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(京都府におけるゼロカーボン産業共創関連の取組について紹介するページです)
光合成により二酸化炭素を固定し、ニトロゲナーゼ(酵素)により大気中から固定した窒素と海水中のミネラル成分を利用して増殖する「海洋性紅色光合成細菌」を用いた新たな「ゼロカーボンバイオ産業社会」の構築(外部リンク)が始まっています。
2022年6月13日 NHKニュース
安価で大量生産が可能な化学繊維は石油を原料として合成され、その製造から廃棄までの過程において、多くの二酸化炭素を排出します。他方、ウールやコットンなどの天然繊維は、飼育・栽培に土地や飼料・肥料、農薬、水などの資源を必要とし、供給量にも限りがあるため、希少かつ高価になりやすいという欠点もあります。そこで、二酸化炭素と窒素を固定する紅色光合成細菌により、タンパク質(炭素と窒素を主鎖骨格に含む)を生成し、繊維化する取組を進めているのです。
世界の食糧需要は増加の一途で、農業増産は大きなテーマとなっていますが、農業肥料の三要素の一つ、窒素の化学合成には、従来、高温高圧状況によるハーバー・ボッシュ法が主流です。そこで窒素を固定する紅色光合成細菌を農業肥料化する取組を進めているのです。
世界の食糧需要は増加の一途で、養殖漁業の増産は大きなテーマとなっていますが、養殖漁業の飼料原料の約半分を占める、天然小型魚類を利用した魚粉の安定供給が、天然魚の不安定な漁獲量や漁船の燃料コストなどの問題から危ぶまれています。そこで、二酸化炭素と窒素を固定する紅色光合成細菌を水産飼料化する取組を進めているのです。
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