選定理由 | 分布域は日本全体でも京都府でも点在し、個体数は少なく、まとまりのある個体群は少ない。1科1属1種であり学術的に貴重で国の天然記念物に指定されている。 |
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形態 | 小型でネズミに似るが尾に20mm以上の長い毛があり、背中に黒い明瞭な筋がある。頭胴長68~84mm、尾長44~54mm、体重14~40g(冬眠前に増加)。ネズミ目の中で盲腸をもたないのは本種だけである。本種の遺伝的な変異は地理的に非常に大きい。 |
分布 | 本州、四国、九州と隠岐島後。25都府県に分布するがまとまりのある個体群は少ない。 ◎府内の分布区域 府内では京都大学芦生研究林、比叡山、大見など北山一帯に分布。低山帯~亜高山帯の森林に分布。 |
生態的特性 | 夜行性で樹上生活を行う。餌は小型の昆虫や樹の葉、芽、堅果など。繁殖期は5月~10月まで。冬季には冬眠する。 |
生息地の現状 | 生息地周辺で大規模な伐採は行われていないが、個体数や分布などの詳細は不明であり、巣箱による調査なども必要である。 |
生存に対する脅威 | 本種の生息場所であるナラ林など落葉広葉樹林が減少していることが脅威となる。 |
必要な保全対策 | 本種の生息場所である自然林や里山の落葉広葉樹林を保全するとともに、里山の動物として環境教育の素材として扱うことも重要であると思われる。巣箱をよく利用するので巣箱調査で生息を確認することなどに留意。 |
関係法令 | 文化財保護法(天然記念物「地域定めず」) |