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核家族化や共働き世帯の増加など社会が変化するなか、子どもが家族の世話などで年齢に見合わない負担を負い、自身の育ちや教育に支障が生じる「ヤングケアラー」が社会問題となっています。
大事なのは、子どもが一人で抱え込まないように社会全体で支えていくこと。
いま、ヤングケアラーとその家族に支援の手を差し伸べていくことが求められています。
本来大人が担うような、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを日常的に行っている18歳未満の子どものことを指します。
出典:日本ケアラー連盟の資料を基に作成
一昨年度に厚生労働省が全国で実施した実態調査結果では、中学2年生の5.7パーセント、全日制高校2年生の4.1パーセントが「家族の世話をしている」と回答しています。そのうち「ほぼ毎日」と答えた生徒が3割から6割程度、平日1日に世話に費やす時間が7時間を超える生徒が1割程度もいました。
出典:令和3年3月「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
ぜひ知っていただきたいのは、ヤングケアラーの課題が「ケアの必要がなくなった後も続く」ということです。
同世代と同じような社会経験が少ないことから自信が持てず、進学やキャリアの選択など、その後の人生を左右する事柄に影響したりします。一方で、「ケアすること」が生活の一部になっていたことで、役割の喪失感などから、その後の社会参加が難しくなるケースも聞かれます。
京都府では、今年4月にヤングケアラーの早期発見・早期支援を目的として、相談窓口を設置しました。家族が抱えるしんどさや背景にある課題を理解し、生活に見通しがもてるよう支援します。周りの大人が気づき声をかけることで、ヤングケアラーとその家族に手を差し伸べられます。
どうか勇気を出してご相談ください。
京都府ヤングケアラー総合支援センター
相談員 前田 昌恵さん
私たちにご相談ください
受付 (月曜日から土曜日) 10時から18時
休業日 (日曜日・祝日)、12月29日から1月3日
TEL:075-662-2840
日本で最初の人権宣言といわれる水平社宣言から100年。今の世の中は、宣言が目指した「あらゆる差別を許さず、誰もが一人の人間として尊重される社会」になっているでしょうか。 さまざまなハラスメントが人権問題として取り上げられ、多様性をより尊重する社会になりつつある現状などを見れば、人権尊重の意識が高まっているのは確かでしょう。
一方で、ネット上での誹謗(ひぼう)中傷や差別情報の拡散、ヘイトスピーチ、コロナ禍での人権侵害など、新たな人権問題が発生しています。全ての人の人権が尊重される豊かな社会の実現のためには、私たち一人ひとりが人権を身近な問題として考え、正しく理解し行動することが大切です。水平社宣言に込められた当時の人々の願いに思いを巡らせ、あらゆる差別をなくす行動へとつなげていきましょう。
1922年3月3日、被差別部落の人々の解放を目指して設立された「全国水平社」の創立大会で読み上げられた宣言文が「水平社宣言」です。この宣言には、いわれなき偏見や差別に苦しむ人々の気持ちを世の中に知らせるとともに、全ての人々にとって自由で平等な社会の実現に向けた願いが込められています。
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