「第11回文化力による京都活性化研究会」「第11回次世代の文化創造研究会」開催結果
日時
平成20年3月19日(水曜) 午後1時から3時まで
場所
京都ガーデンパレス「橘」
出席者
懇話会委員ほか事務局(京都府)など
内容
(1)開会あいさつ
(2)議事
平成19年度「京の文化振興プラン」関連事業実施報告及び平成20年度「京の文化振興プラン」関連事業実施計画について
別添資料(※)により、事務局から報告、説明
※ 平成19年度「京の文化振興プラン」予算措置状況一覧(PDF:16KB) 平成20年度「京の文化振興プラン」関連事業一覧(PDF:19KB)
意見交換
平成19年度「京の文化振興プラン」関連事業について
内弟子・お手伝い事業について
- こういう事業を引き受ける人の人選はどのように行っているのか。
- (事務局)あらかじめ意向を調査し、現在、50人ぐらいの先生方から好意的な返事をもらっている。
- 今までやってきたことの記録がビデオなどでわかりやすく見ることができれば、学校や保護者の参考になると思う。細かい文字の資料だけではなく映像があれば、体験学習をやってみようと考えている学校にとって有り難いと思う。
京都文化ベンチャーコンペティションについて
- コンペのアイデアの例として、体験をプレゼントするというのがあった。扇を作りたいと思ったらチケットがあって、そのような体験ができる。最近旅行関係では学ぶ、体験するというのが増えてきた。見るだけではなく参加型の旅行、子どもも大事だが、高齢者が新しいきっかけをもらいたいと考えている。工芸などでも受入れ体制が整えばそのようなツアーもでき、観光客の増加だけでなく、京都の文化力の向上に繋がると思う。
- コンペは240件ということで、当初心配してたが、とても喜んでおり、来年度も期待している。次は、出てきたアイデアを形にできるかが、CVNも含めた課題だろう。
- 文化ベンチャーの流れを喜んでいる。これから先、育てていく組織作りと、どのように一般に浸透させていくかが課題である。本質的なものが一般化していくのがいいのだが、広報ばかりで本質がない、本質は良いのだが、広報されていないということがあるので、そのようなことのないように。
その他
- JR西日本の有識者懇話会の一員であるが、若手日本画家育成のためにの展覧会をやることが決まり、京都文化の発掘を考えている。また、これからはこころの問題が大事だと考えている。
- 最近、小学校で石ころを描くという授業を行った。次世代育成の手応えを感じるには、10年ぐらいやらないとわからない。困ったのは、石ころを拾いに行かすことができなかった。子どもが時間を割けない、先生や保護者にお願いするわけにもいかない。子どもはそもそも石ころをどこで拾うのかもわからない。商工的な文化の祭典をしても、石ころを拾えない現実がある。そういうところを大事にして事業を進めていただきたい。
- ここで議論されてきたのが空論ではなく、実現しているなという感じがしている。コンペや源氏、国文祭など、これからのものもあるが、空論に終わらず着実に成果を上げていると思う。ますます充実できるようにがんばっていただきたい。
平成20年度「京の文化振興プラン」関連事業について
全般
- 平成19年度と20年度を比べると、事業数も額も2倍以上になっている。源氏や国文祭が多いといえども、盛りだくさんになっている。
- 予算が少ないと感じる。この10倍ぐらい無いと難しい。文化芸術を京都府がやるのは重要。コンテンツを作ったりとか、未来の子どものために行政が金を使うのは当然のことで、こころの癒しでも相当な分野に広がるだろうし、映画でもコンテンツを作るのは大事。予算をたくさん獲得して頂きたい。
文化ベンチャーコンペティションについて
- 文化ベンチャーコンペで、今年取った人を来年どうするか、京都は敷居の高いところがあるので、奥にどうやって入れてあげるのかを考えていかないといけないと思う。
京都映画誕生100周年記念事業について
- 京都の時代劇作りは面白いものがあるから是非頑張ってもらいたい。
- 映画を考えた時に、時代劇に焦点を絞ったほうが良いのではないかと思う。若手育成の点でも、映像産業全体を考えた時には京都でなくてもいいが、時代劇は必ず京都となっている。京都の特色を事業の重点に据えるのは大事だと思う。
- 京都府が映画に着目しているのはすばらしいこと。NHKでも時代劇は大阪のスタジオではなく、京都に来て撮っている。それだけノウハウが蓄積されているということ。
- 映画は総合芸術であり、その見直しはよいと思う。しかし200万円で何ができるのか。
- (事務局)映画はこれから育てていきたいと考えている。将来的にはベルリン映画祭との連携ができないかと考えている。
- 予算が少ないのなら、映画衣装だけ、映画音楽だけとか断片でもいいので募集していけば、若手作家にとって良いのではないか。
こころの未来育み事業について
- 「豊かなこころを育む機会を提供する」とあるが、是非、府下全域にお願いしたい。京大までいくのも結構遠いので、いろいろなところでやってもらいたい。
- 放っておくと、つい市内に集中するので、意図的に府下にお願いしたい。
- 小中高、美山の北部の方に積極的に取組を拡げて頂いているのは嬉しく思う。竹とんぼを例にして以前話したが、子どもをお客さん扱いしないように。すべてお膳立てして、最後の仕上げだけ子どもにやらせてというのではないように。お客さん扱いして いると、これからの未来の子どもたちが心配だ。
国民文化祭について
- (事務局)マスコットキャラクターについては、新しいものを作るか、なじみのあるものにするか、議論をさせていただきたい。いずれせよ、何か愛らしいものは必要だと考えている。また、国文祭の愛称、テーマとは別にキャッチフレーズなども検討していきたいと考えている。
- 国文祭はいろいろな人に参加してもらうのだが、それに高い文化性、芸術性をどのように乗せていくかが重要だと思う。
- 国文祭のテーマでも、子どもでもわかるようなテーマにしてもらえたら有り難い。
源氏物語千年紀事業について
- (事務局)商工部で取り組んでいる事業であるが、人間国宝、伝統工芸士の方など10人ぐらいには特別に直接お願いしている。あとは各産地や業界にお願いしているところ。
- 商工主体の中に芸術的視点を持った人が入ってこないと、あまりにも伝統的すぎることになってしまうので、多様な視点から是非ともお願いしたい。
- 世界への発信については、国内はかなり浸透してきた。海外からの情報が最近入ってきている。モンゴルで源氏物語を翻訳したいとか、先日、中国の新聞で源氏物語を紹介していたが、中国で日本の文学を大きく取り扱うことは希有なこと。資料やHPの英語化、ビデオなど海外からの問い合わせにも対応できるように考えている。
- いろいろな行事をしているが、子どもの視点に立った取組があれば良いと思う。
- 若者をいかに取り込むかが課題であり、WEBやHPでゲームをしながら源氏になじんでもらおうと考えている。4,5月にNHKの「みんなのうた」で「ひかるのげんちゃん」という歌が流れる。子どもが親しむきっかけになればと考えている。
- 千年紀委員会の取組のほかに、中学、高校では古典に親しむという授業を教育委員会にお願いしている。高校5から6校には古典で源氏を読む授業を、中学では社会人講師が古典が親しむような授業をやってもらうようにお願いしている。
また、京都文化博物館では、源氏物語千年紀関連の催しについては、小中高校生を無料とすることを検討中である。
(3)その他
関連プランの策定及び組織改編の概要等について
(4)閉会