選定理由 |
京都府南西部に生息していたが、1960年代以降記録がない。 |
形態 |
体長2〜4cm。背鰭棘はVIII〜IXで、各鰭の棘は短く、鰭膜は黒い。体側の鱗板は完全。 |
分布 |
京都府桂川水系と兵庫県加古川水系。
◎府内の分布区域
府内では南西部の七条村、吉祥院村、久世村、乙訓郡鶏冠井中の池・植野新堀(以上旧称)に分布していた。 |
生態的特性 |
全生活史を淡水で過ごす。湧水を水源とする水田・芹田・小川に生息。オスは鳥の巣状の巣を作り卵仔稚を保護する。 |
生息地の現状 |
兵庫県では1930年代、京都府では1960年代に絶滅したと言われる。 |
絶滅の原因 |
湧水の枯渇、過度の農薬散布、圃場整備による生息場所の消失が絶滅の原因と考えられる。 |
必要な保全対策 |
湧水の確保、生息場所の保全・回復を計る必要がある。絶滅した現状では残された標本の確保と管理が望まれる。 |
特記事項 |
種小名は兵庫県柏原町に因んでつけられたものであるが、模式産地は京都市南区吉祥院で、模式標本は東京大学総合博物館に保管されている。その他、京都大学、同志社大学、大阪市立自然史博物館に合わせて約100個体の標本が保管されている。 |
その他 |
日本固有種 |