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鴨川は河川があると同時に、高水敷等を中心にした一部の区域は、都市公園(京都府立鴨川公園)という顔を持っています。
鴨川の公園区域の中でも上流域には遊具や体力づくりを補助するベンチなどを設置しています。
どの辺りかというと、北大路橋よりも上流の区域となります。
北大路橋から北山大橋の西側には健康サポート関連施設が並んでいます。朝のジョギングやウォーキングの途中にこの施設を使用して体のコンディションを整えている人を見かけます。
<鉄棒も使い方次第で色んな運動が出来ます 北山大橋南西>
背筋や腹筋を鍛えたり、健康ベンチで背筋を伸ばしたり、鉄棒では斜め懸垂で腕を鍛えたりと近隣の方の利用を見ることができます。
<ベンチで腹筋や背筋伸ばしも>
市街地中心部の観光地的利用も合わせ持つ性格と違い、この辺りは地域に密着した公園といった感じです。
そこからもう少し北上して西賀茂橋の下流には、なにやら3本の棒が「ニョキ、ニョキ」立っています。
何カ所かに足を掛けるための切り込みが入れてあり、先端付近に鉄製の掴まり棒が設置されています。どうやら木登りのための遊具です。先日、ご夫婦でこれに登っておられる方を拝見しました。こちらもちゃんと利用されています。
<トーテムポールにしても面白いかも>
その対岸に位置する東側は広い高水敷となっています。こちらには、明らかに子供が遊ぶための遊具を設置しています。危険防止のため児童公園から遊具が撤去されていっている昨今、児童公園に負けない品揃えです。
<盛り土を利用した「すべり台」>
<鉄棒とお揃いのデザインの「ジャングルジム風」>
<スプリングを利用した「シーソー」>
<木製支柱の「ブランコ」>
とどれも結構個性的な顔をした遊具です。
近所の子供達が楽しげに遊ぶ声が聞こえてきそうです。
鴨川には、その地域にお住まいの方以外にはあまり知られていない「もの」を設置しています。
今後もそんな個性的な鴨川公園の設置物を、色んな切り口で御紹介していきたいと思います。
平成24年9月10日 (京都土木事務所Y)
鴨川公園に「ウオータースポット」って「鴨川なんだから水は常に流れているじゃないの」との声が聞こえてきそうですが、川の水ではなくて飲める水「水道水」の供給スポットです。
スポーツの秋を迎え鴨川利用者もますます増える中、乾いた「喉」に「体」にうれしいスポットです。常に鴨川を利用されておられる方は当たり前のように「口を濯いだり」「顔を洗ったり」「頭から水を被ったり」されています。
最近では「水」や「お茶」はペットボトルが主流で持ち歩く方も多く、この水道を飲料用に利用されている方は少ないかもしれませんが、脱水症状や熱中症から救ってくれる命の水が準備されています。
<自転車の練習の途中でちょっと給水 出町>
人間だけではありません、散歩中の犬の水分補給にも利用されています。中には大型犬が蛇口から直接「ベロベロ」と水を飲む様を見た方から、「それってどうなの?」と疑問の声もありますが・・・・。
<猛暑日にはこんな光景も 出町>
話は変わりますが、来年3月には「第2回京都マラソン」が開催されますが、今年行われました第1回大会ではマラソンの給水ポイントに「京都市の水道水」しかも、コース沿道の民家等から供給された水が配置されたそうです。
京都の水道水「京都の水」が美味しいことを全国のランナーにPRするのが目的とのことです。そんな美味しい水が常にすぐ傍にあるのは贅沢な話ではないでしょうか。
しかしながら、この水道にホースを繋いで水を引き、”流しそうめん”に挑んだ「つわもの」もいらした様ですが、独占的に大量の水の使用に対しては当所から「注意」をさせていただいて別の方法での「流しそうめん」をお願いしたそうです。
冬期の凍結による破損や”心ない方”のイタズラなどでご利用頂けない時もありますが、みなさまも節度ある利用で、有効にご活用くださいますようお願いいたします。
それでは、このウオーターポイントを御案内しましょう。
下流から順に紹介しますと、第1ポイントが荒神橋右岸下流の進入路付近にプッシュ式の水道が2口設置されています。
<第1ポイント 荒神橋下流右岸>
同じく右岸を荒神橋をくぐって上流へ進むと、「ニョキニョキ」と“ツクシかタケノコ”が土から頭を出した様な、はたまた“ゆるキャラ”「京都府広報監マユマロ」が大小入り乱れて生えてきたような「不思議な物」が目に入ります。それに目をとられると見落としますが、その直ぐ上流側の園路沿いに第2ポイントがあります。第一ポイントと同形状です。
<第2ポイント 荒神橋上流右岸>
第3ポイントはそのまま上流へと移動しますと賀茂大橋上流にウッドデッキが現れます。その西側にこちらはプッシュ式の水道が1口設置されています。その直ぐ上流側には、小さな噴水が設置されており、夏の暑い日には子供達の文字通りオアシスとなっています。
<第3ポイント 賀茂大橋上流右岸>
続いての第4ポイントは北大路橋下流まで移動します。こちらは川側の園路沿いではなく、西の端の園路に続くスロープの下に設置されています。常に川側の園路を利用されている方は気が付いておられない方もあるでしょう。こちらもプッシュ式の水道が1口です。
<第4ポイント 北大路橋下流右岸>
第5ポイントは更に北大路橋を上流に向かって下流向きの一つ目のスロープ下付近に同形式の水道が設置されています。ここは鴨川真発見記第25号で桜の再生で紹介しました桜のすぐ傍です。ここが右岸の北端となります。
<第5ポイント 北大路橋上流右岸>
左岸には3つのポイントがあります。こちらの形状は両側に石を従えたデザインで、プッシュ式1つとカラン式2つです。
場所は、北大路橋下流スロープ下に第六ポイント、北大路橋の上流洪水敷きへ向かって設置されている階段2つ目の下に第七ポイント、そして最後の第八ポイントは第9号・第11号で紹介した「半木の道」枝垂れ桜のセンター”ナンバー34”のすぐ傍に設置されています。
<第6ポイント 北大路左岸下流スロープ下 プッシュ式>
<第7ポイント 北大路橋左岸上流 カラン式>
<第8ポイント 北大路・北山間 半木桜ナンバー34付近>
手を洗ったり、食べこぼしを洗ったりと何かと便利な水道の位置を憶えておくと便利です。
オアシス配置図( PDFファイル ,1MB)(PDF:1,151KB)
平成24年9月17日 (京都土木事務所Y)
9月23日(日曜日)にNPO法人京都景観フォーラムの皆さんが主催されました、七条大橋竣工百周年記念「鴨川橋めぐりツアー」に同行しました。
このツアーは、来年七条大橋が竣工百周年を迎えることを記念して、鴨川沿いの七条から三条までを歩きながら地域の歴史や川の景観の変遷などを知るツアーです。
<七条大橋 左岸下流から 開始前は曇り空>
当日、午前中は小雨交じりの曇り空でしたが、スタートの午後一時半には太陽も顔を出して汗ばむ好天となりました。
参加者は約80人で、七条大橋西詰めの河川敷きで七条大橋の建設の経過や今日にいたるまでの歴史の説明を受けた後、三班に別れて橋めぐりツアーの始まりです。
<全体説明時には日も差して>
<スタート前の記念写真>
各班にNPOのメンバーの皆さんの「ツアーガイド」説明を受けながらゆっくりと進んで行きました。
<各班順次左岸へ移動>
鴨川七条~三条間の左岸高水敷を進みましたので、少々狭い区間もあり、自転車や歩行者の通り道を確保(自転車通ります!)の声かけが必要となりましたが、自転車とのトラブルも無くホットしました。
<上の写真の拡大 ベルを鳴らしながら三輪車が通過>
<七条大橋の上から 器用に魚2尾ゲットのダイサギ>
この間の橋は、七条大橋・正面橋・五条大橋・松原橋・団栗橋・四条大橋・三条大橋の7橋があり、それぞれの橋の構造やデザインに触れながら楽しく進みました。
<七条大橋 水をたくさん流すために川底を掘り下げたことで基礎のコンクリート部分が露出しています>
※このコンクリートの基礎の下にはなんと!長さ2メートル、直径20センチ程度の松の木の杭基礎が250本ほど打ち込まれているそうです。
<五条大橋 牛若丸と弁慶が出会った五条大橋は今の松原橋辺りにあったとも言われています>
<五条大橋上流にて しばしの休憩>
個人的に関心を引いたのは、七条大橋はもとより、四条大橋の東詰めで橋の下から見上げた所に「昔アーチ橋であった四条大橋」の痕跡ともいえるコンクリートの削り跡と鉄筋がムキだしに残っていることと、その橋脚の基礎跡の杭が河床から頭を出していることです。
<四条大橋 明治時代初期には通行料が必要だった>
<四条大橋下 解りづらいですが杭の跡>
<四条大橋下 橋脚と削られて残った構造物>
四条大橋上流にあったとされる歩道橋の設置跡。右岸から中洲へ板を渡し、その中洲から右岸へ板を渡す人専用の橋との説明がありました。以前から、この場所は何の為の場所かと思っていましたので、「なるほど」と学習させていただきました。
<写真中程の隙間 石積みから歩行者用の橋が>
最後に木屋町通三条下ルにある豊臣秀次を祀った瑞泉寺で住職から、秀次とその一族の処刑のお話を伺って流れ解散となりました。
<瑞泉寺住職 各班に熱く解説いただきました>
上流域の橋にもそれぞれ物語りがあるようですので、三条よりも上流編の開催も期待しながらツアー同行を終えました。
平成24年9月24日 (京都土木事務所Y)
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