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K君は新入社員。ある日職場に電話がかかり、「こちらは○○資格審査協会です。職場に労務管理士を置くことが義務づけられるのを御存知ですか。今のうちなら試験を受けずに講座を受講すれば取得できるので絶対に有利です。」と勧誘された。あまりに相手がしつこく長電話になるので、仕方なく資料だけ送ってもらうことにした。
3日後、自宅に段ボール箱が送られてきて、中を開けるのがこわいので、とりあえず相手先に電話をすると「先日十分説明して承認したでしょ。もうコンピューターに登録済みで絶対に取り消しできません。社会人なのに自分の言葉に責任もてないの。」と強い口調で言われた。だまされたけど仕方ないかと思って、箱を開くと、解説書数冊とDVD数枚に契約書、請求書などが入っていた。
しばらく悩んでいたら、数日後、「まだ契約書が返送されてこない。」と業者から電話がかかってきた。思い切って「まだ契約書にサインしていないので契約は成立していないのでは。それにクーリング・オフできるのでは。」と申し出ると「クーリング・オフは病気で入院したときなど特別な理由があるときしか使えない。電話で承諾したときに正式に契約は成立していて絶対にやめることはできない。出るところへ出ましょうか」と反論された。
クーリング・オフは、消費者側の特段の理由なしに無条件で一方的に解約できる制度ですが、業者に電話で申し出たりすると、この事例のように虚偽の説明によりクーリング・オフができないものと思いこまされる場合があるので注意が必要です。クーリング・オフは必ず文書で、それも出した証拠が残る簡易書留や内容証明などで行いましょう。
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