偶蹄目ウシ科
カモシカ(ニホンカモシカ)
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 本州最西端の個体群であり、もともと分布域が限られている上、個体数密度も低い。 |
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形態 | 雌雄同型で、ともに15cm程度の2本の洞角を有する。肩高は約75cm、体重約40kg。 |
分布 | 2010年には分布域、個体数の激減が報告されており、目撃も極端に減ってきている。なお、南丹市では2013年に自動撮影によりカモシカの生息が確認されている。 |
生態的特性 | 主にブナ、ミズナラなどの落葉広葉樹林や針広混交林に生息する。各種木本類の枝、葉、草本類などを食べる草食性であり、ニホンジカと共通するものも多い。基本的には一夫一婦制で、1産1仔。数ha~100ha程度のなわばりを形成する。 |
生息地の現状 | 主としてブナ、ミズナラなど落葉広葉樹林を生息地とする。ニホンジカの過採食により、餌環境が著しく劣化している。 |
生存に対する脅威 | 分布域が限られ、個体群増加率も高くない上、ニホンジカの影響で分布域、個体数の急激な減少が起きている。ニホンジカの個体数削減が進んでおらず、個体数回復の目処はまったく立っていない。 |
必要な保全対策 | 目撃情報の収集、自動撮影などにより、現在の生息状況の詳細な把握、繁殖の有無の確認を早急に行う必要がある。その上で、重要な生息地を中心にシカの影響の除去に努めなければならない。また、パラポックス感染症の発生にも十分に注意する必要がある。 |
改訂の理由 | ニホンジカの増加により、餌環境の著しい劣化、分布域の縮小、個体数の減少が急速に進んでいる。 |
関係法令 | 文化財保護法(特別天然記念物「地域定めず」) |
執筆者 高柳敦、村上興正