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チダイは一見するとマダイと瓜二つですが、えらぶたの後縁が血のように赤いことや、尾びれの先端が黒く縁取られていないことでマダイと区別できます。また、チダイは成長しても体長40センチ前後までで、最大1メートルに達するマダイと比べて小型です。チダイの名前の由来は、えらぶたの後縁の赤色にちなんで「血鯛」、またはマダイよりも小さなタイなので「稚鯛」という説が有力です。
丹後の海では、主に定置網や底曳網で年間数トン~10トン弱の水揚げがあります。
チダイは秋の産卵をひかえて脂が乗っている夏が旬で、春の産卵を終えて痩せたマダイよりむしろ美味しいともいわれています。
京都府立海洋センター主任 熊木 豊
(平成18年11月29日、京都新聞掲載)
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