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人権口コミ講座 163

北朝鮮による日本人拉致問題を
風化させないために

産経新聞大阪本社編集局長

中村 将

中学1年の女子生徒も犠牲になった

北朝鮮は主に1970年代から80年代にかけて多くの日本人を拉致しました。日本政府は12件17人を拉致被害者認定しています。

北朝鮮は韓国を飲み込む形で朝鮮半島を統一しようとしていました。日本人拉致の目的は、北朝鮮工作員が被害者に成りすまし韓国や諸外国に入国する際の「身分」を獲得するためや、工作員が日本人に偽装してスパイ活動するための日本人化教育の教官をさせるためだったとされています。北朝鮮の目的のために、中学1年だった横田めぐみさんら多くの日本人が犠牲になったのです。

2002年の日朝首脳会談で、北朝鮮は初めて拉致を認め、被害者5人が帰国しましたが、残りの被害者については「死亡」「入国せず」などと一方的に伝えてきました。「死亡」とされた被害者については、被害者家族が納得できる客観的な証拠も示されず、めぐみさんらとは別人の遺骨まで渡してきました。

「絶対に忘れない」と声を上げることが重要

北朝鮮はなぜ「死亡」と主張してまで、被害者を帰そうとしないのでしょうか。日本政府は、北朝鮮の秘密など表面化しては困る事実を知ってしまった被害者らがいまだにとどめおかれている、とみています。

長い時間が経過し、被害者も家族らも限界が近づく中で闘っています。私たち国民にできることは、北朝鮮による拉致事件があったことを広く周知し、絶対に忘れないと声を上げることです。国民の生命と安全、人権を守るのが政府の役目だと言い続けることです。政治を動かすきっかけを作り、風化だけは避けなければなりません。

※令和6年1月発行の「人権口コミ講座25」の内容を加筆・修正し、再掲載しています。

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