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石油由来ではなく生物由来のものづくり【脱炭素社会】

(京都府におけるゼロカーボン産業共創関連の取組について紹介するページです)

脱炭素社会 ゼロカーボンバイオ産業創出による資源環境共創拠点 京都府の産業支援情報(京都府ものづくり振興課)

紅色光合成細菌糸

光合成により二酸化炭素を固定し、ニトロゲナーゼ(酵素)により大気中から固定した窒素と海水中のミネラル成分を利用して増殖する「海洋性紅色光合成細菌」を用いた新たな「ゼロカーボンバイオ産業社会」の構築(外部リンク)が始まっています。

沼田先生その2 沼田先生その3
2022年6月13日 NHKニュース

タンパク質繊維試作品の完成(2022年5月26日プレスリリース)(外部リンク)

安価で大量生産が可能な化学繊維は石油を原料として合成され、その製造から廃棄までの過程において、多くの二酸化炭素を排出します。他方、ウールやコットンなどの天然繊維は、飼育・栽培に土地や飼料・肥料、農薬、水などの資源を必要とし、供給量にも限りがあるため、希少かつ高価になりやすいという欠点もあります。そこで、二酸化炭素と窒素を固定する紅色光合成細菌により、タンパク質(炭素と窒素を主鎖骨格に含む)を生成し、繊維化する取組を進めているのです。

  • 紅色光合成細菌の培養条件確立
    人工光照射と海水条件での培養に成功し、紅色光合成細菌の最適な培養条件を確立
  • クモ糸シルクタンパク質の生成
    ジョロウグモのシルク成分MaSpタンパク質をコードする遺伝子を最適化し、発現用遺伝子ベクターに挿入した後、紅色光合成細菌内に導入することで、細菌内でクモ糸シルクタンパク質を発現。10L量の連続培養による安定生産の上、集菌、破砕、抽出生成により高純度のクモ糸シルクタンパク質を生成
  • Air Silk」繊維の紡糸
    人工タンパク質と混合した上で、紡糸に成功

繊維

窒素肥料の作出成功(2022年5月26日プレスリリース)(外部リンク)

世界の食糧需要は増加の一途で、農業増産は大きなテーマとなっていますが、農業肥料の三要素の一つ、窒素の化学合成には、従来、高温高圧状況によるハーバー・ボッシュ法が主流です。そこで窒素を固定する紅色光合成細菌を農業肥料化する取組を進めているのです。

  • 紅色光合成細菌由来の試作肥料の作成
    紅色光合成細菌を集菌、洗浄、破砕、凍結乾燥を行い、土壌に馴染む粉末状に加工(成分分析で十分な窒素成分の含有を確認)
  • 小松菜生育試験の成功
    化成配合肥料散布土壌と遜色なし(35日間)

肥料

水産養殖用飼料の作出成功(2022年5月26日プレスリリース)(外部リンク)

世界の食糧需要は増加の一途で、養殖漁業の増産は大きなテーマとなっていますが、養殖漁業の飼料原料の約半分を占める、天然小型魚類を利用した魚粉の安定供給が、天然魚の不安定な漁獲量や漁船の燃料コストなどの問題から危ぶまれています。そこで、二酸化炭素と窒素を固定する紅色光合成細菌を水産飼料化する取組を進めているのです。

  • 紅色光合成細菌由来の試作飼料の作成
    紅色光合成細菌を集菌、淡水化、破砕、乾燥、造粒・整粒を行い、摂餌しやすいサイズの飼料を作成
  • メダカ給餌試験の成功
    同等量の市販飼料で飼育したメダカの成長と遜色なし(14日間)

飼料

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商工労働観光部産業振興課

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ファックス:075-414-4842

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