更新日:2017年11月24日

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第19回木津川・桂川・宇治川圏域河川整備計画検討委員会

第19回木津川・桂川・宇治川圏域河川整備計画検討委員会の開催結果

開催日時

平成29年11月13日(月) 午前10時から12時まで

会議場所

御所西 京都平安ホテル「白河の間」

出席者

【委員】9 名(1 名欠席)
井上 和也 (京都大学名誉教授)
上原 真人 (京都大学大学院文学研究科名誉教授)
川島 茂人 (京都大学大学院農学研究科教授)
出口 晶子 (甲南大学文学部歴史文化学科教授)
中村 久美 (京都ノートルダム女子大学生活福祉文化学部教授)
羽倉 睦人 (公募委員)
林 博之 (京都府立城南菱創高校教諭)
本郷 弥香 (公募委員)
吉村 真由美(森林総合研究所研究評価室長)
(欠席委員)
大西 正光 (京都大学防災研究所准教授)

(敬称略、五十音順)

【一般傍聴】 1名
【行政関係者】 17名
【報道関係】 3社

議事

  1. 最近の話題とこれまでの経過
    平成29年台風18号及び台風21号による被害等(PDF:5,605KB)
    整備計画策定スケジュール(PDF:82KB)
    これまでの検討委員会(PDF:697KB)
  2. 桂川上流圏域の河川整備の実施に関する事項
    河川整備の実施に関する事項(PDF:5,319KB)
    下流直轄区間の進捗に合わせた上流桂川本川の段階整備について(PDF:92KB)
    代替案立案等の可能性の検討(PDF:832KB)
  3. 桂川上流圏域の河川整備計画(原案) 
    河川整備計画(原案)(PDF:4,438KB)

結果

  1. 原案について、特段の異論なし
  2. 今後、欠席委員含め委員からの追加意見をもとに河川整備計画原案を修正し、パブリックコメントを実施する。

主な発言内容

  1. 最近の話題とこれまでの経過
    【委員】
     由良川というのはそれなりに問題が多いと思うが、別の委員会は動いていないのか。
    【事務局】
     由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会として別の委員会がある。由良川は国管理の部分もあるため、国でも動きがある。特に府の整備計画は策定済みであり、整備が完了したところから整備効果が発揮されつつあるが、由良川がまだ完成していないため今回大きな被害が発生した。
    【委員】
     ダムの操作について、事前放流によりダムの治水容量を確保するなど新しい取組が全国的に実施されていると聞いており、今後、日吉ダムにおける情報を提供いただきたい。
  2. 桂川上流圏域の河川整備の実施に関する事項
    (1)実施に関する事項
    【委員】
     河道を改修すると濁水が発生し水生生物に影響を与えるが、何か対策を考えているのか。
    【事務局】
     アドバイザー会議等で学識者の意見を聴きながら、必要に応じて工事中に沈砂池やシルトフェンスを設置するなどの対策を講じる予定。
    【委員】
     総合的な治水対策として、下水道部局では下水道の普及による水質の向上、農林部局では山林の保護や流木の防止が考えられるが、行政としてどう進めて行くのか。上流の北山杉は材木が売れずに放置され、大雨で一度に流下するおそれもある。部局が違うがこれらを含めて整備を進めていただきたい。
    【事務局】
     水質については、下水道の整備が進み環境基準を下回るなど改善された。雨水については、補助金を活用し各戸貯留で流出をできるだけ抑制するような方策をとっていただいている。内水対策として、関係市が順次、下水道事業を実施している。流木の流下については、今後、流木対策や森林整備について、農林部局と協議・調整を進めたい。
    【委員】
     1/5や1/10などの整備計画の目標に対する整備が完了しても目標規模に対して安全になっただけであり、目標を上回る洪水では浸水するため、そのことを十分周知する必要がある。
    【事務局】
     水防災意識社会再構築ビジョンとして全国的に取り組まれているが、ハードで守れない雨は必ず起こるので、それに備えて命を守るためにハザードマップの周知や避難予警報で浸水に備える動きがなされており、河川整備計画原案にも記載している。
    【委員】
     既存堤防の健全度の診断と必要に応じた補強については、計画にどのように位置付けられているのか。
    【事務局】
     桂川本川は築堤区間が多く、堤防の安全性が不足している箇所についてはドレーン工法などによる堤防の質的強化を図ることとしている。

    (2)代替案立案等の可能性の検討
    【委員】
     用地買収が必要な場合は事業費が高くなるということだが、買収可能な用地なのか、住宅などが建っていて買収がほぼ不可能なのかによっても変わると思うが、その点はどうか。
    【事務局】
     ある程度の幅で用地買収が必要であることを把握し検討しているが、具体的に用地買収が困難かどうかまでは把握できていない。
    【委員】
     河道を付け替える案との比較で、七谷川と東所川はさほど費用が変わらない。七谷川は直感的に放水路が良いと思われる。費用がかかるということもあるが、河道を付け替えると旧の河川部分は、土地利用が可能になる。そのプラスの分は見込まれているのか。また、東所川は放水路で排水するほうが、市街地が安全になるような気がするが、やはり河道改修がよいのか。
    【事務局】
     七谷川は、水田等の排水が必要であり、水性生物もいるため完全に川を付け替えるわけにはいかない。川そのものは残るので、新たに土地利用が可能になるプラス分は加味されていない。東所川は、水田や区画整理事業の排水を現河川で流す必要がある。既に下流から途中まで暫定改修が進められている状況を踏まえ、僅かな費用差であるが、現在の河道改修を進めていくのが経済的にも有効であると考えている。
    【委員】
     例えば、七谷川は田んぼを一時的な遊水地に利用して、その洪水のピーク流量を削減するのに適しているように見えるが、実施は難しいのか。
    【事務局】
     遊水地のように河川管理施設として洪水予防のために溜めるとなると、完全に掘削して池にする必要があり、水田の機能が残せるか分からない。田んぼダムは、他府県でも事例があり、幾らかピークカット効果はあるが、どれだけカットできるのかを位置づけるのは難しいと聞いている。
  3. 桂川上流圏域の河川整備計画(原案)について
    【委員】
     桂川上流圏域は、淀川全体を含めて下流の河川整備の進捗を見ながら上流の整備を進めなければならない難しい河川であり、そのことが河川整備計画原案に記載されているのか。
    【事務局】
     上流の河川整備が先行した場合、下流に洪水が集中し大都市圏において甚大な浸水被害が生じるおそれがあることを治水の課題として記載している。また、上下流バランスに配慮して、下流の流下能力が向上した段階で整備することを河川整備の実施に関する事項に記載している。
    【委員】
     保津川かわまちづくりのエリアが遊水地としての役割を持つことはないのか。
    【事務局】
     桂川の高水敷がかわまちづくりのエリアとなっており、洪水以外の平時にはこの河川空間をまちづくりに活かせると考えている。その外側のエリアが霞堤による遊水機能を持った土地となっており、これらを考慮した河道改修としている。将来的には霞堤を締め切る計画となっている。

お問い合わせ

建設交通部河川課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-432-6312

kasen@pref.kyoto.lg.jp