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キノコや植物に含まれる有毒成分を植物性自然毒といいます。
植物性自然毒による食中毒事件数は毎年50~100件ほどで、腸管出血性大腸菌食中毒より多く発生しています。
また細菌・ウイルスによる食中毒よりも発症率、死亡率が高いのが特徴です。
キノコも山菜も確実に食用と判断できないものは
「採らない、食べない、売らない、人にあげない」を徹底しましょう。
また、キノコについては「縦に避けるキノコは無毒」や「ナスと煮ると毒がなくなる」などの迷信は信じないようにしましょう。
間違えやすい食用キノコ:ヒラタケ、ムキタケ、シイタケなど
主な原因物質:イルジン類
症状:嘔吐、下痢、腹痛、幻覚など
京都府でも平成8、11、22、25、26年にツキヨタケによる食中毒が発生
(写真提供:横山和正 滋賀大学名誉教授)
間違えやすい食用キノコ:ウラベニホテイシメジ、ホンシメジなど
主な原因物質:コリン、ムスカリン
症状:嘔吐、下痢、腹痛、発汗など
間違えやすい食用キノコ: ガンタケなど
主な原因物質: イボテン酸、ムシモール
症状: 嘔吐、下痢、頻脈、幻覚、痙攣など
間違えやすい食用キノコ:ナラタケ、ホテイシメジ
主な原因物質:アクロメリン酸,クリチジン
症状:四肢末端の腫脹疼痛など
摂食量により食後数時間から1週間と潜伏時間に開きがある
以前は食用とされてきた
主な原因物質: 不明
症状:腎臓疾患のある人間への急性脳症、脱力感、痙攣、意識障害など
間違えやすい山菜:ニリンソウ、モミジガサなど
主な原因物質: アコニチン
症状:唇や手足のしびれ、 めまい、呼吸困難、嘔吐など
京都府でも平成18年にトリカブトによる食中毒が発生
間違えやすい山菜:セリ、ワサビ
主な原因物質: シクトキシン
症状:嘔吐、下痢、めまい、痙攣、呼吸困難など
間違えやすい山菜:ノビル、ニラ
主な原因物質:リコリン、シュウ酸カルシウム
症状:嘔吐、下痢、発汗
間違えやすい山菜:オオバギボウシ(ウルイ)、ギョウジャニンニクなど
主な原因物質:プロトベラトリン
症状:嘔吐、下痢、手足のしびれ、めまいなど
間違えやすい野菜:ゴボウ、オクラなど
主な原因物質:アトロピン、スコポラミン
症状:心拍促進、麻痺、瞳孔散大、口渇感等
間違えやすい野菜:サトイモ
主な原因物質:シュウ酸カルシウム
症状:口唇や食道のしびれ、浮腫、炎症など
刺身のツマとして添えられたものの誤食による食中毒がある。
主な原因物質:不明
症状:嘔吐、めまい、顔面紅潮など
学校や家庭菜園での事故が多い。
原因物質: ソラニン
症状: 腹痛、頭痛、めまい、麻痺など
予防方法:未熟なものや皮が緑色に変色したものは食べない、芽の付近を確実に取り除く
バーベキューなど野外飲食時の箸として使用し、中毒を起こすことがある。
原因物質:オレアンドリン
症状:下痢、頻脈、運動失調など
多食による死亡例がある。
原因物質: アミグダリン、青酸
症状: 嘔吐、けいれん
アスペルギルス属のカビにより産生され、このカビで汚染された穀類、ピーナッツ等を喫食することにより中毒を起こす。また、汚染穀類を乳牛の飼料として用いることにより、牛乳中にカビ毒が移行することもある。
20種類あまりが知られ、なかでもアフラトキシンB1は強力な経口発ガン性を有する。食品衛生法により食品中に含有してはならないとされている。
症状:急性毒性では黄疸、腹水症で急死する場合もある。慢性毒性として肝臓がんの発生など
予防方法:穀類収穫後の貯蔵、輸送時の保管条件注意。変色、異臭、おかしな味のする物の摂取を避ける
ペニシリウムやアスペルギルス属のカビにより産生される。
腐敗したリンゴから検出されることがあり、食品衛生法によりリンゴ果汁中の含有量について規定されている。
症状:臓器出血など
予防方法:腐敗果実の除去、果実の洗浄、果汁の低温保存
有毒植物による食中毒に注意しましょう(厚生労働省)(外部リンク)
毒キノコによる食中毒に注意しましょう(厚生労働省)(外部リンク)
細菌・ウイルスによる食中毒
ふぐなどの魚貝類による食中毒
家庭でできる食中毒予防
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