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オキアジは、その名が示すようにアジの仲間ですが、アジ科の代表種であるマアジより平べったい形をしています。
沖にいるアジというのが魚名の由来との説がありますが、実際には沖合だけではなく沿岸海域にも生息し、甲殻類や小型の魚類などを餌にしながら、体長40cmくらいまで成長します。
冬場に沖縄で成魚がまとまって漁獲されることがあるように、日本近海では南日本など暖かい海域が分布の中心です。したがって、マアジのように日本各地でたくさん漁獲される類の魚ではありませんが、丹後の海では、南の海から対馬暖流にのって回遊してきた群れが時々定置網で漁獲され、魚屋さんの店頭にも並びます。
味のよさからアジ、逆に味の語源はアジともいわれるように、アジ科の魚には美味しいものが多い訳ですが、オキアジも例に漏れないようです。機会があれば、召し上がってみては如何でしょうか。
京都府立海洋センター主任 熊木 豊
(平成19年11月28日、京都新聞掲載)
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