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例年よりもかなり開花が早かった今年のソメイヨシノ、その盛りも早く迎えました。各地の「サクラ」を冠したイベントでも前倒しの調整に大あらわの声も聞こえてきます。
鴨川でも昨年よりも10日近く早く4月に入ってすぐに見頃を迎えました。
ソメイヨシノよりも一足先に満開を迎えた「シダレザクラ」が花ビラを散らしはじめるのを横目に、力強くたわわな花の束をいくつも合わせたような花が咲き誇ります。
<向かって右が「シダレザクラ」左に「ソメイヨシノ」>
高野川では川端通り沿いに、河合橋から松ヶ崎橋まで約300本の「ヤマザクラ」「ソメイヨシノ」がほぼ等間隔に並び、そのボリュウムに圧倒されそうです。
<高野橋西詰めから 手前にベニシダレ 右岸にソメイヨシノ>
川端通りの側に伸びた枝は、バス等の大型車の支障とならないように低い位置の部分は剪定されています。反対に高野川へ伸びる枝はある程度自由に伸びており、その満開の桜の下は手を伸ばすと届く所まで花を付けたサクラのトンネルとなっています。
<桜の下で朝のウォーキング 気持ちいいです>
<花びらの間から朝日がこぼれます>
<センターに朝日のスポットライトが当たります>
出町で開花宣言した「ソメイヨシノ」もその枝の隅々まで花開き、その存在感をアピールしているようです。
<一本でこのボリュウムは圧巻です>
<葵橋上流右岸から北を望む>
<約一ヶ月後に渡りを控えたヒドリガモも桜をバックに腹ごしらえ>
また、北大路橋下流右岸から「大文字山」を望むと、大の字の下をピンクで飾り立てるようにサクラが花を添えています。
<大文字山の「大の字」の下に桜>
「半木の道」では、一番に花を咲かせた34番が早くも満開を迎え、続々と花を開いていきます。花を開くと薄いピンクが広がる「ベニシダレサクラ」ですが、たくさんの膨らんだ濃いピンクの蕾が混ざる姿も、満開の「ベニシダレサクラ」とは違った種類にも見えて綺麗です。
その対岸では「自己再生」のソメイヨシノも「けなげ」に花を咲かせています。
<雲の切れ間からの光が 右岸のソメイヨシノと左岸のベニシダレザクラを浮かび上がらせます>
<咲ききる前の濃い色のベニシダレザクラ>
そんな春爛漫の鴨川で見かけた野鳥も少し紹介しておきたいと思います。
今回も日本野鳥の会京都支部の方にお世話になりました。
「これ知らない野鳥かな?」と思い“シャッター”を切った画像の中に写る野鳥をメール送信し鑑定していただきました。
木の「てっぺん」で胸を張り囀る「スズメ」くらいの大きさの野鳥が気を引きましたので、かなり遠くでしたが、マックスズームで撮影しました。
顔に白黒の横縞模様が確認できましたので、スズメではないなと思いましたが、鑑定の結果「ホオジロ」でした。なるほど“ホウ”が“シロ”です。
<木のてっぺんで一羽だけ 見えますか>
<ホオジロ マックスズーム>
<鴨川の水辺へと降りていきました>
お昼休みの時間に、「半木の道」を歩いていると、園路の石敷きにこれまた「スズメ」くらいの大きさの野鳥がいます。くちばしの下に黄色い羽が見えます。「カワラヒワ」かなと思いつつも鑑定していただきますと、「アオジ」だそうです。
鴨川での撮影は珍しいとのこと。なんでもブッシュ(林)の中が生活圏で撮影が難しいのだそうです。「半木の道は京都府立植物園と隣合わせなので、春の陽気に誘われてひょっこり顔を出したのでしょう。」と日本野鳥の会。
<アオジ この後植物園に消えていきました>
これから夏に向けて鴨川で色とりどりに「樹木の花」「野草の花」が咲き誇り、冬のセピア色から「緑」をベースに華やかな季節となります。みなさんも足元に咲く花にも目を向けてみてはいかがでしょうか。次号以降も花の紹介をさせていただきます。「鴨川真発見記」を御覧になって「あの花これや!」と思っていただければ幸いです。
平成25年4月3日 (京都土木事務所Y)
前号第81号で鴨川のサクラが真っ盛りとお伝えしましたが、その直後に吹き荒れた春の嵐でソメイヨシノは半分以上散りました。そんな短いサクラの盛りを特集でお伝えします。
<文字通りのサクラ吹雪が舞い散りました>
遅咲きの「八重桜」はまだまだ“蕾”ですが、ソメイヨシノは花ビラが散り、残った「ガク」の部分が赤く色付いたように見えています。赤いガクの間から緑の葉が顔を覗かせています。
<八重の黄桜はまだ固い蕾です>
<ガクが赤く見えています>
まさに見頃を迎えたころの写真を御覧いただいて、来シーズンをお楽しみにお待ち下さい。
最初に御紹介するのは、高野川の「ソメイヨシノ」「ヤマザクラ」の並木です。
左岸側にほぼ等間隔で並ぶサクラの大木は枝いっぱいに花を携えています。その東から登り来る朝日が綺麗な桜色を照らし出します。
夜間のライトアップも幻想的で見ごたえがありますが、自然の朝日のライトアップも気持ちの良い光景です。是非来シーズンは少し早起きして御覧いただきたいと思います。
<朝日を浴びて川面にも桜が映し出されました>
高野川と鴨川の合流点から下流の「賀茂大橋」「丸太町橋」間にも様々な桜が植樹されています。
左岸には、主に「ソメイヨシノ」「ヤマザクラ」が多種の樹木とともに咲き誇ります。新緑の木々に囲まれて桜の見頃を迎えました。
<“緑”と“ピンク”交互の配色です>
右岸には、「シダレザクラ」「ベニシダレザクラ」「ソメイヨシノ」「オカメザクラ」と長期間桜の楽しめるスポットとなっています。
<「ベニシダレザクラ」と「ソメイヨシノ」の競演>
そのまま三条付近まで下がっていきますと、花の回廊整備で植樹されたサクラや色とりどりの花が見るものを引きつけています。綺麗に整備された河川敷に腰を下ろして眺める方が多いです。
<今年3月に竣工式を実施した三条~四条間高水敷から>
さらに下流にさがりますと「塩小路橋」右岸下流にもボリュームたっぷりのソメイヨシノが咲き誇り近隣の方の憩いの場となっています。
<塩小路橋右岸下流 サクラが庇となっています>
今度は逆に出町の合流点まで遡り、鴨川を上流へ向かいます。左岸では大文字を飾るようにソメイヨシノが並び、右岸ではその豪華なソメイヨシノの下で楽しいお花見のスポットとなっています。でもごみ問題は深刻ですので、ごみはお持ち帰りいただきますようお願いいたします。
<大文字とサクラ>
<出町のサクラも朝日を浴びて>
そして北大路橋を越えると右岸に「ソメイヨシノ」、左岸に半木の道「ベニシダレザクラ」がサクラの名所となっています。
<ベニシダレザクラの「半木の道」>
<自己再生のサクラの下で花見も>
北山より上流「御薗橋」までの右岸にもソメイヨシノがズラリと並んでいます。
高野川に負けず劣らずの並木道で、知る人ぞ知るサクラスポットです。観光客の方も「植物園までは行くけどそれより北にはあまり・・・」との声も聞きます。
<土手の傾斜がちょうど良い感じの腰掛けに>
さらに上流に向かうと、右岸側の少し狭い園路を覆うように「サトザクラ」が緑の葉とともに迎えてくれます。こじんまりとサクラを楽しみたい方にはお勧めのスポットです。
<緑と白も爽やかです>
市街地の最上流の「柊野堰堤」の周りにもサクラがチラホラ咲いています。山手には大学のグラウンドのサクラも見えています。冬景色ではサクラがあることを想像もしていませんでしたので新鮮に感じました。
<山手にサクラが見え隠れしています>
今シーズンは開花が早かったことに加えて、満開の直後に「非常に強い低気圧」の影響であっという間に花見シーズンを終えた感じです。来シーズンはどんな開花を見せてくれるか楽しみにしながら、次回は遅咲きの桜を追いかけます。
平成25年4月9日 (京都土木事務所Y)
「半木の道」の紅しだれザクラも勢いある大きな木々はまだボリュームを保っているものの、成長未熟な木々は花が散り葉も芽吹き始めました。だだ、濃い紅の色は花が開ききって白っぽく見えます。
一番サクラの34番はお隣の35番よりも一週間以上早く咲き始めましたが、まだまだお隣には負けるもんかと花をキープしています。
<真ん中34番 咲き始めはこんなに違います>
<手前34番とお隣35番 おしまいは変わりなく>
<サクラを楽しむ外国からのお客さん?のヘアーも桜色>
そんな「半木の道」も知名度がかなり高くなった証でしょうか、京都のサクラ鑑賞の観光コースに組み込まれている様です。北大路で観光バスを降りて北山大橋で待つバスに乗り込むコースが設定されています。数ある京都サクラ名所の10本の指にランクインです。
<北大路から北山へ向かうツアーのお客さん>
<観光バスも「半木の道」へお客さんを運びます>
みなさん口々に凄いねとカメラや携帯を向けておられます。記録媒体が格段に発達した昨今、皆さま撮らずにはいられない衝動が走る魅力があるようです。
<「綺麗だね」の声が聞こえます>
<棚の上に濃い紅色のさくら>
別の場所では、遅咲きの桜も咲き始めました。4月6日の春の嵐の中咲き始めた「紅手毬」は風にも負けずその名の通り手毬のような花束を揺らしていました。
<紅手毬の名札のついた サクラ>
<紅の手毬が揺れています>
<こちらは八重のサクラが咲き始めました>
「ソメイヨシノ」はついに「ガク」も散り始めています。目の前に「ガク」が風に揺られて“ゆらゆら”となびいています。蜘蛛の糸でかろうじて着地を遅らせています。子供の頃に読んで絵に描いた「蜘蛛の糸」を思い出しますが、最終的なオチが「ぼんやり」しています。何か教訓話だったとは思いますが。
<蜘蛛の糸につかまったガク>
上流の上賀茂神社近くの「御薗橋」の東詰めではやはり気温が低いせいかやっと開花が始まりました。ピンクと黄色の競演が見物です。
<黄色いサクラの黄桜>
<八重のサクラ>
そんな静かに根を張る「サクラ」を見ながらゆっくりと歩を進めていると、やはり目に入るのは「動く野鳥達」です。
「何か動いた」と感じ取りその周辺を注視していると、“ちょこちょこ”と石の河原を移動するものが見えてきます。ゴロゴロとした石と見分けつかないくらいの“保護色”ですが動いていれば捕捉できます。遠く離れた被写体を肉眼で確認しながらカメラの映像に入っているかを確認しますが、少々老眼ぎみなので眼鏡を“外したり”“かけたり”結構大変です。
そこに映し出されたのは「コチドリ」です。ペアで仲良く「求愛」中にもみてとれます。ここで営巣となるのでしょうか。
<仲の良い様子のコチドリ>
変わって朝の高野川です。視界を青く光るものが横切りました。「キタキタ~」と心躍る瞬間です。いつか間近で見てみたいと思い続けてきた「カワセミ」です。
この日は歩く私を三度も後から追いかけては姿を見せてくれました。いつも一瞬で飛び抜けて行ってしまう「カワセミ」ですが、少々サービスしてくれたようです。
<野鳥の中でも群を抜いて色鮮やかなカワセミです>
次に姿を見せてくれたのは「イカルチドリ」です。飛び石のモデルにもなっているこの野鳥ですが、この日はその飛び石の近くでのご対面となりました。
話は変わりますが、鴨川で目にする「白いサギ」について少々誤解していたようです。白いサギの種類は「コサギ」「チュウサギ」「ダイサギ」と存在は認識していましたが、「チュウサギ」に関しては、田などの流れの無い水辺に集まるので川には居ないという情報が頭に入っていたので、全て「ダイサギ」と認識していました。
ある朝、「ダイサギ」と少し小ぶりな「ダイサギ?」というツーショットを見て早速写真撮影して「日本野鳥の会京都支部」さんへいつもの如く問い合わせると、小ぶりの方は「チュウサギ」とのこと。その違いは脚の色にありました。
<“ダイサギ”“チュウサギ”のツーショット>
くちばしが黄色で脚も黄色が「ダイサギ」、脚は黒が「チュウサギ」で鴨川で見ることが出来る「サギ」の中で「チュウサギ」だけが春になると渡り鳥として鴨川へやって来るとのことです。
<こちら“チュウサギ” 季節限定>
<コチラは年中出会える“ダイサギ”>
昨シーズン「ダイサギ」と思って眺めていた「サギ」も「チュウサギ」だったのかなと思います。人間の思い込みはこんなにも単純なものなのですね。
そして、見たことがなかった野鳥がまた登場です。「ノビタキ」という名だそうです。春と秋の渡りの途中で休憩スポットとして鴨川に姿を現してくれる野鳥だそうです。ぱっと見はスズメのようですが、飛び方がスズメとは明らかに違ったので写真に収めてみました。
<ノビタキが一休み>
野鳥の求愛をよく目にする季節ですが、すでにお子様連れの野鳥も今シーズン初の出会いです。カモの親子です。親ガモの後ろにピタリと並ぶ姿は「微笑ましい」の一言です。通りすがりの皆様も「かわいいね」と足を止めておられました。
<親が左に曲がれば雛も方向転換>
ただし、カモは本来渡り鳥で鴨川で子育てはしません。子連れのカモは「鴨川」に常駐しているカモで「日本野鳥の会」では「アヒル」と呼ばれています。
そこで連想するのが「みにくいアヒルの子」です。アヒルの子は白かったのですが、このアヒルの子はむしろ「みにくい」といわれた色合いかな?とはいうものの「雛」はどんな色でも“カワイイ”です。「みにくい」なんてことはありませんよね。
そして今回最後に御紹介する野鳥は、「カラス」です。鴨川沿いの高い木の上で巣を作りこれから子育てが始まるようです。新緑で包まれる前だからこそ見える光景です。
<下を通る時は攻撃されないように注意が必要です>
これからも「動くもの」も「静止しているもの」も注意深く見つめていきます。
【おまけ】
今シーズン鴨川で珍しく一羽だけ過ごしていた「ヨシガモ」が鴨川から少しはなれた深泥ヶ池で群れていました。あの一羽もここに集合しているのでしょうか。
<ヨシガモの群れが「深泥ヶ池」に>
平成25年4月12日 (京都土木事務所Y)
4月も半ばを迎えた鴨川では少し汗ばむほどの暖かさです。そんな陽気に誘われて鴨川は「花」も「人」も賑やかです。
鴨川・高野川の市街地の上流域でも遅咲きの「ヤエザクラ」が開花をはじめ、下流域でははや満開となっています。
<手前に咲き始めた「ヤエザクラ」>
<中流域ではもう満開の「ヤエザクラ」>
<下流域でも満開です>
そんな鴨川の新たな「桜の名所」となっていくであろう公園がこのほどお披露目されました。
鴨川真発見記第80号でも御紹介しましたが、鴨川下流域拠点整備で綺麗に整備された「小枝橋公園」です。4月13日(土)に地元関係者などを招いてテープカットや記念植樹のセレモニーを執り行いました。
植樹はこの公園の「シンボルツリー」となるシダレザクラ(エドヒガンザクラ)で行われましたが、例年に無く早い開花を迎えた「シンボルツリー」は早くも緑の葉を芽吹いています。このサクラを御寄付いただいた“桜守”で有名な“佐野藤右衞門”氏も招いての植樹で「円山公園」のシダレザクラの子孫にあたる立派なサクラが披露されました。
<雲1つ無い青空の下 まさに植樹日和とでもいいましょうか>
<公園のセンターに公園全体を見守るように“シダレザクラ”>
<シンボルツリーの花の盛りをパネルで紹介>
この日は地元上鳥羽の六斎ジュニアの子供達による太鼓の演奏が披露され、式典に花を添えていただきました。
この太鼓は「六斎念仏」という「空也上人」を始祖とする念仏に付随する太鼓で「国の無形民族文化財」にも指定されています。平安時代から続いた太鼓も後継者不足で途絶えていましたが、平成23年90年ぶりに復活しました。
日頃の練習の成果を大勢の観客の前でご披露となり、賑やかに式典は終了しました。
<京都府広報監の“まゆまろ”も駆けつけてくれました>
<横笛、太鼓、鐘の伴奏に合わせて軽快な太鼓が響きます>
そんな陽気に誘われて、ゆっくりと散策する機会の少ない下流域から鴨川を遡ってみました。
なにか発見は無いかなと進んでいくと、「真っ赤」というか「濃い血潮」のような若葉が目を引きました。葉の形は紅葉のようで、春に紅い紅葉は他の場所で時々目にしますが、鴨川で見かけたのはあまり記憶にありません。
「デショウジョウ」という種類など何種類かあるようです。府立植物園のNさんに早速教えてもらいますと「春の芽だしが赤くなる種類はたくさんあります”デショウジョウ”という品種が有名です」と教わりました。
<一際紅く目立っています>
<青い空をバックに紅い葉が揺れています>
<その隣には薄紅の遅咲きの桜が満開となっています>
3月に竣工式を行った三条~四条の右岸高水敷でも多くの人で賑わっています。緩くカーブした石積みの肩に腰かけて脚を投げ出すと、ちょうど座り心地の良いベンチのようです。
<三条~四条右岸高水敷も「芝の養生」が開放されました>
その対岸の右岸では花の回廊で整備された植栽が目にも鮮やかな「緑」と「紅色」が西からの太陽を浴びて輝いています。
<青空を仰ぎながら気分も爽快です>
<色鮮やかな”ベニバナトキワマンサク” です>
御池大橋から三条大橋の間の高水敷では、広々とした芝生地で腰を掛けて色んなご利用をいただいています。
<これが面的利用の高水敷といった感じです>
<二条大橋の鴨川ギャラリーも御覧いただいているようです>
気分良く鴨川を進んでいくと、もうそんな時期かと揺られているのは「鯉のぼり」です。鴨川の季節も初夏へ向けて移ろいでゆきます。
平成25年4月17日 (京都土木事務所Y)
<鯉のぼりが風に揺られていました>
鴨川に興味を寄せて「鴨川真発見記」を開始して2順目の春を迎えました。少し鴨川の植物に関する目線も変わったようで、昨年はあまり気にとめなかった彩り豊かな草花に目がとまります。
秋の紅葉が散り、全体的にグレーや茶色の鴨川が桜色に染まり、桜が散った後は鴨川全体が新緑につつまれました。春の鮮やかな色合いに期待を持って見ているせいなのでしょうか、いろんな色を見つけては写真に収めてしまいます。
<鴨川も緑に包まれました>
そんなわけで、今回は鴨川の春の彩りを詰め合わせて御紹介したいと思います。
「野草」はおろか「街路樹」の名前さえ「ままならない」素人ですので、今回も京都府立植物園のNさんに“助け船”をお願いしました。
最初に御紹介しますのは、鴨川の脇を彩った「サクラ」に対して、川の中“中州”や“寄州”で背を伸ばして存在感を見せているのは「菜の花」です。ここは菜の花畑?と思うほどに川の中を黄色に染めています。正確には「セイヨウカラシナ」という種類で食用に輸入されたものが野化したそうです。
<小さな花を川面に揺らして 菜の花>
<中洲を埋め尽くす勢いの 菜の花>
「ソメイヨシノ」の散った後には、「イモカタバミ」がサクラに負けない濃いピンクで花を開いています。この野草は、昨年に名前を教えてもらい、通りかかる度に見ていました。長い期間花が咲くと思っていましたところ、早朝に通りかかると“花を閉じて”いて、昼間に見ると元気に“花開いて”いました。「アサガオ」みたいな感じでしょうか。
<中心の濃いピンクが際だつ イモカタバミ>
<夜間はこんな感じで花を閉じています>
<黄色い花の「カタバミ」 日本古来種のカタバミも石積みの間に根を張っています>
こちらは河川敷の低木たちです。「ヤマブキ」が鮮やかに“ヤマブキ色”を見せています。少し色の濃い、薄いがあるなと思ってよく見てみると、花びらが多く付いている「ヤエ」のヤマブキもあるようで、一層濃い“ヤマブキ色”が光っていました。
<ヤマブキ>
<より色濃い ヤエヤマブキ>
大ぶりな花をブーケの様に「ツツジ」が咲き始めました。“ムラサキ”“ピンク”“シロ”と見ごたえ有る咲ぶりです。そういえば、「さくらまつり」と同様に「ツツジまつり」というのも各地で開催されています。花見にはポピュラーな花のようです。
<朝日を浴びる ツツジ>
<抱えきれない花束のようです>
<まだまだこれから花開きます>
葉はまだ芽を出さず、濃いピンクの花を咲かせているのは「ハナズオウ」です。花には花柄が無く、直接枝から花が開いていて「ウミブドウ」のムラサキ版みたいな印象です。
<高水敷の広場のそばを飾ります ハナズオウ>
秋の紅葉のような「花」を咲かせている木もあります。「ハナミズキ」です。「ハナミズキ」は“シロ”という思い込みを持っていましたので、教えてもらって「そうだったのか」の真発見でした。
<ピンクの「ハナミズキ」>
絡まる新緑の「ツタ」に誘われて「ケヤキ」の根元に近づいてみると、コチラは花ではなく、少々毒々しい「赤」と「黒」の昆虫でした。これも自然の彩りなのですが・・・。ネットで調べてみると、「ヨコズナサシガメ」という外来で「カメムシ」の仲間です。
触らなければ害はないそうですが、その名にある「サシ」のとおり、刺されるとハチより痛いとありました。皆さん触らないようお気を付け下さい。
なお、写真上部に並ぶ黒い「幼虫」が脱皮したばかりなのが、下の赤い「成虫」です。脱皮後少しの部分に赤色を残して黒くなるようです。
<カメムシにも色んな種類がありますね>
散りゆくサクラも風情があります。花の少し残ったベニシダレサクラの上で“サエズル”のは「シジュウガラ」です。「セグロセキレイ」を下から見るとこんな感じなのかなと思って、日本野鳥の会京都支部の方に確認しましたところ名前を教えていただきました。
<サクラの上で シジュウガラ>
そのまま視線を上へ向けると飛行機雲の引かれた上空を「トビ」が旋回しています。ちょうど飛行機雲と重なる瞬間をキャッチしました。トビも雲を掴むのは無理のようです。
<トンビのゆったり旋回する姿を遠目に見るのはいいのですが・・・>
<もう少し寄ってみましょう>
再び視線を戻すと「ベニバナトキワマンサク」の花です。遠目にはよく解りませんが、細い花びらが幾重にも重なって木全体を覆うように咲いています。
<緑をはさんで色合いもイイですね>
<近くで見ると花火が噴き出しているようです>
<ヤマブキとのコラボレーションも>
今度は「オレンジ色」ぽい植物の葉です。この葉も夏に向けて色を変えていくのでしょうか。コチラの名前は「オオベニガシワ」だそうです。
<ピンク色の葉が“やさしげ”な「オオベニガシワ」>
オレンジ色の「ナガミヒナゲシ」。細い茎に透き通るような薄い花びらを揺らしながら咲き始めました。少々弱々しいですが、可憐と表現が適当のようです。
<「♪丘の上ひなげしの原で花で~ 占うの・・」 ピンと来る人は同世代>
まだまだ沢山の草花が鴨川を彩っていると思いますが、又の機会に御紹介することとさせていだきます。
平成25年4月24日 (京都土木事務所Y)
【おまけ】
いつも4羽一緒に事務所付近で過ごしている「カモ」。交配種(マガモとカルガモ)です。人が近づいても、散歩の犬が近づいても全く「知らん顔です」。以前には、散歩の犬が興味津々で「4羽」に釘付け」になり、飼い主さんがリードを引いてもその場を離れようとしないという光景にも出くわしました。この日も、そばを多くの人が行き交っても「知らん顔」で気持ち良さそうに「木陰の木漏れ日」を受けながら「ひとやすみ」していました。
<左端:マガモの模様のメス 手前:カルガモの模様のメス オスはマガモの模様が強いですがまだらです>
この春に竣工した鴨川の高水敷整備工事(三条~四条間)に際して、工事用の仮囲いに展示しました絵画の一部を提供いただいた「鴨川スケッチ教室」を再度訪問しました。(鴨川真発見記第61号)
縁あって、昨年の秋に開催された「同教室」に参加された方々に御協力いただきました。
A1サイズに写真を引き伸ばして展示させていただきましたが、春の竣工式の際にも、同絵画をA3サイズでラミネート加工し、裏面に感謝の意を表す言葉を印刷して展示させていただきました。
その展示した現物を今回も参加されている方にお渡ししてお礼を伝えに伺いました。
<丸山代表から感謝の意の読み上げ>
<ご自分の絵をともに記念撮影>
<にこやかにお受け取りいただきました>
<愛犬も一緒に記念撮影>
<昨年の秋と同じ場所からのスケッチ 手元の絵には秋の彩りが>
<同じ場所の春と秋 定点観測みたいでいいですね>
春のスケッチ教室は、ゴールデンウイークをはさんで合計7回予定されています。また別の日にも参加者の皆さんの絵を見せてもらいにお邪魔してみました。
<薄く色を付けてから濃い輪郭を入れていくのもいいですよ>
<ご家族で参加のみなさん。少し手を休めてランチタイム>
<美味しいね>
春の日差しの中で、いろんな色彩がスケッチブックを染めていきます。前号では春の彩りを写真で紹介しましたが、今回は感性豊かに描かれた鴨川の様子も併せて御紹介します。
思い思いの場所で、折りたたみイスに腰掛けて新緑の鴨川が写し取られてゆきます。主催者の「ロケット探偵団」の「丸山さん」「吉井さん」ご夫婦がスケッチしている方お一人お一人の所へ周りながら、描いている人の目線に合わせながら丁寧なアドバイスをされます。
<新緑の土手に腰掛けて描く風景は>
<高野川をバックに芽吹いた葉と「アカツメクサ」>
<青い空に一輪残った「ヤエザクラ」が綺麗です>
<一枚一枚着色された紙片で貼り絵です。「裸の大将」画伯みたいですね>
<木の幹から力強い新緑が出ています 生命を感じますね>
<親子で並んでスケッチです>
そして最後はいつものとおり、お一人お一人の絵の見どころを丁寧に解説しながらお披露目です。
<鴨川を描きました イイですね>
<いろんな色遣いで楽しいですね>
<こういう所の色の入れ方がいいですね>
<出町橋 この橋の下に鴨川ギャラリーがあります>
青空と新緑に下で、それぞれの絵の個性を解説されると、聞いているだけで楽しくなってきます。
<新緑と透き通る青い空>
<新緑の“なびいた”感じを手で表現しながらの解説です>
参加者には、「ロケット探偵団」手作りの「クッキー」が配られました。名付けて「カモクッキー」。マガモの緑の頭が抹茶で表現されています。さすがは芸術家、クッキーの型も手作りだそうです。美味しいクッキーをいただきながら、「目」も「舌」も楽しませていただきました。
平成25年4月24日 (京都土木事務所Y)
<「カモクッキー」上品なお味でした>
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