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知恵の経営、元気印、経営革新、チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。
(2023年1月15日、ものづくり振興課 足利)
伝統文化や工芸品の新たな可能性に果敢に挑戦されている西村兄妹キモノ店(わのこと株式会社)(外部リンク)、清水焼をはじめとする全国の伝統工芸品を販売・プロデュースされている京・清水焼朝日堂(株式会社朝日堂)(外部リンク)、ファッション・カルチャー・旅など幅広い分野で活躍されているコラムニスト中村孝則氏(株式会社オフィス・ダンディ・ナカムラ)(外部リンク)によるコラボレーションにより「京都清水ガストロノミーヴィレッジ」が初開催されました。
鮮やかな色彩が特徴の清水焼にモダン料理を合わすという困難な挑戦!この日のために作られた清水焼の器が多数登場!お手拭き用の器も、この日のための新品ですが、わざと傷を付けて(コーティングされています)風合いを出しておられます。
左の器もお客様の人気が高かったです。しかも、食洗器にもかけられるとのこと。シェフのオーダーに、朝日堂さんが器をプロデュースされ、それが見事にマッチした右の器!
器を見るのがこんなに楽しいとは!周囲のお客様と一緒に盛り上がりました。まるで茶会の様相に!すごくないですか?!
しかもとてもおいしい。カニカレーパスタも!おいしいしかあり得ない組み合わせ!
すごいデザイン!器の貫入に垂らす少量の成分によって、それぞれ違う色の器が!
内容量が分かる急須。オシャレ!西村兄妹キモノ店の西村さんが、3者のコラボの経過を熱く語ってくださいました!
「この業界は有田焼が浸透しているんです」と語られたように、鮮やかな色彩が特徴の清水焼にモダン料理を合わすという困難な挑戦をされたのは、二人のスターシェフ。福岡でフレンチレストラン「Goh」(外部リンク)を営む福山剛シェフ(中)と、京都のイタリアンレストラン「cenci」(外部リンク)を営む坂本健シェフ(右)。そして、中村さん(左)
もともと清水焼の境内だったという、今回の会場の「あさひ坂音羽茶寮」。日頃はオープンにしていないそうですが、京都市街を一望できます。中村さんのアイデアで、天然のワインクーラーも!「利き酒処336」でのウエルカムドリンクも素晴らしかったです。
(令和4年3月3日、ものづくり振興課)
株式会社朝日堂(外部リンク)(京都市)の浅井代表取締役にXR技術活用について、お話をうかがいしました。
-会社概要を教えてください。
浅井)弊社は、京都東山区清水の門前で清水焼を中心とした全国の伝統工芸品の卸売小売をしております。
明治3年、清水寺門前にて創業し、「京焼・清水焼」の専門店として商いをして参りました。時代の流れとともに、清水焼に留まらず全国各地の陶磁器、及び漆器、鉄器、切子細工など、日本を代表する伝統工芸品を幅広く揃える店へと姿を変えております。
近年、若手作家やカジュアルな陶器、伝統工芸品の発信の場として、6つの施設からなる「あさひ坂」を設立。年々減っている窯元や伝統工芸品を盛り上げ、伝統を支えていく役割を担っていきたいと考えております。また、海外から多くの観光客を迎える京都で、日本の繊細で緻密なものづくりを海外へ発信していくことも私どもの役目だと捉え、精進して参ります。
-XR技術の活用事例、XR技術を活用するきっかけを教えてください。
浅井)コロナ下で観光客の方の大半が来られなくなりまして、事業としてなかなか販売ができなくて困っていまして、Web販売を考えたのですが、すでに先駆者・競合他社がたくさん出店していましたから、なかなかそこで差別化ができないと悩みました。特に我々の扱うものというのは、高付加価値のものですので、平面写真を並べるだけではなかなかお客様に分かっていただけないといったところで、高精細なVRに目をつけました。
-「Virtual Art Gallery ASAHIDO 」について、教えてください。
浅井)今回我々が作りましたVRのサイト「Virtual Art Gallery ASAHIDO(外部リンク)」は、かなり高精細で、陶磁器の表面の凹凸や質感までわかっていただけるものです。既存のウェブサイトですと平面の写真を並べるだけですと、なかなか分かっていただけません。そこで、安価なものと高額のもの違いを消費者の方に 届けることができるかなと思っております。
また、普段見ることができない作家さんの工房にもマターポートを使って行くことが可能です。インタビュー動画もあり、作品の裏側を見ることもできます。
-XRの市場が広がり、多くの消費者へXRが普及するためにはどうしたらよいと感じますか?
浅井)発信を始めたばかりですので、まだ国内の方は少数にしか届いていないと思います。しかし、VRは操作しているだけでもすごく楽しいコンテンツですので、こういったローカルの陶磁器だけでなく、メジャーな美術館の美術品をVR化することで、一般の方もより興味を持っていただけるのではないかと思っております。
-XRについて課題に感じていることはありますか?
浅井)制作している最初に思ったのですが、大きさが伝わりにくい、表現しにくいという課題があると感じています。陶磁器であれば、例えば小さな湯飲みと大きな花瓶の寸法が直感的にわかる方法がないかなと模索しているところです。
-XRの未来について考えや思いを聞かせてください。
浅井)我々の作品をバーチャル化するだけではなく、このギャラリーもドールハウス状のバーチャルにしたいと思っています。コロナが終わって世界中の方が行き来できるようになれば、 VRを見た方は実際に現地に足を運びたいと思ってもらえることを期待しております。
-ありがとうございました!今度とも、伝統産業と先端技術のコラボレーションを応援しております!
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