選定理由 |
府内の北部、中部の山の自然草地に採集記録が残っているが、1957年以来情報が得られず絶滅の恐れが高い(村田,1999b)。 |
形態 |
山地にはえる多年草。茎は高さ30〜80cm。葉は多数つき、線形で長さ5〜10cm、柄がない。葉縁に半円形の突起がある。花は6〜7月、上向きに開く。花被片は倒披針形で長さ3〜4cm、朱赤色で濃色の斑点がある。花粉は赤色。
◎近似種との区別
花が上を向いて咲き、小型で、花柱は子房より短いなどの点が本種の特徴である。
◎参照 原色日本植物図鑑草本III:No.220,日本の野生植物I:40頁,京都植物24:91頁(写真) |
分布 |
本州(東北地方南部以南)、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸、アムール。
◎府内の分布区域
北部地域、中部地域。 |
生存に関する脅威 |
園芸用の採取、植生の遷移、草地の開発などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 |
山の草地を開発、整備する際には詳細な調査が必要である。特に山頂部の自然草地に遺存している可能性がある。 |