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名前の由来は、銀色に美しく輝く体が「太刀」のようだから。英語ではサーベルフィッシュと呼びますので、洋の東西を問わず刀剣になぞらえているようです。海にいるときは立ち泳ぎなので、そこから「立ち魚」となったという説もあります。
生きている時のタチウオの表面は、鮮魚店で見るときよりもひときわ輝いています。この輝きの正体は、グアニンという物質で、マニキュアや人造真珠に使われています。
口には切れ味鋭い多数の歯が生えており、うっかり口に触れてしまい、思わぬ怪我をしたことがあります。釣り針を外すときや、料理をする際には注意しましょう。
塩焼きや煮付けが一般的な食べ方ですが、新鮮なものの刺身は絶品です。
京都府立海洋センター主任 久田哲二
(平成20年9月24日、京都新聞掲載)
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