選定理由 |
もともと希少であるうえに、府内では30年以上にわたって報告がない。 |
分布 |
本州(茨城県以西)の暖地、中国大陸。
◎府内の分布区域
中部地域。石灰岩地域を好む。 |
生存に対する脅威 |
石灰岩採掘、道路改修、園芸採取。 |
必要な保全対策 |
発見されても、産地を公表しないことが望ましい。人工繁殖自体は比較的容易であるので、将来増殖の取り組みが望まれる。 |
形態 |
常緑の多年草。葉は長さ40〜60cm、硬い革質、2回羽状深裂−複生。葉柄や中軸の鱗片は狭い卵状三角形のものが混ざり、褐色から黒褐色。小羽片の先端は鋭く、刺状の突起となり触ると痛い。
◎近似種との区別
オオキヨズミシダが最も似ているが、葉はすこし柔らかく、鱗片は狭い三角形から線形。ヒメカナワラビは全体小型で、鱗片は同様に細く、ふつう黒色から黒褐色。
◎参照 原色日本羊歯植物図鑑;pl.26-152,81頁(1959),京都府草木誌;10p(1962),しだの図鑑;140頁(1986),日本の野生植物 シダ;pl.100-1,170頁(1999),改訂・近畿地方の保護上重要な植物;(No.5093、準)(2001) |