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丹後では「オニカサゴ」、「オコゼボコ」などとも呼ばれています。沖合に生息する大型のカサゴで、体長50cm以上に成長します。丹後海では主に水深100 m以上の礁場(くりば)付近に生息し、エビや小魚を食べています。体色は赤く、顔中に棘(とげ)があるため顔は厳(いか)つくみえます。オニオコゼのような毒魚ではありませんが、背鰭、腹鰭および尻鰭に鋭い棘を持ち、図鑑によっては毒棘と説明がしてあります。刺されると激痛がして、1~2日は疼くこともあるので取り扱いには気をつける必要があります。
延縄や一本釣りで漁獲されますが、水揚げ量は少ないので、一般にはなじみの薄い魚です。しかし、顔に似合わず白身で美味しく、市場では高級魚として取り扱いを受けています。新鮮であれば刺身がおすすめですが、骨などから良いダシが出るので鍋物にも向いています。
遊漁でも人気の魚種の一つになっています。
京都府農林水産技術センター海洋センター 主任研究員 濵中雄一
(現 丹後広域振興局 農林商工部 地域づくり推進室)
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