選定理由 |
正確な分布実体は不明であるが、他のヒシ類に比べて分布域がせまく、府内では生育地が非常に限られており、現状では絶滅の恐れが高い。 |
形態 |
池沼やため池などに群生する1年生の浮葉植物。葉の形やサイズはヒシとよく似ている。果実は4本の刺をもち、大型で、毛が多く、子房突起が突出せず、果実の肩とほぼ同じ高さとなる。
◎近似種との区別
葉柄や葉の裏面が赤く色づくものが、メビシvar. rubeola Makinoとして区別されることもあるが、このような着色は多かれ少なかれさまざまなオニビシ集団で見られるものであり、分類群を特徴づけるものではない(角野1994)。
◎参照 原色日本植物図鑑草本II:45頁,日本の野生植物草本II:262頁,日本水生植物図鑑:No.26 |
分布 |
本州、四国、九州(?)。
◎府内の分布区域
北部地域、南部地域(旧巨椋池跡では絶滅)。 |
生存に関する脅威 |
池沼の開発、水質汚濁などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
池沼や溜池の改修や整備の際には詳細な調査が必要である。 |
特記事項 |
ヒシの仲間は変異が多く、分類学的にも充分研究が進んでいない。 |
その他 |
日本固有変種 |