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京都では千二百年以上の昔から、恵まれた気候風土と、生産者の創意工夫、成熟した食文化によって優れた食材が育まれてきました。その伝統は現代にも引き継がれ、品質の向上や新たな食材創出への努力は日々積み重ねられています。今回は、京都が誇る食材のうち夏から秋にかけて収穫期を迎えるものを中心にご紹介します。
※食材の収穫期間はその年の天候などによって変動するため、本号発行のタイミングで出荷が終了している場合があります。
入り組んだ海岸線が織りなす豊かな海、そして由良川水系が潤す肥沃(ひよく)な大地が、多彩な山海の幸をもたらします。
食味が優れた京都府オリジナルのお米として令和2年に誕生。コシヒカリと比べても香り良く、大粒で白くつやがあり、甘みのあるお米です。
淡泊で上品な甘みのある白身は京料理の定番です。柔らかい身が傷まないよう、漁獲時には直接素手で触らない、漁獲後は鮮度保持のため温度管理を徹底するなど、独自の方法で品質管理をしたものが「丹後ぐじ」として出荷されます。
舞鶴で生まれた大型のとうがらし。つややかな実は肉厚でやわらかい上、甘みが強く、辛みが無いのが特徴で、煮ても焼いても揚げても美味です。
赤堀農場 赤堀 幸(みゆき)さん
綾部市へ移住し、万願寺甘とうの栽培を始めて7年目になります。試行錯誤を重ね、生育に合わせ細やかな管理を行い、日当たりの良い畑でおいしい万願寺甘とうを育てています。5月から10月下旬まで出回りますが、出始めは皮が柔らかく生食に向き、秋に向けて味もしっかりしてきます。暑い時期は煮浸しにして冷やしても美味です。
フルーツの栽培に適した京丹後市で栽培された最高級のメロン。徹底した栽培管理と、1玉ごとの品質管理により生み出される濃厚な甘みと芳醇(ほうじゅん)な香りが特徴で、糖度15度以上のものだけを厳選。
公益社団法人 京のふるさと産品協会提供写真
丹後地域で育った梨の中で、一定以上の糖度のものだけを厳選。爽やかな甘みが持ち味で、そのまま食べるのはもちろん、コンポートにするのもおすすめです。
公益社団法人 京のふるさと産品協会提供写真
丹後の日本海沿岸エリアでは、砂地と寒暖差を生かしたフルーツ栽培が盛んです。
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餌となるプランクトンが豊富な内湾で育てられる岩がきは、身が大きく濃厚でクリーミーな味わいが特徴です。
株式会社鶴昇丸 河畑 貴政(たかゆき)さん
父と一緒に朝早くから定置網漁に出ています。漁場まで船で30分と近く、魚介の鮮度が高いのが自慢です。春夏はアジや白イカ、冬はサワラやブリなど魚種も多彩です。湾内では「育てる漁業」も盛んで、うちでも夏が旬の岩がき、冬が旬の真がきを育成しています。
肉質が優れた「シャモ」と「横斑(おうはん)プリマスロック」を掛け合わせた在来種100パーセント京都府オリジナルの地鶏です。竹粉(たけこな)と籾米(もみまい)を含む飼料でゆっくり育てられ、ほどよい歯ごたえと深い味わいが特徴です。
京都盆地を囲む豊かな自然と洗練された都の食文化を背景に、伝統野菜の栽培技術が発達。新品種の開発は現在も続いています。
丹波黒大豆を熟成前にさやごと収穫した枝豆が「紫ずきん」です。薄紫色の薄皮に包まれた実は、大粒でコクと甘みがあり、もちもちした食感が特徴です。「紫ずきん」を夏場に収穫できるよう育成した「京 夏ずきん」も好評です。
公益社団法人 京のふるさと産品協会提供写真
株式会社新田農園 新田 尚志(たかし)さん
豆の味は刻々と変化するので、おいしい時期を逃さないよう、育ち具合や収穫適期を見極め、スタッフ総出で手収穫します。7月下旬からの「京 夏ずきん」に始まり、9月から10月の「紫ずきん」まで、時期による味の違いを食べ比べると楽しいですよ。有機物たっぷりの土で育った黒大豆の枝豆を味わってください。
栽培の歴史が極めて古い葉ねぎ。葉がやわらかく、独特の甘みが魅力です。たいへん香りが良く、薬味のほか、煮物や鍋物にしても美味です。
江戸時代中期、長崎からもたらされた里芋の種を丁寧に育てているうち、皮に縞(しま)がある大きなえびのような形の芋が採れるようになったのが始まり。肉質が緻密で煮込んでも形が崩れないのが特徴です。
公益社団法人 京のふるさと産品協会提供写真
大黒さんのように大きくユニークな形が名前の由来。味の良い本しめじの一種で、他のきのこよりうま味成分を多く含んでいます。バターなどで焼くと香りと食感が引き立ちます。
京都の秋を代表する丹波くりは宮廷への献上品とされるなどしたほか、時代ごとに栽培技術の改良が進められてきました。なんと言っても大粒で甘いのが特徴です。
江戸時代から栽培されている京を代表する葉物野菜の一つ。シャキシャキとした歯ざわりで、サラダでも煮物でもおいしく味わえます。
大きさと緻密な肉質の良さで「ナスの女王」として君臨。1個250グラムから300グラムにもなる実は、皮は柔らかく、とろける口当たりで、うま味がたっぷりです。
人見 助男(すけお)さん
賀茂なすは原種に近い品種で天候に左右されやすく、水や肥料の与え方も一株ごとに変えるほど繊細。手間はかかりますが、何年もかけて作ったフワフワの土で、大切に育てています。丸くきれいに実ったら早朝4時頃から収穫します。「おいしくなぁれ」と思いながら、大切に育てています。
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京都の旬の食材を気軽に楽しめるスポットや、お取り寄せ情報、おすすめレシピなどの情報を紹介します。皆さんも訪ねて、見て、作って、味わってみてください。
京都府知事 西脇隆俊
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京都産の食材を使ったレシピを900点以上掲載。京都産品に関するイベントや旬ものを紹介するブログもあります。
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