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第32回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会

第32回由良川水系・二級水系河川整備計画検討委員会の開催結果

 開催日時

令和元年11月1日(金曜日)10時10分~12時00分

場所

ハピネスふくちやま 3階 会議室1(京都府福知山市字内記100番地)

出席者

【委員】7名(3名欠席)
池上 甲一(近畿大学農学部 名誉教授)
山上 路生(京都大学工学研究科 准教授)
田中 俊文(公募委員)
長谷川 達(元京都府立丹後郷土資料館 学芸員)
藤本 英子(京都市立芸術大学美術学部 教授)
森田 愛子(公募委員)
矢島 正枝(大阪経済法科大学 特任講師) 

(欠席委員)
東山 憲行(宮津市立吉津小学校 教頭)
槇村 久子(関西大学社会安全学部 客員教授)
松島 格也(京都大学工学研究科 准教授)

議事

1.一級河川由良川水系由良川下流圏域河川整備計画(変更原案)のパブリックコメントの結果等
資料1(PDF:124KB)資料2(PDF:267KB)資料3(PDF:3,498KB)

2.二級河川二級水系河川整備計画の進捗点検について
資料4-1(PDF:2,410KB)資料4-2(PDF:3,851KB)資料4-3(PDF:3,825KB)資料5(PDF:2,266KB)

結果

1.一級河川由良川水系由良川下流圏域河川整備計画(変更原案)のパブリックコメントの結果等を反映した河川整備計画(変更案)について、異論はなく了解された。

2.二級河川二級水系河川整備計画(野田川、福田川、川上谷川、伊佐津川)について、事業を継続することに異論はなく了解された。

主な発言内容

1.一級河川由良川水系由良川下流圏域河川整備計画(変更原案)のパブリックコメントの結果等 

【委員長】
 パブリックコメントの結果は、地元から内水対策について早く対策して欲しいという期待の表明と思いますが、意見等はありますでしょうか。

【事務局】
 意見なし

【委員長】
  一級河川由良川水系由良川下流圏域河川整備計画(変更原案)について、パブリックコメントの結果等を踏まえて事業を進めてもらいたい。

2.二級河川二級水系河川整備計画の進捗点検について

【委員】
 事業を継続することについて異論はないが、加悦奥川は橋が多く出水時の流木に注意されたい。これまで流木の発生やそれによる被災はあったのか。

【事務局】
 加悦奥川では、これまで流木による被災はなかった。

【委員】
 上流の山で斜面崩壊が発生すれば、1,000本単位で流木が発生する。流木が発生した場合、一番危険なのが橋である。流木は浮かんだ状態で流れてくるので、水が溢れなくても橋桁と水面のクリアランスがなくなる。
 橋に流木が1本引っかかると連鎖的に多くの流木で閉塞し、橋の周りで越流するという現象が西日本豪雨でも発生した。川幅を広げているのでリスクは減るが、流木が橋に引っかかれば、そこを避ける迂回流が発生するので行政も住民も流木のリスクを認識する必要がある。

【事務局】
 流れてくる流木等に対応するために河川の断面には余裕高を設けている。流木が流れてくることに対しても今後、検討していく必要があると考えている。他の河川では河道内の樹木の伐採を実施し、リスクの低減を図っている。

【委員長】
 ドローン映像を見ると川上谷川や伊佐津川の河口は、余裕高があまりないように思えるが、余裕高の設定はどのようにしているのか。

【事務局】
 余裕高は計画の流量に応じて設定している。

【委員長】
 山沿いの農業ため池は土石流の発生時に土砂や倒木を一時的に貯留して下流への流出を防いでいるが、その能力には限界があることも確かである。一時貯留効果とその限界という点に着目して、ため池の保全・強化と山林管理のために、農林・治山関係部局との連携を一層強化していただきたい。

【委員】
 加悦奥川の景観面において古くからの護岸の石を使用して、新しい護岸を施工するなど、工夫して進められていることは好ましいと思う。歴史ある橋を架け替える時、古い親柱などはどう処理しているのか。また資料にある岩屋川の公園はどこにあるのか。

【事務局】
 加悦奥川の天神橋の高欄は、旧橋の石造りの高欄をイメージした似せたデザインとしている。また旧橋の高欄の石は、横の公園に移設し名残を残している。岩屋川の河川公園は、改修区域内の四辻にある。その河川公園では、公園まつりを毎年8月の第1週に実施している。

【委員】
 本委員会の対象の河川ではないが、川幅より橋桁の距離を短くするために、せりだして河積が狭くなっている橋があり、その上流で水位が上がって溢水するような事例があった。現在、計画する場合は、そのようなことがないよう考慮されているのか。

【事務局】
 基本的には狭くなる箇所は無くすようにしており、河川整備が進めば解消されると思われる。

【委員】
 福田川は民家が川沿いに密集しているが、新庄川はそれほど民家が密集していないように思える。並行する河川で片方だけ手厚くするのは、行政的には難しいかもしれないが、限られた財源なので、メリハリをつけた整備をしているのか。また新庄川は橋も多いので、統合するなどの工夫もお願いしたい。

【事務局】
 新庄川は遊水地で対応する案等も検討したが、河川改修が最適である。コスト縮減として取水堰の統合を図ることを考えており、現在の計画で進めていきたいと考えている。

【委員長】
 難しいことではあるが、選択と集中に配慮しつつ、限られた財源を有効に使って欲しい。確かに新庄川と福田川の間で、今以上に家が開発される可能性は低いと思うが、地域事情も考慮するべきであり、予算とのバランスが必要。
 今回の4河川についても大江町のように地元と自治体が一体となり連携するような、さらなるソフト対策を進めていかなければならないと思う。
 ドローン映像を見ると加悦奥川のすぐ近くに小学校があり、避難所に指定されていると思われるが、出水時にはたどり着けない可能性があるということを考慮した対応が必要である。

【委員】
 内水被害対策としてポンプで由良川へ排水する計画があるが、ポンプ排水により下流で溢れることがないように考慮されているのか。

【事務局】
 由良川本川の水位が高いときなどには、由良川本川と支川の水位を見ながらポンプを運転する。また由良川本川の下流が氾濫している状態で、上流の内水排除のためにポンプを動かすことはない。

【委員】
 京都府で千年に一度の降雨を想定していると聞いたがどういうことか。

【事務局】
 最近、各地で異常な雨が降っているが、想定外だがら仕方がないということではなく、想定外にも備えたソフト対策を進めなければならない。ソフト対策を進める上で、想定しうる最大の降雨である千年に一度の降雨で浸水想定区域図を作成し、避難計画等を検討する情報となるものである。

【委員長】
 二級河川二級水系河川整備計画(野田川、福田川、川上谷川、伊佐津川)について、事業を継続することに異論はないでしょうか。

【委員】
 異論なし。

【委員長】
 最近の降雨の状況からすると、今後、出水量の見直しが必要になってくると思われる。出水量の見直し後、すぐにハード対策ができるというわけではないが、予算も考慮しながら河川整備計画全体の見直しが必要になってくると思われる。

【事務局】
 国も気候変動を踏まえた治水計画のあり方を検討されている。国の動向を見ながら対処していきたい。

お問い合わせ

建設交通部河川課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-432-6312

kasen@pref.kyoto.lg.jp