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平成15年10月22日(水曜日)午後1時30分から午後3時30分
平安会館「朱雀の間」
【委員】
吉川和広委員長、青山咸康委員、西園寺周三委員、酒井公子委員、芝池義一委員、瀧静子委員
【事務局】(府)(土木建築部)部長、技監(土木担当)、理事ほか
(市町村)網野町長、木津町、精華町及び網野町担当者ほか
(1)審査事業
事業種別 | 事業主体 | 対象事業 | 市町村名 |
土木事業 | 京都府 網野町 京都府 〃 木津町 京都府 〃 精華町 |
丹波自然運動公園 都市公園事業 八丁浜シーサイドパーク 都市公園事業 後ヶ浜(のちがはま)海岸 海岸侵食対策事業 井関(いぜき)川 住宅宅地関連公共施設等総合整備事業 井関川 準用河川改修事業 煤谷(すすたに)川 広域基幹河川改修事業 煤谷川 住宅宅地関連公共施設等総合整備事業 煤谷川 準用河川改修事業 |
丹波町 網野町 丹後町 木津町 〃 精華町 〃 〃 |
(2)審査の結果
○今回審査した府の土木5事業及び木津町、精華町及び網野町の土木各1事業の再評価は、いずれも、委員会に提出された資料、説明の範囲において、その手続きがおおむね適切に進められており、各事業主体から提出された対応方針案(「継続」)のとおりでよいと判断される。
(3)審査の状況(再評価)
◆ 丹波自然運動公園都市公園事業の審査について
当公園の利用状況、事業の内容とその必要性、現在までの整備状況、コスト縮減の可能性や事業を巡る社会状況等の変化及び費用対効果分析の結果などを参考に、京都府の対応方針案について審査された。
◆ 八丁浜シーサイドパーク都市公園事業(網野町施行)の審査について
当公園の利用状況や、事業の経緯・内容とその必要性、地域の特性、コスト縮減の可能性や事業を巡る社会状況等の変化及び費用対効果分析の結果などを参考に、網野町の対応方針案について審査された。
◆ 後ヶ浜海岸海岸侵食対策事業の審査について
当海岸の海水浴などの利用状況や背後地の状況、侵食、災害の発生状況などを踏まえた事業の必要性、事業進捗の状況や効果の発現状況、コスト縮減の可能性や事業を巡る社会状況等の変化及び費用対効果分析の結果などを参考に、京都府の対応方針案について審査された。
◆ 井関川住宅宅地関連公共施設等総合整備事業
井関川準用河川改修事業(木津町施行)
煤谷川広域基幹河川改修事業
煤谷川住宅宅地関連公共施設等総合整備事業
煤谷川準用河川改修事業
の審査について(5事業は全て関西文化学術研究都市区域の開発に関連した河川事業であるため一括して審査)
各河川の流域における学研区域の開発と整合が図られた河川整備や想定氾濫区域内における市街地の被災状況、過去の出水状況、環境に配慮した整備、事業を巡る社会情勢の変化などを踏まえた事業の必要性、費用対効果分析に基づく事業効果などを参考に、事業主体(京都府、木津町及び精華町)の対応方針案について審査された。
・(委員)総入園者数がかなり減少している理由は。また、近隣からの利用者と遠隔地からの利用者の割合は。
→(公園緑地課)運動施設の利用者数は横這いであるが、フリーゾーンについては平成12年度以降減少している。
減少の原因は特定できないが、経費削減によるイベント等の規模縮小、天候の影響、施設の老朽化、近隣に新しい公園が設置された等の影響ではないかと考えている。近隣地、遠隔地からの利用者の割合は、運動施設については、京都市内の利用者が3分の1、中部地域が40%、府外が15%程度である。
・(委員)バリアフリー化、ユニバーサルデザインの採用について具体的な内容は。
→(公園緑地課)子ども広場については子供から老人まで、幅広い利用があり、また養護施設からの利用、障害者のイベント等、車椅子での利用が多いことから、広場周辺の段差解消と園路勾配の緩和を行い、バリアフリー化を推進する。
ユニバーサルデザインについては、誰でもが利用可能な遊具施設等の整備を行っている。
・(委員)資金の投入を重点化して、特色ある公園にしてほしい。
・(委員)事業認可の期間が平成17年度までとなっているが、延期となるのか。
→(公園緑地課)財政状況が大変厳しく、また、施設を供用しながら改修を行うので、時間がかかる。事業認可期間についても延期する予定である。
・(委員)府民のニーズに合わなくなってきている運動施設とは何か。
→(公園緑地課)再整備前の陸上競技場やテニスコートはクレーであったが、府民ニーズの変化を踏まえ、全天候化等整備を行ってきた。
・(委員)重点化を図り、事業の早期完了を図られたい。利用者を引きつける特色ある施設整備をよく検討して進めてほしい。
・(委員)(公園用地は)埋立てを行っているのか。
→(網野町)公有水面の埋立てを公園事業で行っている。
・(委員)(埋立ての)費用はどのようにカウントしているのか。
→(網野町)事業費に計上しており、事業費16.5億円の内、約2.5億円である。
・(委員)整備済みの箇所はどこか。
→(網野町)赤色で塗りつぶしている箇所が完成供用区域である。
・(委員)整備済み箇所には、どのような施設があるのか。
→(網野町)朝日地区では、大型遊具等、小浜地区ではトイレ、駐車場などがある。
・(委員)この事業で一番事業費がかかるのは何か。
→(網野町)海浜地区の多目的広場や舗装広場に整備費がかかる。
・(委員)長期間にわたって事業を行っているが、当初の目的からずれてきていることはないのか。
→(網野町)当初は、民間活力などを導入しながら観光地的な、リゾート開発的な整備をする予定にしていたが、社会情勢の変化に合わせ、地元の方のニーズに合わせた変更を行っているところである。
・(委員)もう少し早く(完成)できないか。
→(網野町)厳しい財政事情の中、予算の都合上、非常に難しい。
・(委員)「多目的広場」等「多目的」と名の付く施設が多く、何にでも使えるということだと思うが、逆に言うとどこにでもある施設で、特色がわからないとの印象を受ける。少ない予算、またバブル崩壊後民活区域はなかなか事業開発が進まず、観光開発資金も入らないという事情はわかるが、網野町ほどの海、砂、すばらしい自然環境を持っているところはないと思うので、この資源を最大限に活かした計画を立てて、特色を打ち出せないだろうか。例えば網野町は子午線が通る町だそうなので、「子午線上の日本一美しい海岸から見る日本一の夕景」といったような「ここしかない」といったものができればいいのではないか。少なくとも、今の計画だけでは、京都からわざわざ行こうとはあまり思わない。網野の力を合わせて、人で作る公園となればすばらしいと思う。
→(網野町)事業区域の西の漁港区域には、夕日の広場がある。そこから見ると福島という岩の間に夕日が沈む時季もあり、ここに夕日を見る方のための施設等の整備も考えている。
芝生広場の今後の整備においては、業者任せにせず、住民の力、子どもの力を借りて、地域ぐるみで事業の実施をしていきたい。
いろいろな意見を頂戴して今後よりよい公園にしていきたい。
・(委員)(公園では)どのくらいイベントを開催しているのか。
→(網野町)青年会議所等のイベントが開催されており、今年も「ゆかた祭り」なども開催された。
・(委員)今後もイベントなどの計画がたくさんあるのか。
→(網野町)海浜地区の整備が進めば、利用も増えると考えており、できるだけ早く整備を行っていきたい。
・(委員)都市公園を作るだけではなく、作った後の活用についてもいろいろ考えてほしい。町内における公園の活用方策や、町外からの観光客をどうやって引きつけるかなどを考えてほしい。
アイデンティティを全国にアピールできるようにすればよいのではと思うので、事務局の方でもっと知恵を出して、努力してほしい。
・(委員)人工リーフは何で出来ているのか。耐久性はあるのか。
→(河川課)中身は石であり、表面はコンクリートの「テトラポッド」である。耐久性はある。
・(委員)災害は発生しているのか。人工リーフがあっても災害が起こるのか。
→(河川課)冬季風浪により護岸施設や背後地の農地等に災害が発生している。この災害はまだ人工リーフがない時に発生した。
・(委員)冬季の強い風浪は限られた場所に見られるものか。人工リーフで防護するとなると、施工箇所が多ければ大変コストがかかるのでは。
→(河川課)人工リーフは網野町浅茂川海岸、久美浜町久美浜海岸などで施工している。良好な砂浜が侵食を受けていたり、背後地の防護が必要なところに限って施工している。
また、本箇所は国定公園内であり、景観にも配慮し、海面上に頭を出す旧来の離岸提方式ではなく、海面下に設置する人工リーフ方式を採用している。
・(委員)進捗率は52%とのことであるが完成はいつごろの予定か。残りの工区を見ると事業費はもっと増えるのでは。
→(河川課)今後、図の赤色区間を概ね5年間で施工し、緑色区間の施工については状況を見ながら判断したい。現場の状況によっては事業費増もありうる。
・(委員)人工リーフ、離岸堤といった専門用語は一般の方には難解である。用語解説を平易に行われたい。
→(河川課)今後注意する。
井関川準用河川改修事業(木津町施行)
煤谷川広域基幹河川改修事業
煤谷川住宅宅地関連公共施設等総合整備事業
煤谷川準用河川改修事業(精華町施行)
(5事業一括審議)
・(委員)煤谷川と井関川の規模から見て、事業費の差が大きいように思うが、その理由は何か。
→(河川課)井関川については、放水路は住宅都市整備公団施工による別事業としており、その事業費135億円は含まれていない。放水路分を加えた事業費で比べると同等の規模になっていると考えている。
・(委員)事業費の削減の対策は何かしているのか。
→(河川課)低々水路において、既設護岸を取り壊したときに発生した石材を再利用したり、掘削残土を築堤材料として再利用するなど、工法の見直しや工夫を行いコスト縮減に努めている。
・(委員)放水路工事を行うことが妥当かの検討はしているのか。
→(河川課)下流の河道を拡幅する方法も考えられるが、家屋の移転が多くなり、用地補償費が増大し、さらには、地元への影響が大きくなることから、比較検討の上、放水路事業を採用している。
なお、放水路事業を加味した費用対効果を総括表欄外に記載しており、その数値も21.6と大きな効果がでている。
・(委員)井関川の放水路事業については、開発者である住都公団が施行し、府の事業費負担が軽減されているように思うが、煤谷川についても同様の開発者施行はないのか。
→(河川課)井関川の住都公団施行の分についても、京都府は事業費負担を行っている。煤谷川については逆に相応分を公団に負担いただいている。開発者の事業費の負担割合は流域面積に占める開発面積の割合で決まる。今回の事業については、人員の都合などから公団、府または町で場所を分担して実施をしたものである。
・(委員)配付資料の総括表の事業進捗の欄の丸数字は何を表しているのか。
→(河川課)年度を表している。
・(委員)近鉄の橋梁については暫定計画で施工するのか。
→(河川課)橋梁については手戻りのないように、将来計画規模で実施している。
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