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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業等を紹介するページです。
(2023年4月11日、ものづくり振興課 足利・笠原)
京都食品株式会社(外部リンク)(向日市)。5月には「おせち」の準備も始めるとのことで大忙しの中、世界に向けても新たなプロジェクトを始動します。
(令和2年3月27日、ものづくり振興課)
この日は、FMおとくに(外部リンク)様(「キッシーのキラキラ金曜日」)にご協力をいただき、 京都食品株式会社(外部リンク)様(向日市)の「チルド惣菜」をPRさせていただきました(テレビ取材もおいでいただきました)。同社小泉取締役製造部長からも「BtoBの商売をさせていただいているので、BtoCの広報ルートを持ち合わせていない中、このような機会をいただけたこと、心より感謝申し上げます」とのお話もありましたとおり、多くの方々にご協力いただき、誠にありがとうございます。
(令和2年3月23日、ものづくり振興課)
京都食品株式会社(外部リンク)(向日市)が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急対応として、ホテル用(業務用)「京野菜チルド惣菜」を、中食事業者や一般のご家庭向けにもご提供を開始されました。
この日は、FOOD'S VOICE KYOTOの取組の一環として、FM845様にご協力いただき、ラジオ生放送で直接PRしていただきました!(3月23日(月曜)放送「ワカパンneo」の番組内、14時から約30分)
今回は、送料の取り扱い次第で、500gや1kgのパック1袋からの小ロットでも対応可です!
また、「もしも」の際には、学校給食等にもご提供できます!
ぜひ飲食店の皆様や、テイクアウト弁当をお作りの事業者様、一般のご家庭の皆様、あるいは、各教育委員会の皆様、お問い合わせお待ちしております。
番組パーソナリティの遠藤さん(左)と、京都食品株式会社の高森常務取締役(右)
京都食品株式会社(外部リンク) 電話番号:075-933-0257
(掲載日:令和2年1月27日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)
京都食品株式会社(外部リンク)(向日市)の竹内経営企画室長、小泉取締役製造部長にお話をおうかがいしました。
--まずは御社の概要を教えてください。
竹内)昭和26年設立、現在約50名体制で、ホテルや外食産業向け、メーカー様からのOEM、あるいは工場向け弁当等用に、チルド惣菜をはじめ冷凍惣菜・佃煮・焼魚・煮魚等の製造を行っています。
--ホテル向けでもかなりのシェアがあるとお聞きしています。
竹内)はい。きっと皆さん必ず当社の惣菜をお食べになっているんじゃないかと。それくらいのシェアです。
--すごいですね。どんなメニューがあるのですか?
竹内)幅広いアイテムがあるのですが、九条葱の甘みと食感がアクセントの「九条葱のすき焼き風」とか、みずみずしい水菜としめじの相性抜群の「水菜しめじ」とか、肉厚で食べ応えある一品「万願寺とうがらしの甘辛」とかですね。万願寺とうがらしは大正末期に当時貿易港として栄えていた舞鶴で、従来から京都で栽培されていた在来種の伏見とうがらしと、ピーマンの一種カリフォルニア・ワンダーが交配して出来たとされています。舞鶴の万願寺地区で作り続けてこられたので、この地区名をとって「万願寺とうがらし」と呼ばれるようになりました。果肉は大きくて厚みがあり、ピーマンと肉質が似ていて、同じように種も少なく食べやすいです。柔らかくほんのりと甘味があり、ピーマンのような青臭みが少ないのも特徴で、その大きさから「とうがらしの王様」とも呼ばれています。
--私、こんな美味しそうなの、ホテルで食べたことあるかなあ?私が泊ったことのないような高級ホテルでしか食べられないんじゃないですか?!(笑)
竹内)いやいや(笑)。しかし、こうした「京野菜冷凍惣菜」は、たしかに新しいアイテムです。ほかにも例えば、とてもやわらかいのに煮くずれしない「聖護院大根の柚子風味」。聖護院大根は、青首大根と比べて単に丸いというだけでなく、とてもやわらかいのに煮くずれをしない特徴があります。大根特有のにおいや辛みが少なく、甘みがあり、煮物や田楽になど煮るのに適しています。あるいは、「伏見とうがらしの甘辛煮」。伏見甘とうがらしは江戸時代から京都の伏見地区で栽培されてきた甘唐辛子の一種で、辛味がなく、煮物にしたり、甘辛く佃煮などにして「おばんさい」の一品として食べる風習があります。
--「おばんざい」ですか。
竹内)京都で日常的に食べられてきたおかず、と言ったらいいですかね。京都では、かつては新鮮な魚介類の入手が困難であった一方で、塩干(えんかん) 物、乾物、豆腐、旬の野菜や山菜などを使った料理が、禅宗の食文化の影響を受けながら発達してきまして、おばんざいは、昆布や鰹節のだしのうまみを生かし、安価な旬の野菜や山菜、乾物を調理する点に特徴があります。
--なるほど。
竹内)「おばんざい」は漢字では「お晩菜」や「お万菜」と書くこともありますが、「お番菜」が一般的です。「番」の文字には、日常的な、粗末な、といった意味があり、商家などの町衆や奉公人の質素倹約を信条とする慎ましい暮らしとともに、町内や家ごとの年中行事や習慣のなかで育まれてきた料理です。そのため、野菜の葉や表皮、だしをとった乾物の残り物なども無駄にせず、上手に使い切ります。この工夫を「始末する」といい、おばんざいの特徴になっています。
--「冷凍」もいろいろと難しいのですよね。
小泉)そうですね。いろんな課題がありますが、特に「細胞膜破壊」ですね。冷凍すると氷の結晶が細胞膜を破ってしまうんです。細胞が20~30umくらいの大きさだとして、氷結晶は100umくらになりますから。そうすると、解凍した際に、ドリップとなって成分が抜けてしまうんです。
--そこで、急速冷凍機を使ってらっしゃるんですね。
小泉)氷結晶が最も大きく生成し、もっとも細胞膜が壊れやすいのが、マイナス1度~マイナス5度辺りであり、この最大氷結晶生成温度帯を速やかに通過することで、細胞壁、組織の損なわれを最小限にとどめる手法ですね。ただ、実際には、素材によって様々です。
--葉物は難しいのでしょうかね、薄いし。
小泉)いや、むしろ、例えばにんじんの方が難しいですね。素材本来の食味、旨味、食感、色味の品質をいかに保持し、高い保存性を実現するか、素材ごとに相当研究してきました。具だけでなく、汁においても、粘度、膜の作り方等に工夫、ノウハウが詰まっています。撹拌の仕方にも職人技が必要ですし、大きいタンクではダメで、小さなタンクを用いています。
--えー!単に機械でということでなく、人間による手間をかけて、ワザを発揮してらっしゃるのですね! では、最後に今後の展望についてはいかがでしょう。
竹内)京都で長年にわたり大切にされてきた食材を生かしたおばんざいを、より多くの方に召し上がっていただきたいと考えておりまして、京野菜冷凍惣菜の海外展開も図っていきたいと考えています。
今後の展開が楽しみですね!
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