。一方で、電気火災の発生による建物の焼失数や、自力で脱出できない要救助者数が増加しています。引き続き、住宅の耐震化対策を進めるとともに、感震ブレーカーの設置等についても促進していきます。
感震ブレーカーの設置についてはこちら
地震・津波による被害想定をWebで公開中
府域への影響が懸念される地震について、地震被害想定調査を実施し公表しています。
また、各市町村において最も大きな被害が見込まれる断層の被害想定についても、見直しを進めています。
命を守るためには、住まいの耐震化が重要
全力で府民の皆さんの命と財産を守る
令和6年能登半島地震から8カ月。府では発災直後から被災地との連携のもと人員を派遣し、救助や救命、避難所での生活支援などに当たりました。今後も被災地のニーズに応じた息の長い支援を続けるとともに、今回の経験から得た教訓を府内の防災力強化に活かしていかねばなりません。
能登半島地震においては原因が公表されているデータによると、人的被害のうち約7割以上が「家屋の倒壊」によるものとされています。こうした結果を受け、府では木造住宅の耐震改修への支援を緊急的に拡充し、耐震化を加速させる取り組みを進めています。
さらに、大規模地震や水害、事故など、あらゆる危機事象に迅速・的確に対応する拠点として、「京都府危機管理センター」の全面運用を開始しました。
今後も府民の皆さんの命と財産を守るために全力を尽くしてまいります。
京都府知事 西脇 隆俊
地震に備える
地震による人的被害を最小限にするためには、住まいへの備えが重要。家具の固定などに加え、昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅にお住まいの方は助成制度(補助金)を活用した耐震改修をご検討ください。
総務省消防庁「防災お役立ちツール」もご参照ください。
STEP1
家庭でできる地震への備え
家具の固定や災害用の備蓄物資の準備などが重要です。さらに、感震ブレーカーの設置など出火対策をしておきましょう。
水と非常食を最低3日分
(7日分が望ましい)
寝室に防災用
スリッパを常備
照明器具
を固定
転倒防止
ポールを設置
転倒防止
マットを設置
ガラス飛散防止
フィルムを貼る
感震ブレーカー※を設置
揺れを感知して自動的に電気を遮断
※左:簡易タイプ、右:分電盤タイプ(後付型)
STEP2
昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅におすすめの耐震改修
過去の大地震では、木造住宅に甚大な被害が発生しました。今後の地震に備えるために耐震改修への助成を拡充し、短期間での耐震化を強力に推進します。
対策1 市町村から派遣されるプロが耐震診断
わが家の耐震強度を診断
市町村から派遣される専門家による耐震診断を受けることができます。診断費は無料(ただし専門家の交通費3,000円の負担が必要です)。
必要な工事の概略をつかむ
外観調査を中心に耐震診断を行いますが、住まいの弱点やどの程度の耐震改修が必要かの目安を把握します。それを基に耐震設計へ。
木造住宅診断士による診断
(写真提供:亀岡市)
地震のエネルギーを吸収する仕口ダンパー(制震装置)を
設置するなど、必要な補強方法が分かります
対策2 予算の検討や同時にリフォームなどわが家に適した耐震改修
生活に合わせて作り替えることで、安心して住み続けることができます。
相談コーナーをフル活用
府や市町村には耐震改修に関する相談窓口があります。府内の建築団体が専門家による耐震設計無料相談会なども開催。これらもフルに活用してください。
耐震診断を装って訪問し、不必要な修理や高額なリフォーム、防災器具の販売を行う悪質商法にご注意ください。
お得な制度で資金計画
耐震改修を機に、リフォームを検討される方も、府と市町村による補助金や公的融資、所得税などの税控除など、耐震支援の資金制度を有効に使って予算を立ててください。
要件を満たせば…耐震リフォームで所得税が減税(昭和56年5月31日以前の木造住宅)
【昭和56年5月31日以前の木造住宅の耐震改修】限定
『京都の木造住宅耐震化助成制度』
ご活用ください 最高125万円※2が助成されます
(昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅)
令和6・7年度限定緊急拡充中
木造住宅の耐震改修、簡易耐震改修および耐震シェルター設置に要する費用の一部を、木造住宅が所在する市町村が補助します。
補助額・事業要件については市町村によって異なりますので、市町村窓口へお問い合わせください。
*工事費は家の大きさや工事内容によって異なります。
耐震改修※1…最高125万円※2補助
設計・工事に要する費用が150万円の場合5/6を補助※2(一部の市を除く)
[適用例]設計・工事費用が190万円の場合
- ※1 倒壊の危険性が低くなる改修の場合
- ※2 市町村によりさらに補助の拡充があり、
自己負担の軽減が図られる場合があります。
簡易な耐震改修(屋根を軽量化など)…最高40万円補助
設計・工事に要する費用の4/5を補助
耐震シェルター設置…最高30万円補助
設置費用の3/4を補助
[お問い合わせ]
建築指導課
TEL:075-414-5349 FAX:075-451-1991
府の取り組み
京都府危機管理センター運用開始
府では、災害や大規模事故発生時に危機管理の拠点となる常設の危機管理センターを整備し、3月から主要機能の運用を、7月から全面運用を開始しています。
京都府危機管理センターの特徴
迅速な初動体制の確立
常設の災害対策本部会議室を備え、危機管理部職員が常駐することにより、災害発生時に迅速な対策本部設置などが可能に。
被害情報を収集・共有するシステムの構築
空撮映像をリアルタイムで収集するシステムや、災害情報を一元的に集約する情報統制室を整備し、関係機関との円滑な情報共有を実現。
災害時における業務環境の構築
関係機関からの応援職員が活動するオペレーションルームや、災害対応が長期化した場合に備えた備蓄庫等を整備するなど。
府庁1号館6階に整備した
危機管理センター入り口
危機管理センターでの
地震災害対応訓練の様子
京都府総合防災訓練
府では毎年、総合防災訓練を行っています。令和6年度の訓練では、大規模地震と大雨との複合災害発生を想定。近畿2府7県の防災関係機関と地域住民が一体となった総合的な訓練により相互の連携を深め、広域的な応援体制の充実・強化とともに、府民の皆さんの防災意識の高揚を図ります。
[令和5年度の訓練の様子]
京都府警察機動隊による
ビルからの救出・救助訓練
要救助者のトリアージを
想定した救出訓練
メイン会場となる陸上自衛隊福知山訓練場での浸水災害、建物倒壊などを想定した救出救助訓練を一般公開します。その他、消防の特殊車両や自衛隊車両などの展示や、防災に関する展示も実施。子どもたちも楽しめるブースも予定しています。
日時:10月27日(日曜日)10時~12時20分
場所:陸上自衛隊福知山訓練場
※メイン会場には駐車場がありません。
車での来場は、猪崎由良川河川敷の駐車場をご利用ください。
(バスで会場まで送迎あり)
[お問い合わせ]
災害対策課
TEL:075-414-4472 FAX:075-414-4477
お問い合わせ
知事直轄組織広報課
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-4074
ファックス:075-414-4075
[email protected]
おことわり
掲載されている連絡先等は掲載時点のものです。
組織改正等により変更されている場合がありますので御了承ください。
ご不明な点がございましたら、広報課までお問い合わせください。