哺乳類
齧歯目ネズミ科
齧歯目ネズミ科
ホンシュウカヤネズミ
Micromys minutus hondonis
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 分布が限定され、分布地での個体数も多くなく生息場所である河川敷、休耕地の高茎草原が急速に消失しつつあるため。 |
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形態 | 日本で一番小さなネズミで、尾の先端の一部は毛に覆われていない。頭胴長50~80mm、尾長61~83mm、体重7~14g。 |
分布 | 本州の太平洋側は宮城県以南、日本海側では石川県以南、四国、九州、隠岐の島、淡路島など。主に平野の河川敷、農耕地に分布する。 ◎府内の分布区域 府内では淀川水系の河川敷、田辺など里山に点在。 |
生態的特性 | 本種は5~11月頃、オギ、チガヤなどの高茎草本の葉でつくった地上巣中で繁殖し、冬は地下で巣をつくり生活する。子供の巣立ちは早く約2週間。餌は昆虫や草本の種子など。 |
生息地の現状 | 近年、外来種の繁茂により本種の営巣、生息に適したオギ、ススキ等の高茎草本が減少し、生息地が急減している。生息場所の保全を優先。 |
生存に対する脅威 | 河川の堤防植生が外来種の優占群落となり、営巣するチガヤ、ススキなどの高茎草原が減少。 |
必要な保全対策 | 河川における堤防や河川敷の植生管理が必要。ヨシやオギなど本来の河川敷植生の再生が必要。 |
文献 阿部ほか(1994)、木村ほか(1998)、村上(1984)、日本哺乳類学会(1997)
執筆者 村上興正