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生きているときの匂いが野菜のキュウリに似ていることから、この名前がつきました。調査の網にたくさん入ってくると、姿は見えなくても、その匂いですぐにキュウリエソと分るほどです。
体長は5~6センチほどで、体は銀白色の大きな鱗で覆われ、下腹部を中心に50個前後の発光器を持っています。丹後沖では水深200メートル前後の中層から海底近くに生息しています。春と秋に生まれる群れがあり、どちらも約1年で成熟し、だいたい2年で寿命となります。
食用にはしないために、市場では目にすることはありませんが、ハタハタやカレイなどの重要な餌となっています。ハタハタなどを料理された際には、お腹の中から銀白色のキュウリエソが出てくることがあるかもしれません。
京都府立海洋センター主任研究員 山﨑 淳
(平成18年9月27日、京都新聞掲載)
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