淡水魚類
トゲウオ目 トゲウオ科
トゲウオ目 トゲウオ科
ミナミトミヨ
Pungitius kaibarae (Tanaka)
京都府カテゴリー | 絶滅種 |
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2002年版 | 絶滅種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅(EX) |
京都方言 | サバジャコ |
選定理由 | 京都府南西部に生息していたが、1960年代以降記録がない。 |
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形態 | 体長2~4cm。背鰭棘はⅧ~Ⅸで、各鰭の棘は短く、鰭膜は黒い。体側の鱗板は完全。 |
分布 | 京都府桂川水系と兵庫県加古川水系。朝鮮半島の日本海側にも分布する。 ◎府内の分布区域 府内では南西部の七条村、吉祥院村、久世村、乙訓郡鶏冠井中の池・植野新堀(以上旧称)に分布していた。 |
生態的特性 | 全生活史を淡水で過ごす。湧水を水源とする水田・芹田・小川に生息。オスは鳥の巣状の巣をつくり卵仔稚を保護する。 |
生息地の現状 | 兵庫県では1930年代、京都府では1960年代に絶滅したと言われる。 |
生存に対する脅威 | 湧水の枯渇、過度の農薬散布、圃場整備による生息場所の消失が絶滅の原因と考えられる。 |
必要な保全対策 | 湧水の確保、生息場所の保全・回復を図る必要がある。絶滅した現状では残された標本の確保と管理が望まれる。 |
特記事項 | 種小名は兵庫県柏原町に因んでつけられたものであるが、タイプ産地は京都市南区吉祥院で、タイプ標本は東京大学総合博物館に保管されている。その他、京都大学、同志社大学、大阪市立自然史博物館に合わせて約100個体の標本が保管されている。現存する朝鮮半島産の個体群と分類学的に比較検討する必要がある。 |
執筆者 細谷和海