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文化とは、ガラス越しに眺めるものでも過去の遺産でもなく、いまの暮らしの中に脈々と受け継がれ、大事にされてきたものだと思います。たとえば「和菓子」。春を告げる「うぐいす餅」に「桜餅」、端午の節句の「柏(かしわ)餅」。そして京都人なら夏越(なごし)の祓(はらえ)(6月30日)に「水無月(みなづき)」を食べないと、夏を迎えた気がしない。普段の生活に、習慣として織り込まれているからなんでしょうね。
「お祭り」もそうですね。京都の節分は神社に出かけて厄除けの豆をまき、2月の新年(旧暦)を祝います。夏の祇園祭や地蔵盆、地域の寺社のお祭りなど、京都の人は節目ごとの行事を大切にしてきました。日々の暮らしの中にある、慣習や知識、技術として受け継いできたもの。これこそが京都の文化ではないでしょうか。
『ハンケイ500m』vol.68 および『ハンケイ京都新聞』より一部抜粋
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