選定理由 |
特別天然記念物、分布域は限られており、生息数も多くない。 |
分布 |
京都市北部、京北町、美山町が主な分布域であったが、舞鶴市・綾部市などへ分布を拡大している。一方、これまでの分布地では個体数の減少や個体群の孤立のおそれのある地域も見られる。 |
生態的特性 |
基本的には一夫一婦制であるが食物環境が豊富な場合は一夫二妻となる場合がある。数ha〜100ha程度のなわばりを形成する。冬期間も移動せず、木の芽や枝を食べている。 |
生息地の現状 |
主としてブナ・ミズナラなど落葉広葉樹林を生息地とする。伐採などで、生息地が狭められている。 |
生存に対する脅威 |
野犬による捕食があるとされる。また。各地におけるニホンジカの増加での影響が心配される。岐阜県、長野県では、スギ、ヒノキ植林木への被害防止のため、有害鳥獣駆除あるいは、特定鳥獣保護管理計画による個体数調整が行われている。しかし府内では被害の報告はない。 |
必要な保全対策 |
舞鶴・綾部地方ではカモシカの死体が発見され、いずれも皮膚病パラポックスに感染してい
たという。いずれの地域でも個体数は多くないので、簡単に個体群の消失、分断が起きる可
能性がある。府内全域での定期的な個体数及び分布の調査が望まれる(文化庁の保護区に指
定された地域では定期的にモニタリングが行われている)。
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その他 |
日本固有種 |
関係法令 |
文化財保護法(特別天然記念物(地域定めず)) |