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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(掲載日:平成28年3月24日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)
このたび元気印認定を受けられた株式会社ラプラス・システムの松弘取締役様、筒井部長様、綱島様にお話をおうかがいしました。
―中小企業創造活動促進法の認定に始まり、京都中小企業優秀技術賞、環境トップランナー、京都市オスカー認定、KBS京都「京biz大賞」など、数々の認定や受賞を受けてこられた御社ですが、まずは、お取り組みの概要について教えてください。
松弘) 1990年に創業し、産業用高圧・特高分野の太陽光発電モニタリングシステムとしてNo.1の、1万5000件以上の実績があります。従業員は現在200名を超えています。
Solar Link ZERO(Triton)
―例えばどんな商品なのか、少し紹介してください。
筒井) まず、太陽光発電計測・表示システムとしての「Solar Link ZERO」は、小型端末をパワーコンディショナに接続するなどして、データ計測から、大型ディスプレイへの表示、ネット接続まで行えます。グラフ表示や系統異常などの詳細なデータ表示機能、豊富な計測表示画面など小さな体に多くの機能と拡張性を兼ね備えているのが特徴です。一方、「Solar Link Viewer」は、パソコンベースの計測・表示システムで、分かりやすく人目を引くデザインが特徴です。
Solar Link Viewerの画面例
綱島) その他に、太陽光発電遠隔監視・表示システム、太陽光発電シミュレーションソフト、消費電力見える化システム、蓄電池コンテンツ、CO2削減の見える化ソリューション、教育への活用提案など、様々なことを行っています。
―京町家風の研究開発棟の新設を進めていらっしゃいますし、従業員数もすごい勢いで増えていらっしゃいますが、新規参入が増え競争も激しい御社の業界の中で、このように発展されてきた秘訣は何でしょう?
松弘) そうですね。まず、ブームに乗って始めたというわけではなく、日本における太陽光発電の黎明期から地道に営んできましたので、技術・ノウハウはもちろん、取引先様からの信頼など、蓄積されたものがあるということでしょうか。次に、当社自身は太陽光発電設備メーカー系ではなく独立系ですので、普及しているそれらの各メーカーのシステムに接続できる、汎用的でオープンな商品であることも強みです。さらに、何より「使いやすさ」「わかりやすさ」を追求し、ユーザーの皆様にも評価いただいている点だと思います。
―使いやすさ、わかりやすさという点では、ホームページでも、キャラクターがいっぱい登場してきたり、「ラプラスの社窓から」ですとか「木造オフィス誕生への道」など、ユニークな社風が溢れ出ているのですが。
筒井) デザイン人材も多く採用しています。また、技術者が開発・製造だけではなく、納品・施工にもうかがったりしますので、現場の感覚やニーズを把握しています。
―逆に、あえて言うなら課題はどんなことでしょうか?
筒井) 急激に会社が大きくなってきましたので、組織体制を再整備する時期に差し掛かっていると考えています。
―さて最後に、今回元気印認定をとられた事業計画について、簡単にご紹介いただきたいのですが、大きく3つありますね。まず1つ目は、スマートグリッド市場への参入です。
松弘) デマンドレスポンス、出力制御アグリゲータのために必要な商品サービスの開発を行っていきます。
―2つ目の住宅用太陽光発電市場への参入はどうでしょう?
松弘) 中堅ビルダーや工務店さんとの連携を考えています。単に電力だけでなく、いろんな困りごと解決や、工務店さんらの業務支援につながるようなアプリケーションを作っていければと思っています。
―3つ目の「スマート農業市場」はいかがでしょう?
松弘) 太陽光発電のモニタリングやシミュレーションで蓄積してきた技術・ノウハウを活かし、農業環境のモニタリングからはじめ、生育予測等のサービスなどにつなげていければと考えています。
御社の今後の展開がどうなっていくのか、とても楽しみです!
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