特集1みんなで学ぶ 水害・土砂災害への備え
近年、記録的大雨により、府内各地でも避難が必要な状況が発生しています。いざという時に身を守れるよう、日頃の備えや災害時の行動について、あらためて一つひとつ確認していきましょう。
土砂災害警戒区域では特にご注意を!
令和5年は全国で1,471件の土砂災害が発生し、死者8名、人家被害262戸の被害が生じました。土砂災害の年平均発生件数は、昭和57年の統計開始以降と比べ、直年10年(平成25年〜令和4年)は1.3倍以上に増加しています。
ハザードマップ等を参考に、自宅や学校、勤務先など日常生活圏の安全を確認し、もしもの時に備えましょう。
土砂災害の種類と主な前兆現象
「土砂災害の種類と主な前兆現象」については[出典]政府広報オンライン
「土砂災害から身を守る3つのポイント あなたも危険な場所にお住まいかもしれません!」
(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201106/2.html)を編集して作成
がけ崩れ
斜面の地表に近い部分が、雨水の浸透や地震等でゆるみ崩れ落ちる現象。ごく短時間で崩れ落ちるため、逃げ遅れが発生することがある。
前兆現象- がけにひび割れができる
- 小石がパラパラと落ちてくる
- がけから水が湧き出る
- 湧き水が止まる・濁る
- 地鳴りがする
地すべり
斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力でゆっくりと斜面下方へ。土塊の移動量が大きいため、甚大な被害となる。
前兆現象- 地面がひび割れ・陥没
- がけや斜面から水が噴き出す
- 井戸や沢の水が濁る
- 地鳴り・山鳴りがする
- 樹木が傾く
- 亀裂や段差が発生
土石流
山腹や川底の石、土砂が長雨や集中豪雨などで一気に下流へ。時速20~40kmの速度で人家や畑などを壊滅させることがある。
前兆現象- 山鳴りがする
- 急に川の水が濁り、流木が混ざり始める
- 腐った土の匂いがする
- 降雨が続くのに川の水位が下がる
- 立ち木が裂ける音や石がぶつかり合う音がする
自分の生活圏のリスクを知ろう~ハザードマップで確認してみよう~
教室で話す男子中学生2人
A「大雨来るのか…川の水位が心配。」
↓
B「Aくんの家は高台だから、浸水は大丈夫じゃない?」
A「それもそうか」
↓
女子中学生が登場
C「安心する前にハザードマップで確認したほうが良いよ。最近は土砂災害とか増えてるし…」
↓
A「へぇ…いろんな危険を同時に確認できるんだね」
C「でしょ!正しく知って正しく恐れないとね」
京都府マルチハザード情報提供システム
住所を入力すれば、その場所の洪水時の想定浸水深や土砂災害警戒区域などをピンポイントかつ複合的に知ることができます。家から避難所までの道順を事前に確認しておけば、災害時の迅速な行動にもつながります。
システム画面はこちらから
市町村ごとの「ハザードマップ」
災害危険箇所や避難所の場所など、地域の実情に即した防災情報を集約した「ハザードマップ」を、各市町村ごとに作成・配布。
家族や地域でできる準備~災害・避難カード作成~
自宅で会話する家族
母「災害・避難カードできたよ!」
父、息子、娘「おぉ~!」
↓
息子「避難所までの道、雨降ったらヒザまで水に浸かるよ」
娘「ふ~ん」
↓
ハザードマップを指さして
娘「この階段は雨が多いと危ないって先生が言っていたよ」
↓
父「いちど歩いて確認してみよう!」
母「以外と通ったことない道があるのね」
近隣の避難所を調べて…災害・避難カードを作ろう
避難施設カルテ
府内市町村の避難所に指定されている施設などについて、設備や対象となる災害などを示しています。
こんな情報が分かります
- ペットの同行避難ができるか
- 多機能トイレやWi‐Fi環境があるか
- 一時避難か、滞在できる避難所か
- 避難経路上の危険箇所など
避難施設カルテはこちらから
災害・避難カード
「いつ」「どこへ」「どのように」避難するかを決めておく計画のこと
「もしも」を「見える化」することでいざという時に的確に避難できる
こんなカードです(記入例)
「災害・避難カード」のひな型はこちらから
平常時から準備しておこう~非常用持ち出し袋・備蓄~
テレビで流れているニュースを見ながら
父「京都に台風が直撃しそうだな…」
↓
母「よし!色々準備しないとね」
息子「え、まだ台風来てないのに?」
↓
母「買い物でしょ、家の周りの溝も掃除しないと…」
娘「え~、大変…」
↓
台風の被害に遭った家をイメージしながら
父「ちゃんと備えないともっと大変なことになるぞ」
息子「怖い!」
台風・大雨の「備え」チェックリスト
- 雨戸やシャッターを下ろす
- ガラスの飛散防止
- 物干しざおや植木鉢は屋内へ
- 側溝や排水溝の掃除
- 湯船にお湯をためて飲料水も準備
- ボンベ式コンロや懐中電灯、非常食など非常用品の確認
- 携帯電話や充電器の充電
- あらためて避難所の場所確認
- 非常用持ち出しバッグの中身確認
非常用持ち出しチェックリスト
- 飲料水
- 非常食※
- ヘルメット、マスク、軍手
- 救急用品(消毒液、常備薬、包帯など)
- 貴重品(現金、小銭、印鑑、預金通帳、健康保険証など)
- 懐中電灯、携帯ラジオ、携帯電話の充電器
- 衣類、下着、タオル、毛布、雨具
- 洗面用具、ウエットティッシュ、携帯トイレ
大雨・台風の時の動き方~警戒レベルと取るべき行動~
父「警戒レベル5まであるけどレベル4で全員避難なのか」
↓
母「レベル3で近所のおばあちゃんと先に避難するね」
父「任せた!」
↓
息子「え、僕はどうすればいいの?」
娘「私も~」
↓
父「小さい子もいるしうちは警戒レベル3で全員避難が良いかもな」
母、息子、娘「うん!」
警戒レベルと取るべき行動
※内閣府の資料を基に作成
警戒レベル1早期注意情報(気象庁)
今後の気象情報を確認。
安全な場所にある親戚・知人宅に移動しておくことも検討する。
警戒レベル2大雨・洪水・高潮注意報(気象庁)
避難の準備を始める。
最新情報を各種情報ツールで確認。
5時間目で詳しく説明
警戒レベル3高齢者等避難
高齢者や障害のある人などは危険な所から逃げる。
危険を感じたら自主避難!
警戒レベル4避難指示「避難指示」
必ず避難を!
危険な所から全員が逃げる!
指定緊急避難場所へ!
無理なら2階など自宅内のより安全な場所へ!
警戒レベル5緊急安全確保
命の危険、直ちに安全確保!
災害が発生し、身の安全を確保できない可能性あり!
災害時に役立つ情報ツールを知ろう~情報サイト・アプリ・SNS集~
男子中学生がSNS上の写真を見ながら
A「わわわ!家の近所で土砂災害が起きてるみたい…」
↓
B「えー!ほんとだやばい!」
A「どうしよう家族だいしょうぶかな…」
↓
女子中学生登場
C「ちょっと待って!この写真おかしいよ。自由の女神とかいるし」
↓
C「偽情報にご注意!」
A「信頼できる情報を見ないとね」
B「あせった…」
京都府河川防災情報
観測地点ごとの雨量や河川水位などの情報をリアルタイムで提供し、避難行動につなげます。
システム画面はこちらから
きょうと危機管理WEB
気象や河川、土砂災害警戒情報、避難情報、交通・ライフライン情報など、府の危機管理に関する情報をひとまとめにしています。
Webサイトはこちらから
外国人のための防災ガイドブック
英語など9言語および「やさしい日本語」で解説した防災ガイドブックを(公益財団法人)京都府国際センターにおいて作成しています。
ダウンロードはこちらから
キキクル(危険度分布)(気象庁)
- 洪水害
- 土砂災害
- 浸水害
- 洪水浸水
想定区域
詳細ページはこちらから
河川ごとに予測される浸水害発生危険度を5段階に色分けして表示。避難すべきかどうかの判断材料として活用できます。
出典:気象庁ホームページ(https://www.jma.go.jp/bosai/risk)「キキクル(危険度分布)」を基に編集・加工
京都府LINE公式アカウント
@kyoto-prefecture
京都府防災X(旧Twitter)
@kyotokikikanri
京都府防災・防犯情報メール
[email protected]に空メールを送ると登録できます
あらゆる危機事象から府民の皆さんを守る
近年、自然災害が全国的に激甚化・頻発化する中、府内でも毎年のように被害が発生しています。過去の経験を教訓に、府では河川改修や砂防・治山事業、消防団の強化、防災教育の充実などソフト・ハードの両面にわたる対策を進めてきています。
さらに、自然災害をはじめ、あらゆる危機事象に迅速・的確に対応する常設の危機管理センターの主要機能が今年3月1日に稼働しました。新たに整備した映像情報システムや、京都府総合防災情報システムを活用し、災害発生情報などを市町村と共有するとともに、SNS等あらゆる広報媒体を活用し、府民の皆さんが命を守る行動を取るための情報発信をいっそう強化してまいります。
これからも府民の皆さんの生命と財産を守るため、防災・減災対策に着実に取り組んでまいります。
京都府知事 西脇 隆俊
[お問い合わせ]
災害対策課
TEL:075-414-4472 FAX:075-414-4477
お問い合わせ
知事直轄組織広報課
京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-4074
ファックス:075-414-4075
[email protected]
おことわり
掲載されている連絡先等は掲載時点のものです。
組織改正等により変更されている場合がありますので御了承ください。
ご不明な点がございましたら、広報課までお問い合わせください。